違えた「甘味」2
「アビドスイーツ団」の過去==================
──最近、みんなと会えてないな…
先々週、モモトークでアイリから「新しいスイーツ屋へ行くからカズサちゃんも行こ!」という連絡に気づくのが遅れて、謝罪のメッセージを送ってから私もその日のうちに急いで待ち合わせ場所へ向かったけれど…3人は居なかった。
その後私が「行った店のスイーツどうだった?」とか聞いても何故か返信してくれない。しかもアイリだけでなく、ヨシミもナツも未読無視してるのか知らないけど何回メッセージを送っても既読さえつかない。
なんだろ、もしかしてあの日返事出来なかったから怒ってる?普通に気付かなかったからしょうがないじゃん。それとも意地悪なドッキリでも仕掛けてる?あいつらならやりそうだから困る…いやでもアイリだったら既読くらいしてくれるはずだよね?…なんでだろ。
次の日、トリニティの川に飛び込んだという3人の生徒の写真がSNSに流れてきた。それはアイリ、ヨシミ、ナツが川に浮かびながら写真を撮られてることにも気づかず幸せそうな顔で浮かんだ写真だった。
「…なにやってんの?」
私と会ってない間にやってた、あまりにバカな行動に呆れてため息が漏れる。いくらなんでもはっちゃけすぎでしょ…どうせナツがテンション上がって2人を巻き込んで飛び込んだとかそういう感じなんだろうけど、それにしたって思い切りすぎ。ナツはともかく、ヨシミとアイリならこんな写真撮られたら恥ずかしがるはずでしょ。
なんかおかしい気がする。
…いや、やっぱりするかも。
最近カツアゲや暴行事件が頻発してやけに荒れてるトリニティのあちこちを何度も巡ってみんなを探した。でも影さえ見えない…
それにしても、周りの荒れてる状況を見れば“人は糖分不足で獣になる”って言ってたナツの言葉は間違いじゃないのかもとか思い始めた。あの時はそういうことにしてたけど…こんな状況見たらさ。
みんなならカツアゲの被害に遭うなんてまあ無いだろうし、遭っても返り討ちにしそうだけど、やっぱ早めに会っときたいから。…私は探した。
2週間も顔を見てない
はやくあいたい
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ヨシミ「はぁ…ほんっと美味しいわねあのパフェ…何回食べても飽きやしないもの。」
アイリ「店員さんにも顔覚えられちゃったもんね〜。寝る前に欲しくなって眠れない時とかあるもん。」
ナツ「ああ、それは私にもある。きっとあの店へ行く人たちも…ね。」
「あははっ!確かに言えてる〜!」
この日も3人は、自分を探している少女のことを忘れてパフェを食べ終わると上機嫌な様子で帰路に着いていた。するとその時彼女達に声をかける人物が現れる。
??「おや?君たちはあの時の!」
ヨシミ「え?何よ急に呼び止めて…あれ?あんたどっかで…」
店主「シスターさんと一緒にうちの店を救ってくれた子じゃないか!ほら、君たちがよく並びに来てくれたロイヤル2000の!」
アイリ「あー!ロイヤル2000の店主さんでしたか!思い出しました!…ところでその大荷物は?」
「あ…これはだね、その…君たちには世話になったからちょっと言いづらいんだが、店を畳むことにしたんだよ。」
ナツ「…何だって?」
「いやぁホントはもっと続けたかったよ?トリニティの生徒さんはみんなうちのケーキを贔屓にしてくれてるからさ!でも最近新しいスイーツ屋が次々台頭してきて、その上市場はもう話題の砂糖しか売らなくなっちゃったんだよ。でもウチは素材にこだわり抜いて作り上げた珠玉のスイーツを売りにしてるから…ね?それを使うとそれは“ウチのスイーツ”じゃ無くなる気がしたし、売り上げも激減して客も来なくなったから…まあ要するにプライドを捨てれなかったんだ。」
「そんな…じゃあ店主さんはこれからどうするつもりですか?」
「まだ決まってないが、ミレニアムにはまだ老舗のスイーツ店も結構生き残っているみたいなんだ。とりあえずあっちで商売出来るか確かめてみて、行けそうならミレニアムで再出店するかもしれないね。そこまで来るのは大変かもだけど、もし気が向いたらまた食べに来てくれると嬉しいな!」
「そ、そう…頑張ってね…?」
「ああ!そう簡単に落ち込んでられないからね!ミレニアムがダメでも他の地区でまた復活してみせるさ!またの来店待ってるよ!」
そう言い残すとロイヤル2000の店主は大荷物を持ちながら去っていった。
3人はその時、心が揺れる感覚に襲われながらもその背を見送ることしかできず、見えなくなるとまた帰路へ足を動かした。その途中ナツはあの時にように口を開く。それが真実へ繋がる鍵だった。
ナツ「………」
ナツは2人の間で、指を顎に添えながら神妙な面持ちで歩く。彼女はずっと何かを考え込んでいる様子だった。
