ヴァイザード便覧!!

ヴァイザード便覧!!

会話オンリーの死神図鑑ゴールデン的なやつ

前にあたるお話:心の孔、揺るがぬ玉座



「ごめん、やっぱり修行に付き合うんは無理や」

「仮面は出せるんだろ? じゃあなんで」

「そのう……戦闘以外やったら快く仮面使わせてくれるんやけど……戦闘になった時はちっとも仮面出せへんの。こないだ夜に一護に仮面見せたやろ? あの時は戦わへんって約束したからなんや」

「約束って……そんなこと虚がするのか?」

「現にアタシがそうなっとるんや。持続時間の測定とかなら危なくないから仮面出せるんやけど……たぶん一護と修行するてなったら、仮面出せへんと思う。参考にならん言うんはこれもあるんや」



「ついでに訊くけどよ、戦闘以外で仮面使うことってあるのか?」

「——……一護、こないだアタシが作った晩御飯みんなと一緒に食ったやろ? 生姜焼き。そして美味かったやろ? 実はな——アタシは虚閃で焼いとるんや。時短にもなるし炭火焼きより美味いで……!」

「あのビームみたいなやつだよな、そうかだから一瞬で火が通って……なワケあるかッ! 消し炭だろーが!」

「あははそら嘘やってバレるよね。虚閃は嘘や。ホンマは死神に伝わる伝説の鬼道……『火兎ノ鐘出焼肉他辺戴』で焼いとるんや……」

「ひとの……なんだって?」

「『火兎ノ鐘出焼肉他辺戴』や」

「随分思い切った嘘吐くじゃねーか」

「せや、もちろん嘘や。そんな鬼道無いで。本当はな、『赤火炮』で焼いとる」

「……ちょっと本当っぽいのやめろよ……」



※鬼道とか虚閃とかで焼いてないで。普通にコンロや。


次にあたるお話:白い貌は

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