二初n夜

二初n夜

⚠️二代目が一瞬だけ逆を想像します⚠️受け優位よしよしフェラチオ〜騎乗位からの対面座位〜対面立位駅弁ファック〜追撃ピストン連続絶頂生中出し種付けプレス


「今日こそ僕が君をリードしてみせるよ」

「いや、結構だ」

「どうして!?話くらい聞いてくれよ!」


 男は反射的に提案を退けた。与ーがまた何か企んでいるいたずらっ子のような顔をしていたからだ。

 さあこれからめくるめく愛の営みを、と言った甘い雰囲気はどこかへ行ってしまったが、与ーがショックを受けたとしても男としては流せないポイントだった。

 二人は膝を突き合わせて今後の性生活についてコンセンサスを取った。

 与ーは男との熱く蕩ける夜を思い出してうっとりとした様子で、思わず火照りそうな身体から湿った息を吐き出しながら滔々と語る。


「僕はね、君に優しく抱かれると、とっても幸せになれるんだ……まるであったかいスープを煮込む鍋の中でお玉にかき回されてトロトロになってくみたい、君の全身で愛されてるってよくわかる……。君にも同じ気持ちを味わってもらいたい」

「与一……俺だって今でも十分幸せだ。お前に愛されてるとわかる。違うか?」

「それはそうなんだけど……違うんだ。僕が君を気持ちよくしたいんだ」

「……また舐めるのか?それとも具体的なプランがあるのか」

「うーんおちんちんも可愛がってあげる予定だけど、言っただろう?リードしたいって」


 与ーが男とのセックスをリードしたがるとはつまりどういうことか。男はその聡明な頭脳が弾き出した計算結果に戸惑ったが、やがて決心したのか、正座した膝に拳を乗せて切腹を言い渡された武士のような面持ちで告げる。


「与一……お前が受け入れる側の立場を逆転させたいというなら、俺は……」

「え?……ああ、違うよ、違う違う。僕のおちんちんは勃たないってわかってるだろう?ああでも君のおちんちんでお腹を満たされるのもとっても気持ちいいし、何か──」

「いや勘違いならいいんだ、その話はやめよう。じゃあやはり、リードするってどういう……」


 与ーが真性包茎の他に勃起不全を患っていることは最初のうちにわかっていた──あれだけ過酷な生活を強いられていたのだ、無理もない──が、男とのセックスで前立腺を刺激するうちに勃つようになるかもしれないという話もしていたので早合点をしてしまったようだ。杞憂で何よりである。

 男が訝しむと、与ーはにっこり笑って勢いをつけて男に抱きついてきた。男の体幹はそれくらいでは揺らがなかったが、受け止めてそのまま後ろに倒れてやる。


「君にいつもしてもらっているように……優しくして甘やかして気持ちいいところをいっぱい触って……君をいいこいいこ♡ってしてあげるのさ」


 ふむ、俺がいつもしているように?いいこいいことは?結局男はビジョンが浮かばないまま、ひとまず与一のリードとやらに身を任せることにした。


✴︎


 高い背や分厚い筋肉に裏打ちされた男の骨格は太く、骨と皮しかない細い手足の与一の身体とは大違いだった。与ーが乗っても苦しそうなそぶりさえ見せない。大きな革張りのソファーに身を委ねている心地だった。

