【閲覧注意】助けてくれたフローゼルとボクは垣根ない

【閲覧注意】助けてくれたフローゼルとボクは垣根ない

冬至はやっぱりオーガポン風呂

前回
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルがボクを放してくれない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルをボクは忘れられない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルにボクは頭が上がらない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルがボクに暇をくれない
【閲覧注意】助けてくれたフローゼルはボクにはしたない

ちょっとえっちです。それでもよろしければ↓↓↓






●あらすじ
 レベル0と呼ばれるほど幼くか弱かったブイゼルの『ゼルル』。
ボク達の努力が実ったのか、ついに“みずでっぽう”を会得する。
 バトルができるようになったゼルルと共に、ボクはトレーナーとして
高みを目指す。
 一方、フローゼルとお風呂で洗い合いをし、欲望をガマンするボク。
しかしフローゼルの肉球と視線には抗えず、欲望を吐き出してしまった。
フローゼルに負けてばかりのボクは、はたして大人になれるのだろうか。




「ゼルルっ、いくよ!」
「ブイルっ!」

「ピカチュウ、魅せてやるわよ」
「チューピッカァ!」

 ボクとゼルルは、ピカチュウとのポケモンバトルに挑んでいた。

 トレーナーは、絶対領域を輝かせるミニスカートの幼馴染。
 当然というか、トレーナーとしての腕は高い。

 しかし今回、ピカチュウにはバネ式の拘束具『きょうせいギプス』を取り付けてもらっている。相性不利を加味しても、決して一方的な戦いにさせない。


「ゼルル、“たいあたり”っ!」
「ぶいぶいっるぅっ!」

 ゼルルは距離を詰めて、ピカチュウに全身をぶつける。

「ピカチュウ、左よ!」
「チューァ!」

 ピカチュウはさらりと躱し、ゼルルは地面に倒れ込む。
『きょうせいギプス』による縛りを感じさせない、軽やかな動きだ。

「ピカチュウ、“たいあたり”!」
「チュチュチュアッ!」
「ゼルル、引き付けて避けるんだよっ」

 ミニスカートもピカチュウに“たいあたり”を指示する。
ゼルルだって見慣れた技だ、避けられない訳が。

「チュチュチュ……チュアッ!」
「ブイっ!? ブゥッ!!」

「残念、“フェイント”♪」
「だっ……騙されたぁー!?」

 ピカチュウは突如加速し、反応が遅れたゼルルは避けきれずに喰らってしまう。

「ゼルルぅー!」
「ピカチュウは“たいあたり”覚えないぞ
 今のは知識で対策できた」

 騙されたボクに反し、おぼっちゃまは冷静な分析をする。

「ピカチュウ、“でんこうせっか”!」
「チュチュチュチュチュチュッ!」

 ピカチュウがゼルルの周りを高速で走り回る。
 ボクもゼルルも精いっぱい目で追おうとするが、振り回されるばかりだ。

「どこから攻撃を……」
「ヒットっ!」

 ミニスカートの合図を受け、ピカチュウは回転を止めてゼルルにぶつかる。
 あっという間の出来事に、ボクは何の指示もできなかった。

「ぜっ、ゼルルっ……」
「指示しろ! お前がトレーナーだぞっ!」

 そうだ、落ち着け。ボクが戸惑えばゼルルは何もできない。
 ボクはゼルルの父替わりで、トレーナーだ。道を示せ。

 “でんこうせっか”は速すぎて、“みずでっぽう”は当たらない……。
 だけど何もしなければ“でんこうせっか”が当たる。一方的だ。


 ……そうだ、『当たる』んだ。


「赤ちゃんには早すぎたかしら?
 でももう一度、“でんこうせっか”!」
「チュチュチュチュチュチュッ!」

「ブイッ!? ブイィ……」
「ゼルル! 頭で追うんじゃない、目と耳で動きを感じて!」

 ボクの指示を聞き、ゼルルはむやみに頭を振るのをやめた。
 正面だけを見据え、耳を澄ませているようだ。

 やがて、一定のリズムで首を振り始める。おそらく見えている。
 正確には、ピカチュウの位置を五感で『感じて』いる。

