CCCパロディ(後半)

CCCパロディ(後半)


※注意※

色んな前提知識が必要な妄想の塊なので、間違えてこちらから開いてしまった方がいたら↓のリンクから前半を先にどうぞ

https://telegra.ph/CCCパロディ前半-01-10



【ルフィ子との戦闘とパニッシュタイム】


最深部のルフィ子は現実通りの姿だが、「なんでこんなとこまでトラ男はくるのかなァ?」「いつもは来てって言っても来てくれないくせに、なんで来てほしくないとこには来んの?」と、いつもとは違ってやさぐれた塩対応に、ローは大人げなくムカついてコラさんが宥めるのも聞かずにそのまま戦闘開始。


ルフィ子、覇気はバリバリに使ってくる癖に、ギアはほとんど使用しなかったので、コラさんと二人がかりだったのもあってロー側が勝利。

勝利しても拗ねているや悔しがっていると言うより不貞腐れている、やはりいつもとは違う反応のルフィ子に、ローが何故ギアを使わなかった、5どころか4の時点で使われたら自分達に勝ち目はほぼなかったのに、どうして使わなかったのかを聞くと、ルフィ子が突然ブチ切れる。


「あーもうバカバカバカバカ!!トラ男の大バカ!!そういうとこが本ッッ当にクソボケ!!

好きな人にバウンドガール(弾む女)とかを見て欲しくないって思って何が悪いの!?」


ルフィ子の珍しい正統派乙女心な主張にポカンとするが、いらんとこだけ兄そっくりに、「あらあらまあまあ」と目を輝かせて気ぶるコラさんと、ローを「鈍感!デリカシーゼロ!」とギャンギャン言って怒るルフィ子に、やっぱり26歳児を発揮してキレるロー。


「んなもん今更だろーが!つーか、姿よりお前は服装だの振る舞いだのを気にしろ!

そんなんでよく『大人になりたい』とか思えるな!!だからてめェは、自分が大人になった世界じゃなくて周りをガキにした世界しか作れねーんだよ!!

まず自分が強い弱い以前にどうしようもなくガキであることを自覚しやがれ!!」


SGで知ったルフィ子の内面を絡めての言葉に、自分で言ってすぐに「しまった」と思うが、その直後にルフィ子の服の一部ポロリはしなかったが際どい部分が弾け飛んで、三人宇宙猫。ローの反省や後悔も吹き飛んだ。

ルフィ子が羞恥で悲鳴をあげてその場にしゃがみ込んで体を隠し、ローはテンパリながらキアラの「入手したSGを使って、ルフィさんの心を丸裸にしてくださいね♡」という言葉を思い出し、「丸裸ってそのまんまの意味かあのクソ女ァァッ!!!!」と咆哮。

コラさんは隅っこで背中向けて3メートルの体を体育座りで小さくして目を覆い隠して、「頑張れロー!お前ならやれる!漢を見せるんだ!でも女の子には優しく紳士的にな!!」と応援して、ローから八つ当たりの飛び蹴りをくらう。


そしてルフィ子から半泣きで「バカバカバカバカ!!ムッツリスケベ!エロ男!サンジ!!サンジ!!」と訳分からん罵倒をくらい、そのままヤケクソで(本人曰く)超絶不本意ながらパニッシュタイムを続行。


「だいたい男が良かったって、そう思う前にまずてめェは自分が女である自覚をしろマジで!!男でも距離感ほとんど変わってなかったじゃねェか!!

なんでミンク族がクルーにいる訳でもねェのにガルチューを誰にでもすんだ!?んなことちょっと懐いた相手にでもやってんなら、体質関係なしにヤロー共がホイホイ寄ってくるに決まってんだろ!

お前はお前が思ってるよりずっと、男どもがエロい目で見てしまう、可愛い女の子だってことを自覚してから『男が良かった』って望みやがれ!!」


「お前が言うなってことは俺もわかった上で言うから突っ込むなよ!!

一人が嫌なら、勝手に動くな!!報連相を徹底しろ!せめて俺でもクルーでもいいから巻き込め!!