 男のみっちりとした筋肉の下に流れる熱い血潮を感じながら、しなだれかかっている与一の枝のような指が男の頬を包み、小鳥のようにちゅうちゅうと男の下唇を啄む。

 男の肉厚な唇や舌を、その薄い唇で挟むことを与一は好んだ。男の肉という肉の味を全て覚えてしまいたいのだ。

 下唇を引っ張ると男は堪らないといった様子で舌をチラつかせたので、与一はその舌も唇で挟んで吸ってやり、舌先同士をチロチロと舐め合わせた。

 顔を前後に動かしてちゅぽちゅぽと唾液の音を立てながら男の舌を愛でると、男は与一の髪に手を差し込んで顔を傾けたので、それに合わせて口付けを深めた。

 唇をちゅうちゅうと吸いあい、ぬるぬると舌を絡ませて唾液を混ぜ合う。やがて溜まった唾液を男がごくんと飲み込み、その張り出した喉仏が上下した。

 キスの間もじっと見つめ合っていた男の優しい光を帯びている瞳に、じっとりとした熱が溜まっていくのがわかる。

 ──君も僕の味を覚えてくれただろうか。

 与一は男の静かな夜が似合う声を発する喉元に吸い付いてから、男の太い鎖骨を骨を与えられた犬のようにかしりと噛む。


「君の身体は食い出があるね、お腹いっぱいになりそうだ」

「お前は……どこにも食い出がないな」

「僕は魔女の家に捕まっても食べられなさそうだけど、君は真っ先に食べられてしまうね」

「?」

「ヘンゼルとグレーテルさ」

「ああ……」


 人喰い魔女のように鎖骨を美味そうにしゃぶりながら喋る与ーは、唐突に思い立ったように男の皮膚をちゅうと吸い上げた。顔を離して、残念そうな顔をする。


「キスマークって吸ったら付くものじゃないのか」

「鬱血痕だからな。アザになるくらい強く吸う必要がある」

「それってどれくらいかな?お手本を見せてほしい、僕につけて良いから」


 男は片眉を上げると、与一の身体を導いてその首元を自分の顔まで持って来させた。与一の服と髪を鼻でかき分けて、鎖骨の端の薄い皮膚にキツく吸い付く。

 男に吸われると与一の腰に甘い痺れが走って思わず鼻から声が抜けた。


「……ついたぞ、これくらいだ」

「ん……結構強く吸うんだね。でもそこにつけられると僕からじゃ見れないや」


 男の目からは服で隠れるギリギリのところに小さく赤い跡がついているのが見えたが、たしかに与一からはどう頑張っても見れない。

 男のささやかな失態を愛嬌として笑う与一に、男はムッとした顔で恥じた。キスマークとは首筋に付けるものなのだから仕方がないのである。照れ隠しに与一にやってみるように促す。

 与ーが再び男の鎖骨に吸い付いて、今度は思い切り強く吸い込む。男と与一では肺活量が違いすぎるので、このくらいでちょうど良いはずだ。

 顔を離してみれば、薄らとだが吸い付いた箇所に赤い跡が付いている。与一は満足げにキスを落とす。


「ついたか」

「ばっちりだ」


 男は常に首元まであるガードを装着しているので、武装してしまえば跡は見えない。しかし、だからこそそこにロマンがあると与一は感じた。この清廉潔白な男を一皮剥くと僕がつけた証があるだなんて、信じられる?

 証をつけられるまでもなく、自分は与一のものであると感じている男は、与一の満足げな様子に微笑みをこぼした。

 ──キスマークはもう少し胸元寄りにつけたほうが良かったかもしれない。あるいはいっそ首につけた方が髪で隠れたかもしれない。

 与一の常に危うい──男でありながら不思議とそう感じさせる──胸元を思い出して、やはり男は少し後悔した。


 ご満悦の与一はそろそろ服を脱がせようかという心算で、裾に手を差し込んで男の頑強な腹部を弄りながら首筋にキスを落としていく。その唇が耳まで到達すると、与一は戸惑うことなく耳たぶへと吸い付いた。


「ぅ」


 初めての刺激に男が喉を震わせる。与一はそのままちゅうちゅうと乳を求める子猫のように吸い付いて、耳たぶを口の中で弄んでからちゅぱっと離す。

 息の荒い男の耳は真っ赤になっていて、与ーを抱く手はもどかしげに脇腹をくすぐっている。

 ──もしかして耳が弱いのでは?

