この少しはましな地獄で(中編-7)

この少しはましな地獄で(中編-7)

労役に勤しむアシタカ

中編-6


ハルナはイッてから30秒くらい経ったころに戻ってきた。


「……ぁ。も、申し訳ありません、フウカさん。その、イッた後の感覚が心地よくて」


「大丈夫よ、エッチでかわいいハルナの姿が見れたからね♪」


「か、かわいい……ですか」


それと深イキするのに慣れてきたのか、戻ってくるまでの間隔も短くなってきている。当初の目論見通りだ。


(順調、順調っと♪……ああ、そうだった。もう一個やんなきゃいけことがあるんだった)


エプロンのポケットから、さっき渡されたスマホを取り出す。


「ハルナ、こっちを向いてくれる?」


「は、はい」


カシャリ、と電子的なシャッター音が響く。スマホの画面には恥ずかしそうな、されどしっかりと発情した雌の顔が収められていた。


「あの、フウカさん。それは……」


「ご主人様から記録を残せって言われてね。ハルナの恥ずかしい姿、きっちり残していくから覚悟してね♪」


「……わかりました♡」


ちなみにこのスマホ、やろうと思えば外部と連絡を取ることもできる……助けを呼ぶつもりは毛頭ないが。おそらく、この調教を通して本格的に組織とのかかわりが深くなった以上、裏切る心配はないということだろう。

なにより、こんな人間未満の物を信用してくれるというのがとてもうれしい。その信用を裏切ることは、奴隷として恥ずべきことだ。


(さて、そろそろ行かなきゃね。っと、その前に)


「ジュリ、バイブとギャグ入れるわよ」


「はーい、お願いします♡」


媚毒ミルクは調教には有用だが、男性の方に飲ませるのはあまり良くない。なので抜けきるまでは搾乳機にジュリを繋いでおく必要がある。

おっぱいの刺激もかなり強烈だが、それだけでは飽きてしまう。そうなるとミルクの出も悪くなってしまうので、バイブで刺激してあげるというわけだ。


まず、50cmもの長さがあるペニスギャグを取り出し、部屋の各所に用意されたパイプに繋げる。


「すごく大きいですわね……その、これをお口に入れるんですか?」


「そうよ。ま、私達は慣れてるから安心して」


じきにハルナも呑み込むことになる、というのはまだ伝えなくて良いだろう。

このペニスギャグに繋がれたパイプは、人造精液を貯めたタンクに繋がっている。時間になると、先端から射精のように人造精液が出てきて、ジュリの腹を満たす。これは搾乳機に繋がれているときだけでなく、培養槽で体を洗浄したり調整したりするときにも使用される。なので、どんな奴隷も嫌でも慣れる必要があるというわけだ。

長さだけでなく太さもすさまじく、喉をほとんど埋めてしまう。一応最低限呼吸できる隙間はあるが、常に酸欠状態で過ごすことになる。おまけに、定期的に太さが増し、完全に呼吸ができなくなり時がある。幸い時間としてはそんなに長くなく、体が頑丈な私達なら死ぬことはないが。


「ジュリさんは苦しくないのですか?」


「いえ、むしろ気持ちいいくらいです♪」


喉奥だけでなく、食道まで開発された私達にとって、このペニスギャグを突っ込まれるのはちょっと激しいオナニーみたいなものだ。流石にここまで入るおチンポはお目にしたことがないので、イラマチオとはまた違った楽しみがある。

それに、酸欠のまま犯されるというのも結構クセになる。生存に最低限必要な酸素だけで激しく責められると、意識が朦朧とし始めて夢の中で犯されているような不思議な感覚に陥る。これまた結構楽しい。


「それじゃあ、入れるわよ。口開けてね」


「はーい♪……んんん♡♡♡」


太いペニスギャグがするするとジュリの口内、そして食道を穿っていく。柔軟性はあるため、喉奥に到達するとすぐに曲がって胃に向かってさらに進む。その間、ジュリがえずくことはなかった。むしろ、進めば進むほど軽イキを繰り返していく。


「よいしょっと。全部入ったわね。ちゃんと息できる?」


「〜〜〜♡」


すでに声帯さえギャグにより動かせなくなっているが、顔は喜んでいるし多少は動かせる手でピースしている。


「すごい……ですわね……♡」


「ふふ、まだまだ下の穴にもバイブを入れなきゃいけないわよ……そうね、おマンコの方はハルナに入れてもらおうかしらね。はい、これ」


「は、はい」


手渡したおマンコ用のバイブは子宮口を貫き、その奥の壁まで届く長さだ。当然、太さもものすごく、ジュリが受け入れられるギリギリのサイズだ。

一方、私が手にしているアナルバイブもそれに負けず劣らずといったところだ。それに加えてペニスギャグ同様液体用の管が通っており、アナルの中を人造精液で満たすことができる。

