【閲覧注意】助けてくれたフローゼルをボクは飾れない・前編

【閲覧注意】助けてくれたフローゼルをボクは飾れない・前編

オーガポンのおててをすこれ

前回
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルがボクを放してくれない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルをボクは忘れられない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルにボクは頭が上がらない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルがボクに暇をくれない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルはボクにはしたない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルとボクは垣根ない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルにボクは冷めたりしない


ちょっとえっちです。それでもよろしければ↓↓↓






●あらすじ
 ボクとフローゼルは、おぼっちゃまに案内されて、常夏のレジャー施設『ポケットサマー』を体験する。ゼルルを含め、みんなと泳ぎ楽しむ時間を満喫していると、ボクのおちんちんも楽しみたいと主張し始める。
 フローゼルと2人きりになったボクは、裸になって野生ポケモンのように海を堪能する。そしてあの日を思い出すように、ボクらは交じり合った。
 少し不安になった時期もあったけど、ボクはもう大丈夫。フローゼルに認めてもらえるよう、がんばるぞー。
 それと……おぼっちゃまとサーナイトも、おめでとう。応援してるよっ。




 ―――『ポケットサマー』体験後。


「えっと……これでよし、かな」

 ボクは、おぼっちゃまの約束通り、アンケート用紙に記入していた。
 ……素直に書いちゃったけど、もっと褒めちぎったほうが良いのかな?

「ヘンなこと書いてねぇかぁー?
 『もっとドキドキするライトがあるといい』とか」

 なんだよ、ドキドキするライトって。

「……『海の中がさみしい』!?」
「うっ……いやその、あくまでシロウトの意見というか、その」

 やっぱり偉そうなこと書いちゃった、どうしよう取り消せるかな?

「やっべ、ビーチや空のロケーションばかり話し合ってて
 海の中が後回しになってたんだ……しまったな」

 お? ボクは許された?

「……あー、なるほど 水ポケモンのレンタルとか
 オプションで用意すりゃいいのか いいねいいね」

 おっ……ボクの意見が通るかもしれない。
 あの海に水ポケモンが泳いでいたら、きっと楽しくなるよね


「これは緊急で会議に上げるとして、じいや」
「はい ただいま」

 わわっ、じいやさんが一瞬で来たよ。エスパーポケモン? サイキッカー?

「用意してるよね、渡しといて」
「もちろんです ささっ、どうぞお受け取り下さい」
「えっ……あぁどうも」

 えっ、なにこの封筒……請求書? 借金の束とか?
 ちょっと開けてみて……お金っ!!

「ちょっとなにこれ!?」
「テスターだって言っただろ……バイト代だよ
 アンケートの回答も真っ当なものだし、正当報酬だ」

  ひえぇ……おぼっちゃまのおぼっちゃまな部分を見せつけられてしまった……


「……あの、またこういう縁があれば、お声掛けを……」
「調子に乗るな ……と言いたいが
 目利きはいいよなオマエ、たぶんまた声かけるわ」
「へへっ、よろしくね」


 そういう訳で手に入れた臨時収入。
 半分はママとパパに渡し、残りは……。




 ―――後日、デパートにて。

 やってきましたデパート!
 この間は、フローゼルの水着を買っただけで全て飛んじゃったけど……。
 今日のボクは無敵! 何を買っちゃおうかなー。


 ……第1に、レディース水着売り場に行っちゃうボク。

 水着をポケモンに着せるのは、今ではよくあること。なので、いつからか水着はオールシーズンで展開している。昔は気にならなかったけど、レディース水着って色々あって目移りしちゃう。
 ちょっと、ビキニやパンツがぶら下がってると、男として目線を反らしたくなるけど……。スカーフや帽子なんかも、今ならおしゃれさが分かるなぁ。

「いらっしゃませー、お探しのものは……あぁボクくん!」
「スタッフさん、その節はありがとうございました」

 この人は、前回フローゼルの水着を購入した際に手伝ってくれた、この売り場のスタッフさんだ。眉の整ったきれいなお姉さんである。

「あの水着で不都合などはありましたか?」
「いえ、大丈夫です あれから気に入ったみたいで……
 出てきて、フローゼル!」

 ラブラブボールから、フローゼルを出してあげる。
 まるで当然のように、先日も着ていたクロスホルターの水着を着こなす。
 今日出かける際も、フローゼルはこれを着たがったので、着せてあげたのだ。