 思い当たってしまった与ーは試さずにはいられず、耳介をはむっと口に含んだ。男の手が与一の服を掴む。そのまま何度か食み、ちゅっちゅと細かく吸い上げる。耳の裏のふくらみにも舌を這わせ、全体をれろれろと舌で弾いて遊んだあとにキスをして労る。

 耳の内側にもそろりと舌を伸ばしていき、窪みにも丁寧に舌を添わせる。男の息が上がる。耳の穴を守るように立ちはだかっている軟骨には甘く噛み付いてからちゅくちゅくと吸い付く。

 そして耳の穴に尖らせた舌を忍ばせていくと、男の身体がビクンと震えるので、舌を抜き差しして刺激する。耳を犯すくちゅくちゅという音にさえ男は腰を震わせてしまっているようだった。

 仕上げに耳の穴に息を吹きかけると、男は息も絶え絶えに反応した。


「耳、気持ちいいんだね。良いこと知っちゃったな」

「……うるさい……」


 乱された着衣で肩を荒げ、真っ赤な顔して目を逸らす男の姿からは平時の威厳のかけらも感じられず、与ーを愛し、与一に愛されるただの一人の男でしかなかった。

 そんな男を与一は心底かわいいと思った。男のシャツを脱がせ、自らの衣服も取り払いベッドの下に落とす。

 そして与ーは男のボクサーパンツの上から存在を主張しているペニスにむしゃぶりついた。


「あっ!おい待て!」

「んん〜?」


 男は焦って起きあがろうとするが時すでに遅し、与一の唇は下着越しにペニスの形をしっかりと確かめていた。

 与ーは上目遣いで亀頭部分を舌でレロレロと弾く様を見せつける。


「……気持ちいい、ね?」

「……俺はいつもそんなことしないだろ……」

「それはそれ、これはこれ!君が気持ちよくなるためにおちんちんは大事だろう……?」


 与ーはうっそりと微笑んで男の陰茎を愛で始める。はむはむと幹全体にかけて丁寧に食んでいく。男の下着は涎でぐっしょりと濡れて、もはやペニスの形を隠すことさえできなかった。

 下着越しにクッキリと浮かび上がったペニスをよしよしと撫でてから、えいと下着をめくる。 

 先端がゴムに引っかかったペニスは勢いよく立ち上がり、与一の頬を叩いた。与一は迷わず男のペニスに手を添えて頬擦りをし、男は思わず頭を抱える。


「元気だね。活きが良くて美味しそうなおちんちんだ」

「…………」

「それじゃあ、いただきます……♡」


 亀頭に口付けてから大きく口を開けて口に迎え入れるかと思うと、そのまま顔を傾けて幹を食む。幹の上から下まで順番に食みながら同時に吸い込むので、口を離す時にちゅぱっと音がして可愛らしくも淫蕩な響きだった。

 与一の好きな睾丸は左手でふにふにと揉み込まれ、皮を摘まれて弄ばれる。


「ん、美味し……」


 与ーは弁舌の立つ男だが、舌使いも巧みだ。俺のペニスはそんなに美味いのだろうか。たしかに、猫のように高く持ち上げられて揺れている与一の尻は美味そうだ。

 恍惚として男のペニスを舐めしゃぶる与ーに毒されたのか思わず下品なことを考えてしまった。男は羞恥で勝手に顔を赤らめた。

 その隙を突いたわけではないが、与ーは唐突に体勢を変え、男の目の前に尻が来るように身体を跨いだ。


「!?」

「お尻、解さないとだからね。僕の指じゃ足りないから、手伝ってくれるかい……?」


 いつの間に仕込んだのか、与一の尻はすでに潤滑油で溢れ、女陰のように濡れそぼっていた。

 ──もしかしてさっき尻が揺れていた時弄っていたのか?