ちなみに、アナルからでも精液を吸収できるが、子宮ではできない。孕むことをあきらめればできなくはないが、私だって子をひりだしてみたいし、欲を言えば3人一緒にボテ腹になって公開出産ショーをやってみたい。


「それじゃあ、一緒に入れるわよ。せーのっ!」


「~~~~~~♡♡♡♡♡♡」


声にならない叫びをあげる。ジュリのきっちり締まったアナルが、するするとバイブを迎え入れてくる。やがて、直腸の終わりにたどり着き、そこで進みは止まる。


「すごい……ですわね。全部入りましたわ……」


「ええ、あとはこれを着けてっと」


最後にアイマスクと防音イヤーマフを装着して完成だ。こうすると、3つの穴とおっぱいからの刺激に集中できてとても気持ちいい。ぎっちり拘束されている点も加えて、なんだか世界から隔絶されてしまったような感覚があり、それまた背徳感を感じてしまう。


「……いつか、私もこうなってしまうのでしょうか。その……表の世界で言えばひどい扱いであっても、喜んでしまう体に」


「ええ、私がそうしてあげる。大丈夫よ、受け入れちゃったら結構楽しいからね……それにね、こんな機械なんかよりも、おチンポの方が何倍も気持ちがいいわ。これからあなたの中に突っ込まれる、あっついおチンポの方がね」


「……♡」


ハルナはさっきの絶頂を思い出したのか、あるいはこれから受ける凌辱に期待しているのか、再び下腹部を押さえていた。


(体は結構出来上がってるし、心の方も上々。あとは、1回ぶち込んじゃえば♡)


今のハルナならば、娼婦としてのテクニックはすればするほど身につけてくれるだろう。となると、ここで留まる時間がもったいない。

早く雌の悦びを教えてあげなければ。


「行くわよ、ハルナ」


「……はい♡」


「はぁ、はぁ、はぁ……ん♡」


ハルナを連れて調教室へと向かう。媚毒ミルクがだいぶ馴染んできたのか、すでにただ歩くだけで軽い快感を感じるまでになっている。

表情を見る限り、辛くはなさそうだが話す余裕はないみたいだ。なので無言のまま歩き続ける。


調教室への道中、何人か奴隷とすれ違う。その大部分が首輪をつけていない。意外かもしれないが、この店において首輪を、そして番号を与えられた物は結構少ない。

というのも、輪姦用の奴隷と言うのは消耗品として使われており、服従してしまう前に心や体が壊れてしまうことが多い。

そして、娼婦として使い物にならなくなって初めて、首輪と番号が与えられる……より悲惨な扱いを受ける奴隷として。

こうなってしまった奴隷は別の店に送られるため、どうなってしまうのかは知らないしあまり興味はない。噂では腕や脚を落とされたり、ただ延々と暴力を振るわれるとか。いずれにしても、死ねたらラッキーという扱いだろう。


一方で、娼婦として、奴隷として一生を過ごすと誓い、服従した物も表の世界からみれば酷い扱いを受ける……私にしてみれば、とても幸せな扱いだが。

初めのうちは、有無を言わさず改造され、成すがままに犯される。だが、徐々に快楽を受け入れ始めてくると、自然とおチンポに気持ちよくなっていただけるよう工夫したり、心の底からお客様に媚びていく。気づけば立派な娼婦の仲間入りというわけだ。


こうした堕ちた物と堕ちていない物の間には、当然だが扱いにかなり大きな差がある。堕ちていない物は、服従しない限り決して待遇は良くならない。(ハルナは例外だが)

日々望まぬセックスを強要され、暴力を振るわれ、人間であることを否定される。当然休むことなどほとんどできない。

一方、首輪を嵌めた物達は徐々にこの地獄に適応し、娼婦としての価値を高めていく。自分から腰を振り、暴力もセックスのアクセントとして受け取り、自ら人間であることを辞めていく。そうして売上を伸ばした物達には、快楽以外のささやかな報酬が与えられる。

ちょっとした自由時間や、少しだけ与えられる給料から自分を淫らに飾り立てるアクセサリーを買ったりなどだ。店の方針から外れなければ体の改造を受ける物もいる。


毛ほどもない脱出のチャンスを夢見る物にとっては、そうした堕ちた物たちは男に媚びる裏切り者、あるいは自分を脅かす存在として捉えているのか、廊下ですれ違うたびに侮蔑や怯えといった負の感情を向けられる。それは、私だけでなくハルナに対してもだった。首輪こそ着けていないが、もう彼女がこっち側に堕ちていることをその表情から読み取ってしまったのだろう。