ヨシミ「ちょっとナツ、さっきからなによその難しい顔。パフェ美味しくなかったの?一回病院で味覚検査でもする?」
「いいや、あの味は相変わらず良かったし、味覚も問題なしの至って健康だと返答しよう…私は今あの店主さんの言葉を聞いてからずっと“日数と回数”を考えていたのさヨシミくん。」
「は?どういうことよ?」
「…最初に私たちがあのパフェを食べたのはいつだったか、記憶に残っているかな?」
アイリ「えっと、確か“2週間前”で…」
「その間あの店に通った回数は?」
「そ、そんなの覚えてるわけないでしょうが!ていうかいきなり何?またこの間みたいに変な陰謀でもベラベラくっ喋るつもり!?行く気失せるようなことは言うなって…!」
「“38回”。」
「………は?」
「38回だよナツちゃん。頑張って思い出した…今みたいにパフェ食べて、凄く幸せになった回数で、だけど…それくらい、だよ。」
その言葉を聞いたナツは立ち止まる。2人も立ち止まった。
「…ヨシミ、アイリ、ひとつだけ大事なことを尋ねる。返事を聞かせてくれるかな?」
「な、何よ…」
その時ヨシミが見たナツの顔は、普段飄々として余裕のあるマイペースな哲学者の如き姿からかけ離れた、恐怖と絶望を感じた顔だった。
その顔のまま、ナツは恐る恐るといった様子で口を開き2人にこう尋ねる。
「私たちは“2週間もの間、同じ店で同じスイーツを38回も食した”」
「この状況は果たして…“正常”と言えるのか?」
「「っ…!?」」
ヨシミとアイリはナツが口から放ったその言葉を聞いた瞬間、石のように固まった。
“2週間も?”
“同じ店で?”
“同じスイーツを?”
“38回も?”
ヨシミとアイリの肩掛けカバンが落ちる
「うそ…それって、もしかして…」
「ね、ねえナツ…!変な冗談やめてくれない…!?そんな冗談面白くもなんともないんだけど…」
わざと笑顔で言おうとするも、引き攣った笑みしか表情が動かない。
声が震える。
腹から出せない。
「だってそんなの、そんなのまるで…」
“クスリでも盛られたみたいじゃん…”
「えっ…」
「………」
彼女らはようやく異変に気づいた。自分たちが正気じゃなかったことを…
しかし気づいたところで、砂糖(クスリ)を盛られて自分たちが依存症になっているという事実を簡単に受け入れられず、その場で脳がフリーズしてしまう。
その凍りついた空気を一番に破ったのはアイリだった。
「…ちょ
ちょこ、チョコミント…」
「…え?」
「ね、ねぇヨシミちゃん、ナツちゃん…今から、チョコミント、食べてみよ?」
「…ああ、今私たちがすべきなのは、他の食べ物の味が受け付けられるのかどうか…だね。チョコミントはとてもいいチョイスだと、私は思う。」
「なんで私、いちばん好きなスイーツ忘れちゃってたんだろ…2週間もチョコミント食べずにあのパフェばっか食べてたなんて、おかしいよ…」
「…アイリ、でもそれは最悪の場合、残酷な真実を突きつける行為になるよ。私は…やるべきとは思ってるけれど無理をしてまでやろうとは思ってない。君が耐えきれなくなるくらいならやらない方が良いかもしれない。それでも…」
「そ、それでもやらなきゃ…!本当に、私たちは…おかしくなってるのか、分からなきゃ始まらないから…」
「アイリ……はぁ。正直凄く怖いけど、私だけ確かめないなんて卑怯なこと出来るわけないじゃない。いいわ、たまにはチョコミント食べるのも気分転換になるだろうし?」
「ヨシミちゃん…!」
「さあ、そうと決まれば我々がどういう状態かの真贋を見極めに行くとしよう。諸君、あのコンビニでそれぞれチョコミントアイスを買おうか。…大丈夫、私たちで一斉にやろう。」
ナツ、ヨシミ、アイリは近くのコンビニへ向かいチョコミントアイスを買った。それは14日ぶりにパフェ以外でお金を使った瞬間だった。
しかし彼女達はそこで、自分達の所持金がかなりギリギリだったという新たな現実を突きつけられ再度恐怖する。それはそうだ。38回も連続で4桁円はする山盛りパフェを食べていたのだから。財布の中身が心許ない額になるのも当然の話だった…
購入してから、震える手でレジ袋を持ち近くの人気がない公園へ立ち寄る3人。今から自分たちが本当にキマっているかを確かめるという恐ろしさに耐えながら、包装を破き青緑色の中にチョコの色が混ざるそのアイスを手に取る。
「…い、いいわね?せーので一口かじるわよ?」
「ああ、私は構わない…アイリ、本当に大丈夫なんだね?」
「すーっ…はぁぁ…うん、大丈夫。」
大丈夫とは言ったけど
今の深呼吸でチョコミントの香りが分からない気がした。
でもやる前から2人を不安にさせたくない。私だって気のせいだと思いたい。
だから…もう思い切るしかない!