何で頼りがいねェって泣いてた奴が、誰にも頼らねェで七武海だろうが四皇だろうが単身で突っ込んでいくんだ!?勝つと信じててもこっちの心臓がもたねェんだよ!!

置いていかれた癖に、置いて行こうとするな!!帰ってくるなんて約束、そっちも守りたかったことなんてわかってても!疑ったことがなくても!信じられるもんじゃねェことをお前も痛いぐらいに知ってるだろ!!今も痛いから叫び続けてるんだろうが!!

だったら、置いてくな!!連れて行け!!

お前のクルーを!仲間を!頼りにしてる奴も守りたい奴も全部!!全員!!

俺を!置いていくな!!!!」


ヤケクソでSGを入手した時から言いたかったことを全部ぶち撒けて、見事ルフィ子を全裸にひん剥いたロー。

しゃがみ込んで体を隠しながら、半泣きどころか9割がた泣きながら、それでもまだ「壁」が破られていないルフィ子はローを睨みつけて叫ぶ。


「なんでそんな、私がもっとトラ男のこと好きになるようなことばかり言うの!?

やめてよ!私は私の自由を邪魔しない、尊重してくれるトラ男が好きなの!好きだから私だってトラ男は自由に生きて欲しいのに!トラ男の邪魔なんかしたくないし、生き方や気持ちを決めつけたり押し付けたりしたくないのに!!

私の大嫌いな奴らと同じになりたくないのに!私と同じ思いなんかさせたくないのに!

それなのに、トラ男が強くて優しくてカッコよすぎるせいで、トラ男に好きになって欲しいって思っちゃうじゃん!!」


熱烈な告白に、ルフィ子の格好の所為以上にローは赤くなり、「俺を美化しすぎだ!」と反論するが、ルフィ子から「してない!トラ男が意地悪なのも、好き嫌い多くてわがままなのも、ロボとか忍者が好きなのにそれを隠す意地っ張りなのも、割とダメダメなところがいっぱいあるのも知ってる!あとスケベなのも今知った!!それでも!私にとっては世界一カッコいいから困ってる!!」と不名誉すぎる認識もされつつ、そこも含めて好きだと言い返され、ついにルフィ子がマジ泣きしだす。


スケベだけは全力否定しつつ、ルフィ子に泣かれたことにため息を吐き、自分の着ていたコートをルフィ子に被せ、改めてローは伝える。


「お前がいくら俺に好きになって欲しいと思っていても、好きになってくれと頼まれても、俺は俺だけのものだ。

俺の心は、俺が好きになりたい奴だけを好きでい続ける。誰にも、俺の自由を、俺の心を好きにはさせない」


ルフィ子と同じ信条を語り、ルフィ子はしゃがみ込んだままローのコートを頭から被って耳を塞いでイヤイヤ頭を振りながら、「……知ってるもん。……わかってるもん」と泣きじゃくる。

そんなルフィ子の頭に手を置いて、ローは更に続ける。


「お前と同じ『好き』は返してやれない。

けど、お前と一緒にいるのは……楽しい」


勢いよく顔を上げるルフィ子から顔を逸らして、「勘違いすんな。ムカつくことも、やるな、やめろと思うこともバカみてェにあるし、面倒をかけられるのはごめんだ。……お前と会うたびに『げっ!?』とは毎回思うが……嫌いじゃねェ」と往生際が悪いツンデレをしつつ、これだけは誤魔化さなかった。


「……お前に、『好き』と言われること、好かれたことを、嫌だと思ったことはねェ。

…………いつも、初めから嬉しかった」


誤魔化さず曝け出したローのデレに周囲の空間、ルフィ子の閉ざし、拒絶していた心の壁が溶けるように徐々に崩壊してゆき、ルフィ子は満面の笑顔でローに飛びつき「好き!トラ男大好き!!」といつもの幼く開けっぴろげな好意を表す。

本人と周囲の様子で、洗脳の影響は完全に解けたとローは判断して、「俺をお前の精神に閉じ込める気か!」とルフィ子を引き離してコラさんに脱出すると呼びかけるが、いつの間にかコラさんは気を使って隅で小さくなっているのではなく、苦しげに喘ぎながら四つん這いになっていた。