一方で首輪をつけた奴隷からは、


「お、料理長じゃん。久しぶり」


といった気楽な挨拶が飛んでくる。


「あら、126じゃない。そっちも元気みたいね。これから仕事?」


首輪をつけた奴隷、126の後ろには口枷や手錠をつけられた奴隷が3人続いている。何れも、敵意を隠していない。


「そ。3日くらいは輪姦される感じね。それで、その子は噂の?」


どうも、ハルナの話は結構広がっているみたいだ。まあ、そのおかげで話が早い。


「ええ。しばらくはこの子の調教にかかりきりになりそうね。まあ、見ての通りだいぶ出来上がってるから、あとは輪姦慣れさせれば何とかなりそうよ」


「ふーん。なるほどね。ま、2人とも頑張ってね」


「きゃぁ♡」


ちょっとした激励の言葉とともに、ハルナのお尻を触って126は去っていった。このくらいのセクハラはスキンシップの範疇だ。


「ん♡……他の方とも結構交流があるのですね」


「そうね。首輪をつけた子とは一緒に犯されることもあるし、お客様によってはレズってるところを見たいって方もいるから、自然と仲良くなっちゃうわね」


私みたいに特別な役割があったり、娼婦のまとめ役をしているといった物もいたりするが、首輪をつけた物同士ではみな等しくおチンポの、男性の奴隷である以上、上下の格差はない。

さすがに個室を持っているのは私しかいないが、その分暇な子たちが遊びに来てとりとめのない雑談や、テクニックを教えあったりしている。


「意外ですね。結構学園と変わらない雰囲気のような感じですね」


「ええ。休みの日なんかめったにないけど、それさえ気にしなきゃだんだん自由時間も出来てくるし、楽しいわよ♪……っと、ついたわね」


目の前には、1ヶ月前にハルナが犯されていた部屋がある。ちらりと彼女の方を見ると、相変わらず期待に満ちた目をしている。


「不思議ですわね。この前は犯されることが苦痛でしかなかったのですが、今は殿方のアレを……おチンポを私の中に迎え入れたくて仕方がないのです」


「それはやっぱり、気の持ちようが大きいわね。いくら体を感じやすくしても、セックスを拒絶する子は多いしね。まあ、いやいや抱かれるよりも、今のハルナみたいに犯されたくて仕方ないって方が良いのは間違いないわね」


もっとも、トラウマになってもおかしくないような凌辱だったのに、ピンピンしているどころかこんなにも期待しているのはさすがにタフというかなんというか。


(やっぱり、私が堕ちてほしいって言ったからかしらね……)


単純に体が快楽を感じているから、というだけでは説明がつかない。VRでの調教も多分に影響を与えているとは思うが……さっきの言葉責めだったり、時折彼女をイかせたことだったりなど、思っている以上に私の与える影響が大きかったのだろうか。


……考えても仕方ないし、中にいる方々を待たせるわけにはいかない。そろそろ行こう。


「入りましょう、ハルナ」


「はい♡」


奴隷の待遇(1)

組織に囚われている奴隷の待遇は二つに分かれている。服従しているか、していないかだ。

所属している店や本人の状況によっていろいろ変化するが、まず服従していない奴隷は輪姦や数日ほど”設置”される肉便器といった過酷な用途で使用される。使われていない間も、暴力を交えた過酷な調教が施される。

一方であえて脱出できる望みがあるように見せかけてもいる。これは、希望を持たせることで廃人になるのを遅らせたり、その誘惑を断ち切って、服従する奴隷を見極めるためである。仮に脱走を試みた場合は殺されることこそないが、より過酷な調教によって服従を迫られることになる。

服従を誓った奴隷はまず二度と外れることのない首輪と、消えることのないタトゥーを刻まれ、体を取り返しのつかない段階まで改造されていき、表の世界では決して生きていくことができなくされる。そこから娼婦としての調教が施される。暴力の比率こそ減っていくが、普通の体では耐えられない激しい快楽に溺れさせられる。それはある意味、服従を誓う前よりも過酷ではあるが、気づけば皆快楽の虜になり進んで調教を受けるようになる。そこまで堕ちたとき、ようやく娼婦として客を取り、客を喜ばすために存在する生きた物に成り下がる。

一方、最後まで服従を誓わなかった者、心が壊れた者は娼婦と同様に首輪を付けられこそするが悲惨な末路が待っている。四肢を落とされ達磨にされてしまったり、ただ殴られ悲鳴をあげるために存在を許される肉袋にされたり、あるいは人体実験を行うために消耗されていく。

尊厳も人権も何も無いが、服従すれば生存が許され、本人達はある意味幸せな娼婦たちと、死んだ方がまし、死ねたら運が良い奴隷未満の消耗品、この2つで今日も組織は回っている。


中編-8

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