竜の囁き 2
不当な読者ウタ11歳 エース12歳 ルフィ19歳
サボ死亡(記憶喪失で革命軍)
ドラゴン「久しぶりだな、ルフィ。何時ぞやかの答えを聞きに来た。・・・改めて問おう。共に世界を変えないか」
ルフィ「革命軍のオッサンか。悪いがおれは今、子ども二人の面倒を見てるんだ。正式に断るよ。・・・今日は前見なかった顔も連れてんなあ」
ドラゴン「そうか、残念だ。紹介しよう。同志のイワンコフだ」
イワンコフ「ウォーイ! 軽い! 軽すぎよ、貴方たち二人とも! もうそっくり! ヴァターシ、驚きよぅ」
ドラゴン「おい」
イワンコフ「わかってるわよ! 無理に誘わない! 『あのこと』も言わないわよ、もう」
ルフィ「あのことってなんだよ」
ドラゴン「厄介ごとだ。同志になるのならば伝えるのが筋だが、加わらないのならば聞かない方が良かろう。・・・そこで覗いている二人が、面倒を見ている子供か?」
ウタ「うわっ、見つかっちゃった」
エース「そうだな。しっかしすげえやつがきたな。現・世界最悪の犯罪者じゃねえか」
ルフィ「おい、失礼だぞ。その言い方」
ウタ「なに? ルフィのこと、なんかのスカウトにきてたの? ふーん、そっかァ、断っちゃったんだ。ルフィは私の魅力にメロメロだもんね!!」
ドラゴン「そんな年端も行かない子に、『そう』なのか・・・?」
ルフィ「おい、信じんなよ。預かっているだけだ」
ウタ「エースはこの人たちのことを知ってるの?」
エース「革命軍総帥のドラゴンに、『奇跡の人』イワンコフだろ」
ウタ「なに? 奇跡の人って」
エース「男女の性別を変える能力者らしい」
ウタ「なんですって?! つまりルフィを女に、私を男にできるってこと?!」
ルフィ「百歩譲って実現したとして・・・お前は何をする気なんだよ」
ウタ「そりゃもちろんルフィを手篭めに・・・っ!きゃっ、言わせないでよ! 恥ずかしい」
ルフィ「おれが恥ずかしい」
ドラゴン「ふふっ、中々楽しそうな子だな」
イワンコフ「ヴァナータ、見込みあるわね! なんだったら子連れでもいいのよ?」
ウタ「子連れ?! まだ私とルフィの間に子供はいないんだけど・・・」
ルフィ「おい。勝手なことを言うなよ。まるでそんな行為したみたいに聞こえるだろ。おれが革命されちまうよ」
ウタ「私はいつだっていいよ! ルフィとの赤ちゃん欲しいよ! さあ!」
エース「ウタ落ち着けよ! 客の前だぞ!!」
ドラゴン「おい、イワンコフ」
イワンコフ「ここまで来たんだもの。もう少し粘ってもいいじゃない。どうなの? 次世代の英雄さん。その極まった腕力で、この片田舎で何をするの?」
ルフィ「おれは二人の行く末を見守るよ。おれができるのはそれぐらいなもんで、英雄云々は買いかぶり過ぎだ」
イワンコフ「そうなの? 今でも世間はヴァナータのことを忘れてはいないわよ」
ルフィ「・・・実を言えばな、見守ることすらできるか怪しいんだ。最近でも、おれの手から守ろうとしていたもんが溢れていっちまった・・・。おれは不器用な男で、だから、二人の行く末を見守ることに集中したいんだ」
ドラゴン「イワンコフ、もう諦めろ。男がそうすると決めたのだ。これ以上は無粋だろう」
イワンコフ「なんで私が説得されてるの!? ヴァナータ、本心ではボーイの勧誘には反対じゃないの?!」
ドラゴン「そんなことはない。もう行くぞ。家族の時間に失礼した」
イワンコフ「あんたと何年いっしよにいると思ってるの? 嘘くさ! ・・・まァ、いいわ。ボーイたち、また会いましょう、ヒーハー!」
ルフィ「おぅ、気をつけてな」