コラさんの様子に気付き、慌てて駆け寄ろうとしたローをルフィ子は引き留め、コラさんも血を吐きながら怒鳴って制止する。


「来るな!ローっっっ!!」


コラさんの叫びの直後、コラさんの腹を突き破ってキアラ登場。ちなみに全裸。

コラさんの血に塗れながらも、キアラは嫣然と笑って、本物のコラさんより壮絶な死を目の当たりにし、絶望すら追いつかず呆然としているローに礼を告げる。


自分を信じてくれて、自分を本当の目的であるルフィ子の深層まで、彼女の鉄壁を崩して連れてきてくれたことの礼をいけしゃあしゃあと述べ、ローはキレそうになりながらも背後のルフィ子を守るために唇を噛み、奥歯が砕けるほど歯を食いしばって耐えた。

しかし、出鱈目な説明で偽物のコラさんの中に潜んでいたというローの指摘に、キアラは「出鱈目な説明」と「偽物」という点は否定し、あれはキアラによって意図的に作り出されたが、間違いなく「ローのコラさん」であること、そしてローがルフィ子に精神ダイブした時点で自分も潜り込んでいるのだから、コラさんを作る意味はただ、このタイミングで過去以上に酷いコラさんの死を目にした時のローの反応に興味が湧いただけ。

想像以上に素晴らしい反応で楽しめたことをキアラはのうのうと告げたことで、耐えていたローは完全にキレてキアラに向かっていってしまうが、ローの手を離さなかったルフィ子が伸ばした腕を引いて、そのままゴムの反動でローを自分の心から弾き出して脱出させる。

代わりに、ローによって丸裸にされ、ローを助けるためだけに全力で行動した為、キアラに対しては何の行動も取れなかったルフィ子がキアラの目的通り囚われ、彼女に取り込まれ体の主導権を乗っ取られる。


ルフィ子によって弾き出され、手が離れた瞬間になってローは、今更になって気づく。

三つ目のSG入手後と、乙女コースターの最後で拒絶された「お前」はキアラであったこと、ローがキアラと会話していた時にローの手を掴んだのも、キアラにキスされた時に握り潰さんばかりの力を込めたのも、嫉妬なんかではなかったこと。

自分は最初から最後まで、ルフィ子を助けるどころかルフィ子に守られていたことを思い知りながら、ローは現実に帰還し、叫ぶ。


「麦わら屋を返せ!!!!」



【キアラ戦】

飛び起きた途端にガチキレしながら叫ぶローにハト麦クルーは困惑するが、ローが起きた直後にキアラが倒れ、ルフィ子と同じような状態になり、そして目覚めたルフィ子は目覚めた瞬間からギア5を発動。

倒れたキアラは目的の体を手に入れたことで、もう用済みの体を捨てただけ。キアラに乗っ取られたルフィ子は、全身を真っ白のニカに変じているが纏う羽衣は漆黒で、天真爛漫なルフィ子の笑顔とは似ても似つかない淫靡な魔性の笑みを浮かべながら、改めてローとハト麦一同に向かって自己紹介。


自分たちを騙していたことに皆が怒りを露わにするが、同時にローでさえもキアラがルフィ子を乗っ取ったのは、そこまでして「奴隷」という身分を捨てて自由になりたかったからと、自分を奴隷にした人間たちや世界への復讐に「ニカ」の力を利用する為だと解釈していたが、そのことを指摘されるとキアラはキョトンとした顔で否定。

奴隷の身分は事実だが、とっくの昔にそれは名目だけで実態は下剋上してキアラが支配していたこと、彼女にとって人間はこの世で自分ただ一人、それ以外は自分が気持ちよくなる為に利用できる虫ケラという認識、ルフィ子の体が欲しかったのは解放の戦士であるニカによって心が解き放たれた者は、自由だからこそ無防備かつ、良識や羞恥で隠してしまう欲望すらも解放されるので、キアラ自身の能力と最悪のコンボが決められるからと、ルフィ子の打ち倒した者の心をとらえて離さない、執着させて依存させる体質は、自分がこの世全ての生き物の欲を受け止めて気持ちよくなるという野望にピッタリだったからと語り、全員から怒りや憎悪も飛び越えてドン引きされる。

