悲鳴と弔い
https://telegra.ph/百の魔性を殺せ-09-27
↑の続き
機構殺し世界線の百王子のカルナの話
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悲鳴が煩い。
「なあなあ起きろよカルナ」
そう言いながら俺は寝ているカルナを揺さぶる。
悲鳴が煩い。
「全然起きねえじゃん。お前こんなに寝起き悪かったっけ?」
ほっぺたを抓ってみる。
悲鳴が煩い。
「さっさと起きてよ。お前にも手伝ってほしいんだよ」
肩を軽く叩いてみる。
悲鳴が煩い。
「……よくこんなに悲鳴が煩いのに寝てられるなあ」
悲鳴が煩い。
煩すぎて、寝れやしない。
「……何をしてやがるカルナ」
気に食わないやつの声がした。
「あれビーマじゃん。足怪我してるけどどうしたの?ざまあ」
「質問に答えろ」
偉そうな態度に思わずイラッときたが俺は寛大だから答えてやることにした。
「何ってカルナを起こそうとしてただけだよ。悲鳴が煩いから止める手伝いしてもらおうかなって」
「……カルナ、そいつはもう███いる」
「?」
ビーマが何か言った気がしたが上手く聞き取れなかった。
「ねえまだ何か用?俺はお前よりも友だちと一緒にいる方が楽しいんだけどー」
「……そうかよ。悪いが本題がまだ済んでねえ」
「本題?」
「そうだ。……俺はお前を弔いに来た」
俺は思わずその言葉に首を傾げた。
弔いに来た、なんて、まるで俺が死んでいるかのようではないか。