 だけど、まだ攻撃指示は出せない。タイミングを見定めろ。




「ヒット!」
「“たいあたり”っ!」




 指示が同時に飛ぶ。


 ピカチュウは、ゼルルの真後ろから全身をぶつける。

 ゼルルにはそれが分かっていた。後ろに向かい、指示通り全身をぶつける。

 ピカチュウとゼルルはぶつかり合い、反発するように弾き飛ばされた。

「ゼルルぅー!!」
「ピカチュウっ!?
 ……見事ね、ハナマルあげちゃおうかしら」

 あの速度の“でんこうせっか”とぶつかったため、ゼルルもただでは済んでいない。
 だけどそれは、反撃の“たいあたり”を受けたピカチュウも同じ。

 大丈夫、勝機を見つけるんだ。

「……」

 ふと、ミニスカートがおぼっちゃまの方を見る。
 おぼっちゃまは、こくりと頷いた。それを見て、彼女は少し溜め息を吐く。

「……アタシに怒らないでね
 ピカチュウ、“でんきショック”!」
「チューアーチュウゥゥゥ!!」

「へっ……」
「ブイブ……?」


 ピカチュウから放たれた電撃が、正確にゼルルの方へ飛んでいく。
ゼルルはそれが何なのか理解できない様子で見つめていた。
ボクもとっさに指示ができず、間に合わなかった。

 ゼルルは電撃をもろに受けてしまい、戦闘不能になった。

「ぜ……ゼルルー!!」
「そこまで!」

 試合終了の合図より早く、ボクはゼルルの方へ走り、抱きしめる。
完全に気絶しているようだ。治療して休ませてあげないと。

「……その、えっと」

 ミニスカートは申し訳なさそうにしながらこちらに来た。

「なんで“でんきショック”を指示したの?」
「……アイツのオーダーだったのよ」

 ミニスカートは、おぼっちゃまの方を指す。

「なんでさ! まだ“でんきショック”なんて受けたら危ないじゃん!」
「じゃあいつならいいんだ? 明日か、1年後か?
 その間、そいつは電気タイプの威力を知らずに生きるんだぞ」

 ……おぼっちゃまはボクに正論を返す。

「弱点の痛みを知るからこそ、避けるにしても、耐えるにしても
 その心の準備ができるんだ 教えない方が酷だろうね」
「アンタ、もっと言い方とか……」

 ミニスカートは反論しようとするが、ボクが手を伸ばして制止する。
ボクは、おぼっちゃまに返答する。

「……ごめん、ボクが過保護だった」
「謝るな。気持ちは分かるし、オレが正しいとも限らない
 オレなりの育成論と、お前の育成論は違うだろうからな」

 おぼっちゃまはそう言ってくれたが、ボクは納得した。
 ゼルルに危険やその対策を教える。
 恐怖を遠ざけてばかりじゃ成長できない。
 父替わりで、トレーナーのボクの使命だ。

「そっちもありがとう きっといい経験になったよ」
「そうじゃないと困るわ ねぇピカチュウ?」
「チュッチュア!」

 ミニスカートは屈んでピカチュウを撫でてから、ボールに戻した。

「というわけで、お詫びの『げんきのかたまり』だ
 ゼルルにも謝らせてくれ」

 おぼっちゃまは、『げんきのかたまり』を躊躇なくゼルルに当てる。
 『げんきのかたまり』はゼルルに溶けていくように浸透し、消えてなくなる。
 同時に、ゼルルがぱちりと目を覚ました。

「ブイブッ!」
「ゼルルー!」

 目覚めたゼルルはいつも通りだ。安心して、強く抱きしめる。

「あー、ゼルルや、申し訳なかった
 さっきのはオレのせいだ 痛い思いをさせたな」
「ブイ……? ブイッ!」

 ゼルルは疑問符を浮かべた後、元気に返事した。
 ボク達の意図が伝わっているのか分からないが、気にしていない様子。

「アタシからも謝るわ。怖い思いさせてごめんなさい」
「ブゥイ……」

 ミニスカートがゼルルの顔を覗き込んで謝る。
 ゼルルはじっとその顔を見つめていた。

「ブゥー!」(バシャアアア!
「わっぷっ!?」

 突如、ゼルルがミニスカートの顔めがけて“みずでっぽう”を放つ。

「わわわっ、ごめん! ゼルル、てかげんしたっ!?」
「……これ、嫌われたのかしら」
「分かんないよっ そんな誰彼かまわず吹かないし
 ボクの顔やお気に入りのボールにしかかけないんだけどな……」
「ふっ……ふーん、じゃあ仕方ないわね……」