「いくよっ!」
「「「せーのっ!」」」
──
────
───────無
無い
味が
ない
冷たさだけはあった
でも
でも
チョコも
ミントも
舌には、何も伝わらなかった
一口分の歯形がついたチョコミントアイスは、彼女達の手の力が抜けたことで公園の地面に落下した。
「………」
ヨシミは目を見開きながら口から青緑色の唾液を垂らしている。
「………ぁ、ぁ…」
ナツは覚悟をしていてもなお耐えきれぬ現実に膝から崩れ落ちる。
「………う゛っ…!」
アイリはあまりのショックに吐き気を催し、口を手で抑えると生垣に向かって胃の中に溜まっていたモノをチョコミントと共に体外へ出してしまった。
その後ろ姿を見るヨシミ
「…アイリ…」
「おぇ゛っ…!げほっ!げほぉ゛っ! はぁ…はぁ…はーっ…っぅ、うぁぁ…!ああああああああああああっ!」
3人しかいない公園で、アイリは泣き叫んだ。今まで彼女が命のように大切にし、愛していたチョコミント。その味が分からなくなったという非情な現実。
覚悟していたのに。その可能性も考えていたのに。
実際体感すると、あまりにも鋭すぎる現実という刃で心が切り裂かれ、そこから血のように絶望が外へ溢れてくる。
「うああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!」
──慟哭する
涙が止まらない
叫びも止まらない
「だいすぎ、だったのにぃ゛っ!いちばん゛、だいすぎな、あじだったのにぃ゛っ!なんでっ!なんでぇっ!うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ヨシミとナツは、ふらつきながらアイリの背中に手を添えた。泣き叫ぶ彼女の背を優しく撫でる。今の2人にはそれしか出来なかった。
しばらくの間泣き叫び続けたアイリは、ぐすぐすと泣く状態へと少しだけだが落ち着いた。その間ずっと背を摩っていたナツは、アイリに語りかける。
「アイリ…ごめん。私も、耐えられなかった。本当にごめん。」
「うぅ…ぐすっ…ナヅ、ぢゃん……」
泣き腫らした赤い目でナツを見るアイリ
「今からでも間に合うかもしれない。もうあの店に行くのはやめよう。このままだと私たちは戻れなくなる。」
「こんなになってるアイリを見て、私もナツも行く気力なんて出ないわよ…大丈夫、私たちがついてるから。ね?」
「う、うんっ…ごめん…ありがと、ナツちゃ゛ん…ヨシミちゃ゛ん…」
「ほら、ハンカチ使いなさい。そんな顔じゃせっかくの美人が台無しでしょ?」
「ありがと…ありがとぉ゛っ…!」
落ちたチョコミントアイスに蟻の群れがたかる向こうで、3人はもう二度とあの店に行かないと誓った。
今から毒を抜いていけば、きっと治ると信じた…
しかし彼女達は、「砂漠の砂糖」が持つ最も恐ろしい性質“高い依存性”を見くびっていた。
それは砂糖の摂取を断絶しようとすればするほど禁断症状が激しくなるというもの。口で言う「やめよう」なんて脆すぎる言葉では到底太刀打ちできない…
狂気/凶器そのものだった。
その狂気/凶器は、3人が眠り意識が覚醒し始める早朝頃に牙を剥いた。
ナツ「あ゛、あ゛ぁ゛ぁ゛っ…!ほし、い゛っ…!砂糖…!砂糖が、必要、だっ…!つっ、あァ…!もう、もう我慢なんてできない!砂糖は、砂糖は…どこにあるんだァッ!!!」
ヨシミ「くっそ…!いや、だっ!もう、たべたく、ない゛のに…!砂糖なんか…砂糖なんか…!砂糖、は…私の、ものだッ!明日ッ!絶対あの店に行クッ!砂糖のために、全部ッ!!!」
アイリ「おねがいします…!どうか、どうかこれいじょう…!わたしたちを、苦しめないで…!もう、あんなもの、にどと食べたく…たべ…た…く……たべ、たい。さとう、ほしい…くちのなかで、あまくとろけるさとうが…ほしいよ…は、あははっ、あはははははっ!アハハハハハハハハハッ!!!そうだ!あしたまたたべにいけばいいんだ!だってしんめにゅーのとこに、“ちょうやまもりさいこうほうなまくりーむぱふぇざん”ってあった!あれをたべよう!ナツちゃんとヨシミちゃんとみんなで!アハハッ!アハハハハハハッ!!!」
ナツは首を掻きむしって苦しみながら、普段の温厚さが消えたように暴れ狂い家の中を滅茶苦茶に破壊する。冷蔵庫周辺は、戦闘中によく飲んでいたあの牛乳パックが全部引き摺り出された挙句床一面にぶちまけられていた。
