赤色の服、美しさと鮮やかさに潜む鉄の香り

赤色の服、美しさと鮮やかさに潜む鉄の香り

ブログ・ゴシップ75! 第〇〇回


中世のドレス

ドレスとは女性用の衣服の一種であり、上半身から脚部までを単一の布によって被う、いわゆるワンピースのようなものである。中世期には貴族女性の礼服として、装飾性の高いデザインが発展、時代の流行とともに目まぐるしい変化をしていった。

今回紹介するのは、そのドレスにまつわる、ある一人の貴族女性の凶行だ。


エリザベイト・エルジェーベト

この時点でピンとしている人もいるだろうが、念の為に言っておこう。彼女の名前は「エリザベイト・エルジェーベト」、血飾夫人としても知られている史上名高い殺人鬼だ。

エリザベイトは性別を問わず多くの愛人を持ち、自らの美貌を保つことにそれはそれは執着したという。ある時、粗相をした侍女を折檻したところ出血し、その血がエリザベイトの手の甲にかかり、血をふき取った後の肌が非常に美しくなったように思えた。ここから彼女は狂い始めたのだ。


血飾夫人

このエリザベイトの二つ名は、彼女が起こした異常な行動に由来する。前述の通り、彼女は自らの美貌に執着していた。

血を美貌を保つ何よりの素材と考え、エリザベイトは血で自らを彩り始めたのだ。

血のマニキュアに血のリップ、血のアイラインを顔に引く。それだけに留まらず、血を飲み、血で体を洗い、血で染めたドレスを着た。狂気の沙汰としか思えない所業を、エリザベイトは十数年間も続けたのだった。血で飾る夫人、これが二つ名の由来だ。


様々な説

ここまでの異常な行動を何故行ったのか。それは今でも議論されている。本記事では特に支持者の多い三つの説を紹介する。


エネミー説

一番妥当であり、人間の異常さを否定したい人たちが支持する説だ。

人にこのような事ができるはずがない。酷く残虐なこの行為を働けるのはエネミーだからだ。等の意見が見られる。また、血には本来美しくするような効果は無いため、吸血鬼のような、血が必要な何らかのエネミーだったのでは無いかと考察する人もいる。


異能者説

この説は、ただの人間が血で全身を飾るという事をするはずが無く、さりとて彼女はエネミーではないという主張をしている。

エネミーではない根拠は、当時彼女が貴族だったという事だ。エネミーは基本的に価値観が人間とズレており、当時の階級社会にはいないと考えるのが自然、と彼らは言っている。

前述のエネミー説と一部主張が似ているところがあり、両者は激しい論争を繰り広げているようだ。


狂人説

これは反対者が多く、しかし根強い支持を得ているという不思議な説だ。

彼らは演説で、「他の説が言うように彼女はエネミーではない。そして異能力者でもないと我らは考えている。エリザベイトは目を隠したくなるような残虐行為こそすれど、全てただの人間ができる範疇の事しかしておらず、異能を使ったとされるような記録は一切残っていない。故に、彼女はただの人である。」と語り、称賛と罵倒の嵐を受けていた。


まとめ

血飾夫人エリザベイトは、史上名高い殺人鬼であり、数々の残酷な行為をした。全身を血で飾り、それを何よりも楽しんでいた。彼女の正体は未だわかっておらず、未だ多くの人たちに議論されている。

エリザベイトは何だったのか?不明な真実に心を踊らせ、この記事を締めくくろうと思う。




著者_わさばし 「ブログ・ゴシップ75!」管理者


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