 なぜかそう聞いて、ミニスカートは納得したような顔だ。
 しかし濡らしてしまったのは事実で、服までビチャビチャに……。




「あっ……!」
「えっ……はっ!?」




 ボクは見てしまった。

 濡れた服の下に、うっすらと見えてはいけないものが浮き出ている。




「きゃああああああ!?」
「ああああああああ!! タオル! はいっ!!」

 ボクは急いでバッグを漁り、タオルを取り出す。
ボク自身がゼルルに濡らされるので、多めに用意してあるのが役立った。

「……今度から下に水着着てこようかしら」
「チャント キョウイク イタシマス」

 こっぴどく怒られると思い、ボクは背を正して硬直する。


「……これ借りてくわ 洗って返すから」
「へっ ああ、どうぞどうぞ」
「じゃあ、またね」

 特に怒られることなく、まるで話を打ち切るように去っていった。


「……あっ あれ体育のとき使ったほうだ……しまった……」
「もう目、開けていい?」
「えっ? あぁいいよ?」
「……見たら申し訳ないからな 目ぇ閉じてたぞ」

 なんかボクだけ悪者な状態だ。
 ゼルルの教育、しっかりしていかないとなぁ。




 ―――その日の夜。

 ボクは、ゼルルとフローゼルといっしょにお風呂に入っていた。

「ブイブイブッ、ブイブッ」
「フルルッフッ」

 フローゼルは、さすがにゼルルの前ではえっちなコトをしようとしない。
そう気づいたボクは、ゼルルともお風呂を済ませることを思いついた。
これにより、ボクのおちんちんの平穏は保たれたのだ。

「ブイルゥー!!」
「フルッ!! フフルゥ」

 あ。ゼルルがフローゼルのおっぱいに“みずでっぽう”している。
水を受けて揺れるおっぱいも魅力的だなぁ。
……じゃないや、怒るところだぞここ。

「ゼールールー! むやみやらた“みずでっぽう”しないのっ
 今日も迷惑かけたでしょ?」
「ブゥイ?」

 きょとんとするゼルルだが、ここで可愛いとか愛おしいとか思っちゃダメだ。
ちゃんと怒るとき怒るのも大事だと学んだのだ。


「ブゥー!」(バシャアアア!
「あわわわわわっ!? ゼールールー!」

 ゼルルは、水面から顔を出していたボクのおちんちんを的確に狙い
“みずでっぽう”を放つ。思わず、しゃがんでバスタブの中へ隠す。


 まったく。ある意味すごい命中精度を褒めてあげたいが、
当然ここも怒るポイントである。
……ちょっと気持ち良かったな……今度フローゼルにやってもらおうかな……。

「フルルッ」
「ブイルッ!」

 フローゼル、いい子いい子と撫でないのっ。
 まったく、水鉄砲癖はちゃんと治まってくれるだろうか。


 バスタブの中で、ゼルルの癖を考える。

 ボクの顔、お気に入りのボール。
 ボールの方は、なんでもいいわけじゃなくお気に入りのものだけ“みずでっぽう”する。顔だって見分けた上で、かける相手を選んでいるのだろう。


 フローゼルのおっぱいと、ボクのおちんちん。
 おっぱいのほうは、まぁボクもやれるならやるって分かる。おちんちんはなんなんだ。どっちにせよ、レポートと化したボクの日記に書けることじゃない。


 あっ、ミニスカートの顔にかけた事は書け―――



―――えっ……はっ!?……きゃああああああ!?―――



「―――っ!!」

 ボクは何を思い出しているんだっ!
 ミニスカートのあられもない姿を見て、興奮なんてしちゃいけないだろう。

 バスタブに半分潜りながら、フローゼルの洗顔を見守る。

 このドキドキはフローゼルのせいだ。この勃起もフローゼルのせいだ。
 決して、ミニスカートを思い出して興奮しているんじゃない。


 そう、自分に言い聞かせるのだった。




 おわり




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