栗毛京都弁ちゃん(偽)
●1. あらすじ?
ウマ娘になれる代わりに、あにまん民と強制的にエッチさせられるボタン。それを押した私の新しい姿は、スレ3初登場の、栗毛京都弁ちゃんの、自分の想像通りの見た目になっていた。そして、相手から見ても想像通りらしい。
例のスレの情報や転生時の説明なんかも含めて二人で情報を整理すると、どうやら私と彼は、栗毛京都弁ちゃんが同じぐらい癖に刺さった同類で…何が同じぐらいかというと…多分…回数とか…量とかが…という気まずい予想が付くのだった。なんか嫌だなぁ…
●2. 初めてを失敗
数日後。ボタンの条件を処理するために意を決したが、妙に彼の身体の準備が整いにくかったり、私の身体の準備を整える間に彼の身体の準備が持続しなかったり…
栗毛京都弁ちゃんの想像通りの見た目に対して、それっぽくは無い言動といっても、見た目が似てるだけの他人という認識でなんとかなりそうなものだけど。
♂「小柄巨乳派じゃないのに言動がめちゃくちゃ刺さったのも原因かも…」
♀「えー?、じゃあ私の外見自体は結構微妙ってこと?」
♂「いや、完璧にイメージ通りなんだし普通に行けるはず…なんというか、言いにくいけど、妄想の中で何回もしたわけだし…」
うーん、曇る程ではない試練として、キャラと同一視し過ぎるような暗示でも仕込まれてるとか…?
そんなこんなのうちに準備を整えたが、栗毛京都弁ちゃんに主導権を握られて、貞操を奪われたり、おもちゃ扱いされながらズブズブ関係を深める生活で最終的に結ばれる。という妄想に精を出していた(直喩)ということは、私も相手も当然ドMなわけである。
しかし、彼のヘタレ具合は私以上で、触れるまでは行ったが、抵抗感を押し退けて意思を貫き通すことはできずに萎えてしまい、平謝りされながら、その日は諦めるのだった…
●3. やり直し
さらに数日後。なんとかボタンの条件の初回をこなす作戦。栗毛京都弁ちゃんとのあれこれの妄想話で盛り上がって、一人でする程度に心身の準備が整って維持できている間に、私が上で、重力に頼って済ませる。倒錯的だがこれなら…?
「安心してください、天井のシミ数えてたら終わりますよ」
俺に残された選択肢は、もはや一つしかなかった。
♂「あの後の流れだけど、やっぱり、ウマ娘パワーで軽々お姫様抱っこでベッドに運ばれたいなー」
♀「うーん、それもありだけど、覚悟決めた直後だし、言いなりで、相手くん自ら移動する流れを推したい」
♂「あー、言われるがままシャワー浴びてきたりして逆据え膳に…」
♀「いや、そこまではメリハリ無いから、仰向けに寝るだけで、それから京都弁ちゃんにのしかかられるの」
♂「ターン制じゃん」
♀「まあ、部分的にそう」
♀「その後、ズボンに手を掛けられると、下を脱がしやすいよう協力しちゃう」
♂「そのために服着たままかー。じゃあ、それから『口ではイヤや言うても身体は正直ですね』とか…」
♀「そうそう。ここで『あ、そうや、服の予備もないし脱ぎますね』って京都弁ちゃんが上も脱ぐのを待たされて焦らされたりするの」
♂「えー、上は着てる方が良いけどなー」
♀「いやー、私も着衣派だけど、最低限の後先は考えられる子じゃないと」
♂「結構面倒くさい性癖?短編なら面倒ごとは起こらなかったことにして着衣萌えだけでいいと思うなあ」
♀「まあ、実際の私たちは着衣ですれば良いし」
♀「後は『今度こそ、天井のシミ数えてたら終わりますよ』って改めて言われて…後はアレを付けられて最後までされるがまま」
♂「あ、ちゃんと付ける解釈なんだ」
♀「おめでたエンドのルートに乗っても無いのにリスク取るのは抜けない」
♂「め、面倒くさい拘り…描写なしで偶然無事でよくない?いや、現実ではちゃんとするけど」
♀(しまった、盛り上がってきたのに脱線してきた)
それから、掲示板に書けないような直接的なシーンの最中や、初回より後のシチュの話に進み……
───♀「諦めて受け入れても気を逸らすなんて出来ずにいると『ふふっ、目ぇ逸らさへんのですね、天井のシミ数えてたらええって言うたのに』みたいに自覚させられて恥ずかしい思いをしたり、そんな反応に京都弁ちゃんも無自覚に嬉しく…」
───♀「くっつく前提で用意された身体なだけあって、リアル系の範囲で童貞の妄想通りみたいな相性の良さで…」
♂「意味は分かるけどエロをスーパー系とリアル系に分類するのはどうなの」
♀(危ない、また脱線)
───♀ 「翌朝起きたら、相手くんは余韻で夢○しちゃってて、京都弁ちゃんはそれを揶揄いつつ少し嬉しい気持ちが…」
───♀「もっと関係を継続した時期だと、途中で『無理させてかんにんな。今日はやめて寝ましょか』と、わざと優しく言われて、最後までして欲しいと自分で言わされたり…」
───♂「終わった直後に更に胸や口で攻められて腰砕けにとか良いな」
♀「そんな身体的に苦痛そうなの行けるんだ。あと、貧乳派なんじゃ?」
♂「追加情報で栗毛京都弁ちゃんに攻められるなら胸も有りだなって…」
♀「ふーん。サイズ同じでも私は別に器用じゃないから期待しないでね」
───♀「上達した京都弁ちゃんに『どっちでして欲しいんです?言うてくへんと分かりませんよ?』と恥ずかしい希望を自分で言わされたり…」
♀(…もしかして焦らされ系妄想は逆効果になる?)