「フルッフッ!」
「こんな感じです」

 と、周囲からどよめきが聞こえる。フローゼルを見た人が、目を奪われ口々に何かを言っている。本当にみんな気になるんだな……なにより。


「ッ……カーッ たまりまんせんなァ! このボディ!
 100万光年に1度の奇跡起きちゃったかなっ!?」


 1番はしゃいでいるのはスタッフさんである。

 この人、ボクの水着選びに真摯に付き合ってくれて。最後に3着ぐらい見つけてくれたので、ボクがその中から選んだ訳なんだけど。


(「こっ……この水着は……よっぽどのポケモンじゃないと
  着こなせないかなーと……」)
(「そうですかね……試着させてみます」)

(「どうですかね……ボクとしては似合ってるかと」)
(「似合ってるなんてもんじゃねーな! 生意気言ってごめんなさいでしたっ!
 その水着はフローゼル様のものですっ!!」)


 この水着をフローゼルに着せた途端、性格が急変しちゃったんだよね……。
 いったいどうしたんだろうお姉さん……。


「オホン……改めまして、ご用件は?」
「えっと、新しい水着を探そうと思って」

「……申し訳ありません、お客様……
 当店にはこれ以上フローゼル様に合う水着をご用意できません……」
「ああいや、その、フローゼルの魅力を隠せる感じの」
「……申し訳ありません、お客様……
 当店ではフローゼル様の魅力を隠せる水着をご用意できません……」


 定型文しか返さないスタッフさんになってしまった。


「というかこの美しさを隠すのは罪では???
 もっと広めていくぐらいの気概を見せていいかと」
「ボクもそう思う部分はあるんですよね……
 ただ、個人的にはアクセサリーを追加したいかな」
「アーッ分かります分かりますぅ ボクくんこのあと空いてる?
 一緒にウチでお酒飲まない?」
「ボク小学生なんで……」

 スタッフさんは酷く落ち込み、床をいじりはじめた。

「ボクくん分かる……? やっと理解し合える仲間ができたのに
 それが小学生だったお姉さんの気持ち……」
「ちょっと分からないですね……」
「できれば同じ趣味の、お兄さんかお姉さんを紹介してほしいな……」


 スタッフさんは悲しみを背負っているらしい。


「あのー……落ち込んでるところすみません」
「……ご用件をお伺いします……」
「その、この子の水着なんですけど」

 そう言って、ボクはモンスターボールからゼルルを出す。
ゼルルを抱き上げながら、スタッフさんに依頼する。

「水着っていうか……スカーフとか似合うんじゃないかと思いまして」
「ブイッ!」
「あぁー、これまた女子を悩ませそうな顔のブイゼルぅ……
 うーん、少しお時間いただきますねー」

 スタッフさんは売り場の奥へ入っていった。少し待っておこうかな。




「あーら、赤ちゃん 迷子ですかー」
「げ」




 久しぶりに聞いた気がする、その台詞は。

 ふとももチラつくミニスカートの幼馴染だ。

「迷子センターに案内してあげようかしら?」
「迷子じゃないやい、ゼルルの水着を買いに来たの」
「あぁー、ゼルル 元気そうでなによりっ」
「ブイルッ!ブゥー!」

 あぁ! またもや間髪を入れず“みずでっぽう”を……あれ?

「……そう来ると思ってました」
「あー、耐水ポンチョ! いいなぁ」

 ゼルルの“みずでっぽう”を先読みして、ポンチョを着てきたのか。
 なるほど、実用性を兼ねたおしゃれでいいな。

「これなら、そこに何点か置いてあるわよ」
「あー! 本当だ ぜんぜん気づかなかったや」


 ゼルルを降ろして、ボクは耐水ポンチョの品定めをする。
 なるほど、耐火・耐電性も備えて破れにくい……トレーナーにはもってこいだな。
 でもこういうのって、メンズで探すとやたら派手だったり、逆に単色だったりで、選ぶの大変なんだよな……。


「お気に召すものはあるかしら?」
「どうせなら普段着と合うやつにしたいよねぇ
 それもスカートと合っててカワイイし、ボクの場合……
 これどうかな?」


 そういってひとつ取ってミニスカートのほうを見る。
 ……なんだかポケーッっとしている。どうかしたんだろうか?