 与ーの真っ白な尻たぶをつかみ親指でぐっと左右に広げると、くぱっとその口を開けた。愛液のように潤滑油が滴り落ちる。男のペニスがグッと持ち上がる。

 男は一度自分の指を口に含んで、粘度のある唾液を纏わせ、人差し指を与一の尻穴に埋めていく。やはり解されていたそこは男の指を易々と飲み込んで歓迎した。

 与一の尻がもどかしげに揺れる。いつもならもう少し時間をかけるところだが、男は指を三本に増やして穴と胎の奥を広げていく。


「んん……はあ……♡」


 自分の指より太い男の指に隙間を埋められて、与ーは満ち足りた熱い息を男のペニスに向かって吐き出す。

 抜き差しを繰り返す指で胎を広げられたりトントンと胎の壁を突かれたりする甘い痺れに酔いしれているわけにもいかない。今日は与ーが男を気持ちよくさせる番なのである。

 いつも与一の胎を甘く引っ掻く張り出した雁首は、舌でレロレロと素早く弾く。雁首の溝も丹念に舌先で何度もなぞられるので、元々綺麗好きな男は毎日の入浴の度にさらに念入りに陰茎を洗っていた。


「ッ!」


 裏筋に唇を押し当てると男の腰が震えたので、与ーは少しずつ角度と深さを変えながら優しく何度も何度も啄む。尖らせた舌先でチロチロと擽り、そのまま鈴口へと到達した。与一の舌に男の先走った体液の味が染み渡りこくんと喉を鳴らす。

 ちゅうちゅうと先端に吸い付くので、そろそろ口に咥えるかと思いきや、そのまま舌は尿道を辿るように幹を伝っていき、男の陰嚢の片方に吸い付く。

 皮を強めに吸い上げて玉ごと持ち上げ、口をパッと離して落ちた睾丸を舐め上げてから口の中に誘い、舌で弄んで転がす。そのまま吸い上げて皮の伸びを感じた後、玉の重量を確かめるかのようにまた口をパッと離す。

 反対側の睾丸も同じように愛し、皮の伸びとその中に詰まる精子の重さを確かめるように弄んだ。前のセックスは三日前なので、さほど溜まってはいないだろうに。

 男の陰茎は待てを命令された犬のように涎を垂らしており、与一はその健気な姿にご褒美として幹を舌でなぞりながら一気に口内へと迎え入れた。


「ウッ!」


 ペニスに吸い付きながらちゅぽちゅぽと顔を上下されるだけで、焦らされた男は精が迫り上がってくる予感に腰を粟立たせた。

 与一の顔に精を浴びせかけるわけにいかない男は、与一に自分の上から退くよう告げようとする。


「は、う、与一、もう……」

「……っはあ!ね、今日こそ君の精子、口に出して……♡」

「ダメだ」

「ええ。じゃあせめてお腹の中に出してくれるかい?」

「ゴムするからダメだ」

「寂しいなあ……あっ♡」


 男は誤魔化すように眼前に掲げられていた与一の尻をほじくる。与一の頭を鈍らせるため、遠慮もなく与一の快感を引き出す箇所を節くれだった指でズンズンと突く。

 急激な快感に襲われた与一は、思わず男の腰に縋り付いてペニスに顔を懐かせる。否応なしに高められる与一の尻は発情した猫のように持ち上がり、男を誘うように左右に揺れ、尻穴は胎内を埋めるべきより太い肉の棒を求めて男の指を寂しげに食む。