ヨシミは飛び起きるなり、錯乱した状態で銃を窓に向かって乱射しながら割れた窓からミサイルを発射し近所の家を爆破すると、将来のために貯めていた貯金箱を容赦無く銃で叩き割り中のお金を全部財布に突っ込んだ。
アイリは布団の中で手を組みながら禁断症状に対して許しを乞い耐えようとするが、突如起き上がるとその体勢のまま狂った笑顔を浮かべずっとブツブツ呟きながらイカれた笑い声を数時間もの間あげ続けた。
「アイリ、ヨシミ、早く行こウ!あの店でこんどは新メニューとやラを試そうじゃナいか!」
「当たり前でショ!私一刻も早く食べたくテ仕方ない!」
「“超山盛り最高峰パフェ山”だネ!わたしも食べたクて食べタくてしかたなイの!エヘヘッ!」
開店時間の10時…3人は学園に行くことも、昨日の誓いと悲劇を全て忘れて再びあの店で“新メニュー”をそれぞれ平らげてしまったのだった…
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「…あぁ、アイツに訊いてみよう。なんで今まで忘れてたんだろ。」
みんなと会えなくなって16日が経った。でも昨日やっとモモトークで話すことが出来た。今までどうしてたのかとか無事なのかとか、鬼のようにきいてみたけど返事は何かはぐらかしてるような感じだった。やっと話せたのに何その態度…
正直イラッときたけど、むしろこれで確信した。あの3人に絶対会わなきゃって。予感だけど、今みんなと会わなきゃまずい気がするって。どこにいるかだけでも聞こうと必死にアプローチしたけど、結局どうしても教えてくれなかったし分からなかった。
そして翌日になった今日、私はふと宇沢レイサにあの3人を見かけたか尋ねてみることにした。アイツなら答えじゃなくてもいいヒントをくれるはずだ。何故もっと早く思いつけなかったんだと自分を呪う。…正直アイツに訊くのは少し癪だけど、トリニティ中を見廻りしてるだろうアイツならヒントを見つけられるかも。そう思ってレイサと連絡を取り会うことにした。
レイサ「おおっ!?杏山カズサ!貴女の方から私を尋ねるだなんて、どういう風の吹き回しでしょうか!?まさか自分からカチコミを…!?」
カズサ「違うから。変な勘違いで話ややこしくしないでくれる?正直アンタなんかに訊くのは癪なんだけど…」
「えっちょっと傷つきます。そういえば放課後スイーツ団の皆さんは?」
「スイーツ“部”。」
「あ…ご、ゴメンナサイ。それで用件とは?」
「──スイーツ部のお三方ですか?」
「うん、アンタいつもトリニティを駆けずり回ってるから知ってんじゃないかなって思ってさ。」
「うーん…あ!確か先々週ごろに川へ飛び込んだという投稿を…!」
「知ってる。」
「うぐぅっ!?もうご存知とは…さ、さすがは怪猫キャスパ」
「それ以上言うなら殴るよ?」
「ひっ!?杏山カズサの殺気がひしひしと伝わってきま…あ。そういえば昨日お見かけした気がしますね?」
「本当!?どこで!?」
「えっと…確か3人で…“アポピ”って名前のスイーツショップがある方へ向かっていたような…ヨシミさんが小柄な黄色の髪をした人で、ナツさんが小柄な桃色の髪をした人…そしてアイリさんが少し背が高くて黒髪の人でしたよね!」
「…そこって」
確かトリニティから見てアビドス方面にある、人気のない場所で新装開店したばかりのスイーツショップだ。
アポピ…そこにみんなはいるのかもしれない。行ってみるしかないだろう。
「ありがとレイサ。また見かけたら言って。じゃ…!」
「ご武運をお祈りしていますよー!杏山カズサーッ!」
何言ってんだか。戦に行くってわけじゃ無いっての。早くそのアポピってスイーツショップに行かなきゃ…
「えっ」
その途中私は
踏切の向こうで楽しそうに話している3人の姿を見つけた
なんだ
こっちは16日間もずっと必死で探したってのに、こんな呆気なく見つかった上に何楽しそうな顔しちゃってんのみんな
でもちょうどいい
すぐに会うと逃げられるかもしれない…私は3人を尾行することにした。
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それが放課後スイーツ部崩壊の日だとも知らず、自ら地獄の道を進んでいるとも知らずに、カズサは3人を追った…
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