TSボタン:代償の×××はサボって細々と思ってたのに
私が目を覚ましたのは元と同じ自宅だが、ウマ娘が居る世界で、♂のままの自分も居た。
『私♂』だけは突然現れたのを認識しているが、他の人の記憶や公的書類では元々同居している遠い親戚ということになっているようだ。
学園に編入予定として身分証や書類も揃っていて、編入の日に向けて色々把握したりする準備中。
×××する必要があるのは伝えたが『言動の端々が自分』なのは正直キツい。
向こうも同感のようで、こっちが美少女な割には気が進まなさそうだ。
女神様に説明された内容を思い出す限り、デバフで成長が遅れるから、並に活躍を目指すなら実質強制的。ってところだし、
いっそ天下一な某1勝馬みたいにシニア2年目初勝利とか、某シベリアの虎みたいな渋い条件馬なんてのも……
と適当なことを考えつつ、女神様から貰った資料を眺める。
すると、元馬の血統を書いたらしい資料を見つけた。
―― 父○○○
おっ良い血統~
―― 母○○○○○○
「は?」思わず声が出た。
この母馬は流石に、産駒全頭の生年と馬名と父と勝数ぐらいは空で言える。
「嘘でしょ?私が○○○○○○ってコト!?」
この産駒で父○○○は私の推ししかいないのだが?
自分の耳飾りを触るが、
やっぱり右、推しは牝馬。
混乱しながら次の項目へ。
―― 202x年生まれ、牡
これは推しと違う。で、この年度は心当たりがある。
推しと同じ父が付けられたけど不受胎で残念がったのは記憶に新しい。
ということは……元の世界に存在しない全弟か。
じゃあ私は推し馬の全弟である美少女にTSってコト?なるほどわからん
さらに読み進めると、なにやら女神様の手書きの補足が。
『名馬の魂を借りている相手か、代わりの近しい相手には、類感呪術で元の世界にも好影響を与える可能性があります。』
『活躍してこっちの世界に来るかも?』
思わず吹き出してしまう。
(そういうことか~)
こんな条件提示されたら、『×××を避けて細々』なんて選ばず勝ちたいし、自ら進んで『あにまん民と×××』してでも活躍するのが使命じゃないか。
なるほど確かに『あにまん民と強制的に×××させられる』わけだわ……
説明で分かってるのは『時間経過でもデバフ緩和』『×××で一時的にデバフを大きく緩和』『現在の効果量や累積はペンダントで見れる』あたり。
『私♂』に相談しなおして、デバフ緩和の効果時間とか試さないといけないし、編入後のために外泊のルールも把握して……
×××するのは抵抗あるし、他にもやることが多いけど、使命は果たさなきゃ!
元の世界で舞台を観た後なのもあって、競走生命は犠牲にしない・できれば楽しく。は大前提だけど。
やるべき事がアレで、新しくできたやりたい事が『使命を果たす』なのはなんの因果か……
続編→(おまけ的な初回事後)