関係性

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スレ主

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「鳶栖‥単刀直入に聞くが‥‥お前と同じ年頃の滅却師について何か知っている事はないか‥?」


重い空気の中、璃鷹にただされ暗い顔のまま椅子に腰掛けていた2人だったが暫しの沈黙の後少し躊躇いながらもルキアが口を開いた。

2人は固唾を飲み込んでその返答を待ったが璃鷹はいつもと同じ、世間話をする時の様にして軽く言った。


「あぁ、竜ちゃんのこと?竜ちゃんもあたしと同じ滅却師だよ」

「あ、あいつのこと知ってんのか!!?」


一護は驚愕しながら机に身を乗り出してそう言った。


「他は知らないけど空座町でまだ戦える滅却師は私と竜ちゃんだけだし、消去法で行けばそうなんじゃないかな」

「ま、待てどういう事だ!!お前の他に滅却師が居るなど聞いてないぞ!!しかも同じ学校の生徒など‥」


それを聞いたルキアは困惑しながらも、ついこの間一護たちの前で璃鷹が語った事について言及した。

涼しい顔のままルキアの疑問に答えた。


「だって聞かれなかったし、それに私2人には言った筈だけど」


2人の脳裏には確かに璃鷹は確かに言っていたのだ。〝戦える滅却師は数えるほどしかいない〟と。


「それで分かるかッ!?」

「なんと…」


そう一護が叫ぶと一護とルキアはガクリと首を落とした。

そのまま一護は璃鷹が〝竜ちゃん〟と相手の男の事を呼んでいることを思い出し、その事について尋ねた。


「そいつとは仲良いのか?」


それを聞いた璃鷹は少し考え込む動作をしてから「まぁ昔はね、」と話を始めた。


「小さい頃に親達には内緒の友達?みたいな感じかな、家族以外の滅却師なんてお互い見たこと無かっただろうし、しかも同い年だったから直ぐに仲良くなって」


それを聞いた一護は成程と納得した。──しかし、今まで一護は璃鷹がその男と会話をしたり共にいる所を見た事がなかった。


「…何かあったのか?」


真剣な顔で一護はそう問いかけた。それを聞いた璃鷹が少し手持ち無沙汰の手を動かしながら間が悪そうに璃鷹が答えた。


「…ある日から急に避けられるようになっちゃったんだ」


その石田との思い出を語る璃鷹の目は何処か過去を懐かしむような目をしている。


「原因は分からないんだけど…でもね」


璃鷹が目を細めながら続けた。


「今は全然話せてないけど私にとっては今も大事な‥たった1人の親友だって勝手に思ってるんだ。少し恥ずかしいけどね」

「璃鷹‥」


一護はその話を聞いて仕方ないと言えど軽々しくその様な話を聞いたことを後悔した。

すると今まで黙って一護の横に座っていたルキアが重々しく口を開けた。


「…鳶栖真面目に答えて欲しい」

「何?」

「‥‥お前は、友と敵対する勇気はあるか?」

それを聞いた璃鷹は状況がよく分かっていない様で「なんでそんな事聞くの?」とルキアに問いかけた。


「‥あの男は何か死神に恨みがある様だった」

男ははっきりと死神を憎むと言ったのだ。ならば死神代行である一護が狙われる可能性も十分にある。

そして日頃学校や虚退治で近くに居る璃鷹がその場面を目撃した場合。その親友と戦えるのか、とルキアは聞いていた。


「もしかしたら戦闘になる場合も考えられ、「今の話は気にしなくていい」な、」


しかしその話は途中で一護に遮られてしまった、ルキアは一護の言葉に目を見開いた。

「けどよ」と一護は呟いた。


「…もしもの話だ。相手が、その親友だったやつが‥死神と、俺たちと連んでるのを見たら」


もしそうなればその親友と璃鷹が戦うことになるかもしれない。しかし璃鷹は優しいのでもしそうなった場合止めようとした拍子にでも重傷を負う可能性もある。一護はそう思い言葉を続けた。


「それで、もし俺たちといるせいで同族のお前に何か危害でも加えることがあったら‥‥そんな事があったら絶対俺が護る」

「一護…」

「だけどお前は…俺たちと居て本当に大丈夫か?もしお前が離れたいなら俺は‥‥‥」

「…私は大丈夫だから気にしないで、2人から離れたいとも思ってないから」


璃鷹は笑顔でそういうと一護に言った。


「それにね、竜ちゃんは素直じゃないだけで実は優しいんだ。だから一護が思ってる様なことはしないから大丈夫!!2人はきっと仲良くなれると思うな私」

「そ、そうか‥‥?」

「そうだよ」


困惑しながらそう言った一護に璃鷹はそう返した。

すると「さて、と」と璃鷹が立ち上がり2人に声をかける。


「そろそろ帰るでしょ、送って行こうか」

その言葉に一護は「あのなぁ…」と答えた。

「側から見たら女子2人だろ。危ねぇしいいよ」

「そう?残念」


璃鷹は手を振りながら2人を見送る。


「じゃあね一護、朽木さんも」

「おう」

「あぁ、また明日学校で会おう」


2人はそれに返事を返してから帰って行った。


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