どんな目的でも許す気はなかったが、ルフィ子の乙女心コースターでの想いを思い出して、キアラの目的によってルフィ子がこの世全ての生き物の欲望の捌け口にされるということが尚更に許せず、ローが更にキアラにキレて戦闘開始。


キアラの能力は大抵の能力者のように自分の体に宿るものではなく、魂に宿っているブルックと同じように精神に宿っている。

なのでルフィ子の体を乗っ取ることで、黒ひげと同じくゴムゴムとシンシンの同時使用が可能。

そしてこれまた最悪なことに、ある意味ではルフィ子以上に何事も解放的で自由な女である所為か、ニカ化を使いこなしており、周囲をゴムに変えながら自分が過去に心を捉え壊して支配して自分の中で飼い殺してきたもの達の精神を、自分の影からゴムのように伸びる腕として出し、その手に捕まったものたちの精神に片っ端から侵入して、心を犯し、自分に隷属させていく。

(要するにウタウタに近いことをしてる。ただウタウタのように対象を眠らせて意識をなくした体を操るではなく、対象に意識自体はあるが自分から「自分の全てはキアラの為に、キアラに見捨てられたら生きてゆけない」と思って行動する為、キアラにも予想できない行動をされがちだが、放っておいても動いてくれる肉壁を大量生産しやがる)


流石に乗っ取った直後なのと、キアラの本性を知ったことで全員の警戒心MAXなので、「腕」に掴まれて即洗脳完了にはならないが、キアラもそれはわかっていたので、ルフィ子乗っ取り前から仕込んでいた闇オークションの関係者たちといった自分の信奉者や、オークションにかけられるはずだったルフィ子を狙った彼女のヤンデレ集団を使って、ハト麦たちを数の暴力で押さえ込んで取り込もうとする。


ハートの何名かを取り込まれ、サンジがナミロビイッカクを庇って腕に囚われた時、ローが一番精神力が強くてキアラの精神汚染に対抗可能かつ、腕も力ずくで振り払えそうなゾロとシャンブルして助けようとするが、余裕のない状態だった為にミスって精神の方をシャンブルしてしまう。

だが、ゾロinサンジは普通に抵抗して振り払って腕から脱出したのはいいが、キアラにほぼ取り込まれて信奉者になりかけていたサンジが何故かゾロの体に精神inした途端、正気に戻る。


実はまだ乗っ取ったばかりだから能力精度が低いだけではなく、自由の化身としてのニカとキアラは相性がいいかもしれないが、解放の戦士としてのニカと支配者としてのキアラの相性は最悪。

その為、時間をかけるなり一人に集中するなりしていれば話は別だが、ニカの解放のドラムを持ってしても、短時間で集団の心の深層までキアラが侵入することはできず、取り込まれたと思った者もほとんどがまだ、キアラの精神侵入の端末が心の表層にしか刺さっていない状態。

その為、シャンブルズで精神を物理的(?)に入れ替えると、ただでさえキアラを信用しておらず拒絶しているのもあってか、表層に浅く刺さっているキアラの端末は入れ替わりの衝撃でポロッと外れて正気に戻るものだった。


本来なら「精神に物理的衝撃を与えたら、簡単に端末が外れて洗脳が解ける」なんて、前提の手段がないので弱点にも欠点にもならないはずだったが、それを出来る者がいたことで士気と形勢は逆転。

ローが超広範囲の「ROOM」を展開し、敵味方無差別に精神シャンブルズを繰り返して、キアラの洗脳阻止・解除しつつ、普通の位置交換のシャンブルズも織り交ぜて奇襲を繰り出し、精神交換させられたハト麦たちは、「よりにもよってこいつかよ!」「動きづらい!」「ちょっ、この武器どうやって使うの!?」の混乱と文句をつけつつも連携を取り、ルフィ子のヤンデレ達もキアラの信奉者とは違い、「支配されたい」ではなく「支配したい」側がほとんどだった為、シャンブルズを繰り返すと洗脳が解ける者も現れ、キアラを共通の敵と認識してロー達とは一時休戦。ハト麦とヤンデレたちも共闘スタンピードするレイドバトルにキアラは追い込まれる。