───♀「進展して直に触れることになった初回は…」
……だんだんとお互い息が荒くなってくる。
♀「私の方は始めても大丈夫そうだけど、そっちは出来そう?」
♂「うん、多分大丈夫だと思う…」
……それから、彼がヘタレ過ぎて壁になった私の初めてを、どうにか済ませて、これからは最低限普通に条件をこなせるようになるのだった。
●4. しばらく関係が進んだ後。「
─── この、見た目だけなら最高な、元男のウマ娘に強制的に筆下ろしされて、不本意な同棲が始まって結構経つ。力の差で従うしかなく、デートと言いつつタカられたり、意外と身体は気に入られたのか度々誘われて応じたり。
……恥ずかしながら身体の相性も良く、器用で上手で…最近は割り切って時々は俺からも誘うようになり、さらに経ったある日の夜。
「ちょっと聞きたいんですけどー、将来ウチ以外とする見込みとかあります?いや、あるわけないとは思てますけど、念のため」
むっとして、無いけど何なんだよと聞くと、彼女は少し頬を赤らめながら
「えっと、明日なんですけど、産婦人科に付き添って欲しいなと思いまして…」
(!?)
背筋が凍り、驚いて声も出ない。付けずにした事は一度も無いので、破れたりした事にお互い気付かずにいて手遅れになり…年貢の納め時ということに……
俺に残された選択肢は、もちろん一つしかなかった。布団から飛び起きると平身低頭、謝って、責任を取ることを伝える。
すると、彼女は嬉しそうに笑い出す。
「ふふっ、えらいビビりようですねぇ。…とりあえず、安心してええですよ」
どういうことか聞くと、
「いやー、ウチらも案外長い付き合いになってきたし、そういう心配せんとできる方法に変えたいなー、と」
全身の力が抜ける。騙され…いや、嘘をつかれたわけではないが…誘導されて面と向かってプロポーズのような事まで…
「で、どないしましょ?あ、結婚やのうて付き添いの件のほうです」
選択の余地なんてない癖に…。お前と安心してそういうコトをしたい・もっと深く触れ合いたい。という表明になってしまうのが、本心とはいえ恥ずかしいが、付き添いと、費用を出すことに同意する。
「へっ、助平やねぇ」
「提案したお前が言えることじゃないだろ」
「あ、そうや、せっかく責任取る気あるんやったら、そのうち籍も入れて、書類上もウチ専用ってことにしましょか?『もうお婿に行けない』って言うとったもん、ね?」
「う、うるさいな…」
……さて、一転して当面は色々と安心だが、流石に就職と貯金は、吐いた言葉の通り頑張った方が良さそうである。
将来本当に籍を入れることになったら、白無垢での記念撮影とか高そうだなぁ。と、されそうな要求も頭によぎるのだった。
…………
……って感じで、最後の0.0何ミリ距離が縮むんだけど、まだ『恋人』になってもない時点で、お互い結婚まで実質同意した状態になって、後からそれを自覚してドキドキしたり…」
♂「腐れ縁というより、1歩進む前に地固めし過ぎじゃない?もしかして告白する勇気がなくてそういう志向に…」
そういった方面は私の方がヘタレらしい…
♂「あ、その内容をSSとしてスレに投げないのも勇k(ry」
♀「うっ…突き破る勇気が無かった奴が何を…」
♂「そ…それはそうとして、このネタで実際におどかしてくれても良かったのに」
♀「あっ…確かに実際使えば良かったのか…て言うか、そっちもこんなシチュ希望なのね」
♂「そっち『も』かー」
腐れ縁的な二人が、意図せず実質告白で関係が深まるのが萌える。と、腐れ縁的な相手に話すのは、よく考えてみれば告白のようなものである。まあ、満更でもないか…