「待って……お尻、気持ちよくなっちゃう……♡気持ちいの来ちゃう、ううん……♡」

「気持ちよくしてるんだ」

「んん、指じゃ寂しい……♡君のおちんちん欲し……違う、僕が君を気持ちよくするんだ!」


 ペニスを求めつつも趣旨を思い出した与ーは急にがばりと起き上がり、四つん這いのまま前進して、尻が男の股間の上に来たあたりでくるりと向きを反転させる。

 与一の意図を察した男が焦る。


「あっおい、ゴムを……」

「ダーメ♡ん……♡」


 与一は静止しようと伸ばされた男の手にそれぞれの両手指を絡めて握りながら、天を向いて聳り立っている男のペニスに跨って、先端と尻穴でキスをする。

 亀頭を尻穴に押しつけてくぽくぽと弄び、二人が一つになる法悦の瞬間への期待を高めていった。

 尻穴は早く寂しさを埋めてほしいとでも言うかのように切なげに亀頭を食み、胎はめくるめく官能の予感に打ち震え、男の太い肉を今か今かと待ち侘びていた。

 高まる期待に逆らわず、与一は尻を左右に振りながら徐々に腰を下ろしていった。


「ああ……♡」

「く、ふっ……」


 胎内にペニスがあたたかく迎え入れられていく感触を二人は共有した。亀頭を飲み込み、一番エラの張っている雁首で尻穴は引き伸ばされたあと、またすぐに幹の形に合わせて吸い付く。ペニスを待ち侘びる胎内を舳先で割り開いて進むと、ぬるつく胎内はようやく与えられた好物にむしゃぶりつく。

 与一の尻が男の腰にぺとりと付く。


「君のおちんちん、全部入ったよ……♡んッ!はあ…………♡」


 与一が隙間なく飲み込んだペニスの硬さを確かめるように腰を回すと、前立腺をごりっと抉られて息が詰まり胎が収縮する。

 吐精間際の男は与一の胎に誘われるがままに出したがる甘えたがりなペニスを叱咤して耐えた。


「動くよ……ん……♡」


 普段のセックスで男が腰を送る速度よりさらに緩やかに与ーは腰を上下させる。緩慢な抽送は胎内と陰茎が擦れ合う感触のひとつひとつをつぶさに味わうことができた。

 与一の胎は潤滑油で満たされてトロトロとしていて、たしかにスープをお玉でかき混ぜて煮込んでいくようだった。このままでは男のペニスもやがてトロトロに煮込まれて、その形が保てないくらいぐずぐずにされてしまうに違いなかった。

 与ーは男の表情を見て、笑いながら問いかける。


「どう……?気持ちいい……?」

「……ん」


 与一の胎内に隙間なく抱かれる陰茎は気持ちいい。ピッタリと包み込まれているのにトロリと撫で上げられては、また根本までゆっくりと包み込まれる。確かに気持ちいいが、いつもこの胸に抱いている与ーが今は遠いのが少し寂しい。

 男は繋いでいる手を解き、腹筋を使って上体を起こし、与ーを抱きしめた。首筋に顔を埋めると、性交をするときにだけ感じられる与一の匂いが肺を満たした。


「ふふ……あっ♡あっ♡んっ♡」


 男の肩に腕を回すことで動きやすくなった与ーは、より一層腰を上下させて男を悦ばせるために励んだ。

 与ーは胎をペニスに擦りあげられる快感に夢中で、男が与一の動きに合わせて腰を振っていることにも気付いていないようだった。

 男が与一の腰を掴み、与ーの動きを支えると、その律動は徐々に射精間際の激しさへと変化していった。コンロの火は強火になってしまったに違いない。

 たんたんと肉のぶつかる音が早くなる。息はハッハッと荒がり互いの首筋を粟だだせる。次の瞬間の絶頂の予感に全身が総毛だった。


「っ、出る……」

「いいよ、中に出して……♡僕も……っあ!」


 二人は互いに全身で抱き合いながら達した。絶頂に歓ぶ胎は男のペニスをきつく抱きしめ、ペニスは全身を包まれながら精を吐き出し応える。男のペニスが脈打って跳ねるのを、胎は甘やかすように受け止めた。

 快感に蕩けた様子の与ーは男の首筋に懐き、熱も冷めやらぬままの吐息で男の耳元をくすぐる。


「気持ち、よかった……?」

「……ああ」


 無論、中に出してしまうくらいには気持ちよかったのである。

 ──ああ、結局中に出してしまった。与一に勝てる日は来るのだろうか。

 男は射精によって満たされた肉体とは裏腹に、どこか内心で燻りを覚えていた。男のペニスは与ーの胎に抱かれたままむくむくと面を上げる。

 