「……ぜっ、ゼルルー? 弟くんは成長したぁー?」
「ブイ?」

 あぁ、話を変えてボクを小ばかにするモードに入った。なんだ急に。
 騙されるゼルルは、ミニスカートに抱きかかえられてきょとんと見ている。

「ふんふん、へぇ、夜の“みずでっぽう”は上手なんだぁ」
「なんだよっ、その“みずでっぽう”!」

 さすがにミニスカートが下ネタぶっこむ訳ないし……。
 まさか……1年生のとき1回だけおねしょしたの、まだ擦ってるのか!
 ちょっと偶然、夜にジュース飲み過ぎただけじゃん!

「あれれー、それってもしかして“みずびたし”じゃないの?」
「ブゥイッ!」
「ゼルルもテキトーに返事しないのっ!
 だいたい、なにしに来たのさっ!?」

 ミニスカートはゼルルを降ろして、髪をかきあげる。

「レディはファッションに気を使うから、毎日でも
 服屋さんの新作を見に来るの 男子こそなんでいるのよ?」
「ボクもフローゼルのファッションに気を使ってるんだ
 なんてったって、トレーナーだからねっ」
「ッ……!」

 そうボクが言うと、ミニスカートの視線はフローゼルのほうに移る。
 フローゼルの方も、鋭い視線を返す。
 双方、威嚇しあうような空気が流れた。


 ……とたん、ミニスカートの視線が緩む。


「……ちょっと待って、アンタ! なんて格好させてるのよ!?」
「えっ……マズいかな?」
「マズいわよ!! 女の魅力は凶器になるってことを
 アンタは知るべきだわっ!!」

 魅力的なのは認めるんだ……言い方は悪いけど。
 まぁおぼっちゃまも言ってたし、良くない面があるんだろう。

「フローゼル様の話してる?」
「あっスタッフさん生えてきた」

 まぁ申し訳ないけどスタッフさんをいったん置いといて。

「じゃあ、れでぃーの意見ってやつを聞きたいね
 キミならどういうファッションにするのさ」
「ッ……! そうね……」

 まぁ、実際ミニスカートの意見を取り入れるのも手だろう。
 同じ女性である……スタッフさんはスタッフさんなので。

「……! そうよ、こういう下品なの着せときなさいっ!
 そうすればバランス取れて普通に見えるわ」
「なんだよその理屈! っていうか下品って……」

 ミニスカートが指したのは、おっぱいの先に華美なアクセサリーのついたダンサー用の衣装だ。これはこれで、似合うポケモンいるでしょっ。

「ちょっと気になるので試着いたしますねー」
「「 あっ 」」

 スタッフさんが、衣装とフローゼルを攫って試着室へ入っていく。
 数分と待たず、試着室のカーテンが開く。




「「 うわぁ…… 」」
「……フルッ♪ フルッ?」




 似合ってた。似合っていたんだ。

 ブラの輝く装飾が、フローゼルのおっぱいを讃えていた。
 ジャラジャラした腰巻も、フローゼルの腰つきを強調している。
 フローゼルはゴキゲンに、おっぱいを揺するようなダンスを披露する。


「あぁーん、いけませんお客様ぁ、えっちすぎますぅー」
「……ダメね、この方向性では悪い方向に倍増しているわ」
「……みんなが言ってること、今分かった気がする」


 フローゼルがえっちなことは、ボクにとって常識である。
 だが他の人にとっては、耐えられない刺激になりかねない。
 ボクはやっと、自分が兵器を有している事実に気づいた。