しかし自分の天敵はロー1人。彼さえ潰せばいいと考え、彼女はニカの権能と自分の能力を使い、ニカによって解放された「世界」と自分の精神を繋ぎ、共通無意識にアクセスして作り上げた快楽の渦そのものとなった自分の精神をぶつけ、ローを取り込もうとする。

つまりは元ネタであるゲームの宝具「この世、全ての欲(アンリ・マユ)」をぶちかました。ちなみに流石に何で規制が通ったのか謎なあの演出は、流石にルフィ子さんの体ではしない。させねぇよ。

でも多分喘ぎはしたと思うので、また更にローがキレた。


標的を一人にしぼった大技を察し、自分がシャンブルズなどで回避しても誰かが巻き込まれた場合、それは精神シャンブルズでも解除できない、良くて廃人レベルであることも理解できた為、ローは逆に自分の周囲の人間をタクトで逃し、一人でそのままキアラに特攻し、「この世、全ての欲」の直撃をくらう。

本来なら知性ある存在ならば人間に限らず効果があり、特に異性かつ知能が高ければ高いほどにダメージ増加の特性がある為、ローにとって最悪の技だったはずが、ローは確かに精神的にダメージをくらうが正気を保ったまま、キアラへの嫌悪と怒りを保ったまま突破し、キアラを動揺させる。


キアラによってズタズタに傷つき、閉ざした心で、それでも最初からずっとずっと自分を守ってくれた少女を信じていたからこそ、ローは迷いなく正面からキアラに立ち向かい、そして彼が信じた通りキアラに取り込まれたはずの彼女がローを守った。

そのことに不適な笑みを浮かべてローは鬼哭を鞘から抜かないまま構え、キアラではなく自分を守り、そして必ず助ける少女に向かって叫ぶ。


「麦わら屋ァ!!これが終わったらデートするぞ!!」


唐突にデート宣言しながら、キアラに注射(インジェクション)ショットを決めるが、ルフィ子の体なので鞘をつけたままかつ、覇気も纏っていなかいそれは体が伸びるだけでダメージはない……はずだった。

「うん!!!!」と底抜けに明るい声音で返事をし、ローに向かって手を伸ばすルフィ子。ローの注射(インジェクション)ショットで、押し出されるように、弾かれるように、剥がれるように、切除された悪性腫瘍のように、ルフィ子の体から黒い影そのもののようなキアラの精神体が飛び出てくる。


解放の戦士と支配者のキアラという相性の悪さに、勝つと確信していた切り札が防がれた訳ではなくほぼ効かなかったことに対して喪失した自信、困惑してパニックを起こした思考、そしてローが自分からハッキリと宣言して誘った「デート」に対して溢れたルフィ子の恋心と歓喜によって、精神のパワーバランスが逆転したことで体の主導権をルフィ子に奪い返され、更にローの注射(インジェクション)ショットからのメスによって完全にルフィ子の精神から切り離され、キアラはルフィ子の体から追い出された。


それでもまだ足掻こうと、世界そのものとアクセスしたことで得た、「D」、「空白の百年」、「ジョイボーイ」など、ルフィ子とローに関する厄ネタを暴露して精神を揺さぶり、再びどちらかの心に侵入を試みるが、確かに声を張り上げても叫んでいるはずなのにキアラから声は出ない。


「『お前の影響で出る音は全て消えるの術』……なーんてな」


声が出ない、出ているはずなのに音にならない事実に困惑するキアラの傍に、大柄でピエロのメイクをした男……自分の趣味の為だけにローの目の前で蹂躙したはずの彼の恩人たるコラさんが立っていることに気づく。


キアラは彼に「何故!?」「どういうこと!?」とパニクリながら問うと、コラさんは煙草をふかしながら、説明してやる。

ローの分身であった精神世界のコラさんを悪趣味極まりない方法で殺したことで、キアラはローの心の欠片を未だ取り込んだままであること。その欠片が「もうお前の言葉なんか何も聞きたくない」の一心で、本体ローに無自覚のまま「凪(サイレント)」を発動させていること。