「……与一。今度は俺の番だ。激しいのをご所望だっただろう」

「ふう……ふう……うん?してくれるのかな?」

「辛くなったらすぐ言ってくれ」

「君にされたことで嫌なことなんて一つもないよ」


✴︎


 激しいえっちについて、与一は漠然としたイメージのみしか持ち合わせていなかったのを、この優しい男から思い知らされた。

 射精直前の男が腰の振りを速くするのを愛おしく思っていた与ーは、最初からその振り方をして構わない、それこそが激しいえっちなのである。そのくらいの認識であった。

 普段は秘められていた男の情熱を与ーはその身をもって味わうことになる。


「ああーッ♡すごいッ♡うんッ♡あっあっあっ♡」

「ふっ、ふっ、ふっ……」


 先程の姿勢からそのまま立ち上がった男の腕力によって全身を持ち上げられながら、尻を鷲掴みにされ腰を下から叩きつけられる。

 男のペニスは反り返り、与一の胎内を容赦なく抉る。もはや胎に突き刺さった男のペニスに身体を支えられているような有り様で、与一の胎内は縋るようにペニスに絡みついた。

 閉じることができない与一の脚は律動に合わせてぷらんぷらんと宙に舞い、快感の電流により爪先までピンと張り詰めていた。


「ふっ、ふっ、大丈夫か、与一」

「あんっ♡うんっ、きもち、いいよ、ああん♡」


 与一は振り落とされないように目の前の男に縋り付いて、男の汗と雄の香りが立ち込める首元に顔を懐かせる。

 男の性が迸るかつてない挿入の激しさに、与ーは男のペニスから胎内に与えられる悦楽以外を考えることができなかった。頭には霞がかかり、閉じることができない口からは涎と嬌声がまろび出る。


「好き♡おちんちん♡おちんちんきもち…ッ♡ああッ!♡」

「好きなのはッ、俺のペニスだけッ、か…!」

「あっ♡君ッ♡君が好きぃッ♡ふああ♡」


 男の腰はいっそう速度を加速させて与ーを苛む。まさに犯すという言葉が相応しいほどだが、与一の胎は陰茎による蹂躙を悦んで歓喜していた。

 しまった、結局ゴムを付けるのを忘れた。しかしもはや与一に病みつきになってしまった男にも腰を止める手段は浮かばなかった。ことここに至っては致し方あるまい。与一もここで止めてほしくはないだろう。

 限界が近い様子の与一のために、与ーの大好きなおちんちんで胎を突き続けた。


「ふっ、ふっ」

「あっ!あっ!あんっあっ♡もうっ♡はあっアッアッ♡ぁあ〜ッッ来る来る来る♡来ちゃうぅ♡んん〜〜ッッ♡♡♡」


 激しいえっちに堪らず絶頂に達した与一の胎内で昂ったペニスをぎゅうぎゅうに締め付けられながら、男は考えた。

 男の絶頂はまだ少しだけ遠い。いつもであれば与一に合わせて一度休むべきところだが、今回はわけが違う。これは激しいえっちなのだ。

 かねてより激しいえっちを所望していたのは与ーである。ここらで一度激しいえっちとはどういうものかをわからせてやらねばならないと男は決意した。

 そう、これは与ーのためなのだ。与一が激しいえっちをそう軽々に望まないために、一度激しいえっちで満足させてやる必要があるのだ。そしてそれは今腰を止めることではないのだ。もし、万が一、与ーが根を上げたり異変があれば、その時に止めて引き抜けば良いのだ。