「こうなったら……思いつく限り試すわよっ!」

 ミニスカートの挑戦がはじまった。




 ビキニ。

「もっと地味なのありませんかっ!」
「全滅いたしましたっ!」

 その全てが、おっぱいを引き立てるばかりだった。


 スク水。

「なーんーでっ! 安牌が一番アウトになるのよっ!?」
「あぁっ! あふれるっ! やぶれるっ!」

 あふれるようにはみ出たおっぱいと、閉まり切らないチャックゆえ撃沈。


 ワンピース。

「なんで露出が減ってもこうなるのよっ!?」
「海の大秘宝はここにあったかぁー」

 よりボディが締まって見えてきて、そそられてしまう。


 フレアトップ。
「……この可能性ってあるんじゃないかしら」
「アウトって分かってて試したでしょっ!?」

 ふんわりしたデザインが、おっぱいを最も魅力的に見せるコーデだった。




「はぁ……はぁ……」
「一周回って、全部お似合いですぅーという結論に至りましたっ
 お客様、どういたします?」
「どうしたらいいんですかね?」

 結局、ミニスカートは撃沈した。

 そうしてやはり、前に買った最初の水着に戻ってきて。

「なんか頭おかしくなってきた……
 フローゼルって元々、こういう服装のポケモンだったんじゃないかしら?」
「実はボクも、そう思い始めてるフシがあって……」


 このまま一体化してしまうと、フローゼルという種の常識を塗り替えてしまうのではないだろうか……。かといって脱がしてしまうと、それこそ大量破壊兵器になってしまう。


「そうだ、この布ってなんですか?
 首に巻くには大きすぎるような……」
「あぁ、パレオですねー こうやって腰に巻くんですよー」

 手慣れた手つきで、フローゼルの腰に巻いて見せる。

 ……ほう、これはなかなか……いいな……。

「いいわね……大人の魅力が出るっていうか」
「だよね 色々な柄買っておしゃれしたいな」

 ミニスカートも素直に賛同する。
 露出も減ってるから、たぶんえっちじゃないだろうし。
 これは買いかもなぁ。

「―――! って、なんで魅力出るほうに行ってるのよ!
 魅力を削ぎなさいっ! 隠しなさいっ!」
「えぇ……これもダメなの?」

 まぁボク個人で楽しむように買うよ。
 たぶんバトルレギュレーションでひっかかるから、学校で着せないし。


「お嬢さん……あなたもこちら側へいらっしゃい……」
「いーきーまーせーんー!」
「きっとフローゼル様はマドレーヌちゃんと双璧を成すモデルになりえる!」
「マドレーヌちゃん……?」
「モデルポケモン界隈でトップクラスの人気なんだって」

 バトルばかりがポケモンの華ではない。
 ポケモンコンテストという需要もあり、その上位はモデルポケモンとして仕事をしている。人間がそうするように、ポケモン向けの衣装を宣伝する仕事だ。

 その中で、今ホットなのがアシレーヌの『マドレーヌ』ちゃんだ。
 モデルポケモン界隈に出て以来、最も多くのグラビア表紙を飾ったとか。
 また、宣伝した服が売れすぎて、社会現象になったこともあったという。

「詳しいわね、興味あるの?」
「いや、聞いてもないのに教えてくれた」
「覚えがよくて、お姉さんうれしいぞっ」

 いや、お姉さんうるさいから……。


 でも、まったく興味がないでもないんだよな。

 フローゼルが輝ける舞台で活躍させる、ってのがトレーナーの仕事として。
 その舞台が、コンテストだとかモデルって可能性もあるんだ、と知れた。
 バトルだけに固執しないってのは、頭に入れておかないとな。


「で、フローゼル ああいう本に載ってみたい?」
「1枚……まず1枚、撮りませんかフローゼル様ぁ……」

 フローゼルはグラビア誌をじっと見て……そっぽを向いた。

「そんなぁ……」
「興味がないらしいので、すみません」

 フローゼル自身に興味がないなら、強制はさせられないし。
 あくまで、興味を持ったようなら思い出せるようにしておく事にした。




「あー……そろそろお昼だね 奢るよ」
「ふーん……へっ!? アタシ!? 奢る!?」

 ミニスカートに奢ると言ったら、驚かれてしまった。

「ちょっと迷惑かけたし……水もかけちゃったし……
 それにボク、臨時収入あるから」

 おぼっちゃまからの臨時収入をもらったボクは無敵。
 こういうときに、大人アピールをしておくのだ。


「……臨時収入なくてもっ、奢りなさいよね……」


 えぇ、そんな無茶な……。
 毎日奢れないと、大人に昇格できないらしい。女ってずるいや。




「フローゼル様ぁ……またお越しくださいませぇ……」




 つづく




Report Page