勝つと確信していた、本来なら勝ち目などなかったはずのローとルフィ子が勝ったのは、「麦わらちゃんを信じるローの愛が、お前の目算(現実)を歪めて、ローを守りたい麦わらちゃんの恋の前では、お前の悪意(愛)は無力だった。そして、お前の欲(夢)は俺(死)という現実に手折られるんだよ」とコラさんに語られてキアラはようやく気づく。


コラさんとキアラの会話とも言えないやりとりは、走馬灯のように圧縮された時間で彼女の認識よりも遥かに短い時間、ほんの数秒程度だった。

しかし、発した声がルフィ子にもローにも聞こえず、内容を認識できないのなら、二人を動揺させて心に侵入は諦めて自分の体に速やかに戻ってしまえば、体は無傷で体力も消耗していないので、満身創痍な彼らから逃げることは可能だったし、彼らの甘さからして殺されることはないこともキアラは確信していた。


その諦めて体に戻るという発想も、コラさんのせいで思考が逸れて浮かばず、結果としてキアラは体に戻る隙も時間もなく、目前まで迫るルフィ子の拳……、ニカであるギア5ではなくギア4のバウンドガールによる「ゴムゴムの覇猿王銃(オーバーコングガン)」、「好きな人に見てほしくない」と思っていた、お世辞にも可愛いや美しいとも言えない姿を隠すことなく曝け出し、恥じることなく笑って打ち出されたその拳をただ見ることしかできなかった。


最後まで現実を、現状を認められない、信じられない、まだ自分は全然気持ちよくなっていないと喚き続けたが、キアラの無音の断末魔はコラさんによって切り捨てられる。


「聞こえねェな」


実体のないキアラの精神体を、覇王色纏いで捉えて粉々にルフィ子は打ち砕き、キアラは体は無傷のまま、今まで彼女が食い物にしてきた犠牲者のように完全に精神を崩壊したことで、騒動はローがしたデートの約束を阻止しようとするヤンデレどもとハト麦一同の攻防戦という日常へと戻ってゆく。



【後日談】

ルフィ子と約束通りデートした数日後、ドフラミンゴがローの元に赤飯と尾頭付きのタイを持ってやってくる。

ローがハッキリ「デート」と認めて誘ったことを勝手に喜んで祝っているとローは思い、遠慮なく図太く赤飯とタイを食べながら塩対応していたが、どうも話が噛み合わないので確認すると、ドフラミンゴはルフィ子から今回の件を聞いてきたようだが、ルフィ子は自分の精神世界での出来事を夢のように、薄らぼんやりとしか覚えておらず、その為「トラ男に丸裸にされて、泣いて嫌がっても私の奥底に入ってきて、私の恥ずかしい所を全部見られちゃった」という語弊しか生まない説明をされていたことが発覚し、ローは食べていたものを盛大に吹き出した。


ブチ切れながらもルフィ子のプライバシーは配慮して、SGの内容等以外を正確にローはドフラミンゴに説明するが、説明されたドフラミンゴは呆れきった顔と声音で「……いや、それは実質セッ○スだろ。SGとやらはまだ暗喩や隠喩だろうが、最後のパニッシュメントとやらはもうストレートにセッ○スだろ」と指摘。

反射で反論しようとしたが、半泣き赤面ルフィ子を全裸にひん剥いた状況を鮮明に思い出してしまったのと、キアラの痴女っぷりからして自分は彼女に騙されてやらかしていたのではないかと気づいてしまい、しばし茹蛸状態で固まってからシャンブルズで自室に逃亡。

そしてベッドの上で枕に顔を押し当てつつも消しきれてない羞恥やら何やら色んな感情でカオスな絶叫を1時間ほど続け、ドフラミンゴは爆笑で後日談終幕。



【これがゲームだったなら】

この一連の騒動が元ネタ通りゲームのシナリオだったなら、クリア特典としてギャグ全振りのルフィ子さんによるトラ男パニッシュタイムがあると信じてる。

ギャグなので、ローのSGはたぶん

1.俺は梅干しも嫌いだ

2.がるちゅー

3.正統な読者

だと思う


ルフィ子さんは是非ともノリノリでローの服をひん剥いて、月下美人を散らして、下半身に刺青はあるのかないのかしっかり確認してくれ


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