 以上を与一が絶頂してから腰を引き抜いてまた挿入する間に結論づけた男は、抱き抱えていた与ーをそのままベッドに押し付けて情け容赦なくピストンを続けた。

 すべては与ーとの激しいえっちのためである。止むなし。


「あっ!?アアッ!♡ひうっ♡アンッあん♡あっあっ♡」

「ハッハッ、悪い与一、もう少し……ッ」

「いいよっ、んっ♡はあっああッ♡いっぱいっ♡あっ♡してっ♡」


 男は短いストロークで腰を素早く振りたくった。蒸気によってしゅぽしゅぽと絶え間なく車輪を回転させる機関車のようだった。


「あん!あっ!お腹ッ♡ずっと気持ちのッ♡あんッアッアッ♡止まんなッ♡ふう、はあッ♡おかしく、なっちゃ、ぁ〜〜ッ♡」


 パンパンと肌が打ちつけ合う音とギシギシとベッドが軋む音、尻穴から漏れ出るぐちゅぐちゅという音と与一の嬌声とが四重奏を奏で、淫靡な空気と性交の匂いが部屋を満たした。

 男の胸板が乳首に擦れ、汗が与一の身体に垂れることでさえ絶頂を促されるような有り様で、胎を穿たれ続けたらどうなるか。

 ぎりりと与ーの手が男の背を引っ掻く。与一の背筋が弓なりに張り詰める。


「はあ、はあ、う、クッ、出すぞ……!」

「出してッ♡あっ♡アンッ♡アッアッぁああ、〜〜〜〜♡♡♡」


 与一に精子を求められた瞬間、陰茎が脈打って管のなかを精子が駆け上がる。男は堰を切ったように吐精した。

 胎を叩くペニスと精子に与ーは歓喜の嬌声を上げ、胎内は迸る精液に喉を鳴らした。


「ああ……♡んう……♡はあ……♡」

「く、う……ふう……」


 与一の絶頂に合わせて口を開け閉めし続けている尻穴にペニスは根本からぎゅっぎゅと搾り取られ、精子の最後の一滴に至るまで薄い胎に飲み干された。


 男が長い射精を終えても与一はこれまでで最も長く続いた絶頂からなかなか降りて来られず、男は与一に抱きしめられたまま胎内の甘い戦慄きをそのペニスで味わい、耳元では熱い吐息に混ざる蕩けた喘ぎ声に晒された。このままでは萎えそうもない。


「あ……ん……♡」

「……はあ、はあ、わかったか与一、これが、激しいえっちだ……」

「はあ、ふう、ううん……♡すご、かった…………♡」

「これに懲りたら、次は、いつも通りにしよう……」


 与ーからの返事はなかった。


「ん……君の、精子で、お腹いっぱい……奥まで入っちゃったかも……♡」

「そうだな、シャワーを……」

「ねえ……どうしておちんちんに傘があるか知ってる?前の雄の精子を掻き出すためなんだって……♡」


 惚けた顔の与一にきゅんと陰茎を締め付けられる。潤んだ期待の眼差しを向けられた男は──。


「あんっ♡アッアッ!ああん♡」

「………………」

「あっ!あん♡ああっ!気持ちッ♡好きッ♡あんッ♡おちんちんもっと♡ああ〜ッ♡」


 勃起が収まるわけがなかった。男はもはや何も言わず、ベッドがギシギシと音を立てるのも、与一の尻穴から男の精液が零れ落ちて泡立つのも無視して求められるがままに腰を振り、与ーが嬌声と共に何度目も絶頂を迎えても、胎に一滴残らず種付けをするまでピストンの速度を緩めなかった。本末転倒である。


 男が三度与一の胎に射精した翌日。

 与一は股関節と腰の違和感を訴え、男は大変に反省し、しばらくセックスはお休みして筋トレに励んだが、男の汗の匂いに尻を疼かせた与ーによって、おちんちんをお預けにされる寂しさをその指で埋める様を見せつけられた時に勃起したかどうか、睾丸に重く貯まっている精子を与一の胎に出したかどうかは、また別の話である。


前の夜

Report Page