7回目
12歳の時にイトイトの能力の効率化のために手をクルマサカオウム化したドフラミンゴ(♀)は、その影響で全身の骨が脆くなり、フォークより重いものは持てないどころかフォークすら持てない体となっていた。
(余談SS 朝食 – Telegraph)
しかし17歳の頃に痛覚を感じなくなり、本人は痛みを感じないが故に前線に出ては毎回のようにボロボロとなる戦闘を繰り返していた。
その情報を知らずに潜入してきたロシナンテは驚いて訳を尋ねる。
それにドフラミンゴは素直に答えるが、その内容はロシナンテにとっては嫌悪感を抱かせるものだった。
さらにロシナンテはセンゴクに拾われた際に女となっており、普段は男装しているとはいえその事実に気付かないドフラミンゴに対して失望に近い感情を抱かざるを得なかった。
姉が戦闘の度に自覚なく骨折をしているのを見て、ロシナンテはその事実の報告に海軍本部へと赴く。
バレずに辿り着き、ほぼ怪しまれずにファミリーへと戻れたことでロシナンテは一網打尽にしようと海軍へ連絡を取ろうとする。
流石に怪しまれたロシナンテは、詰め寄ってくるドフラミンゴとヴェルゴに対して誤魔化そうとする。
ヴェルゴは互いに信頼関係が気付けていたため納得してくれたが、ドフラミンゴは誤魔化されず、ロシナンテも言い訳があまりにも下手なため全く騙されてくれなかった。
敵前逃亡の前に少しでも力を削ごうとドフラミンゴへ足払いをするロシナンテは、ドフラミンゴがヴェルゴへ指示を出している隙に逃げ出した。
しかし海軍には連絡を取っておらず、船を奪って逃げたところでドフラミンゴに追いつかれてしまう。
両足を折られたドフラミンゴは両腕を折りながらもロシナンテを追い詰め、そんな姉にロシナンテは思わず声を上げる。
声を出せたこと、そしてその声が成人した男性にしては高かったことに、ドフラミンゴは弟が明確に自分を騙していたことを知りショックを受ける。
一方でロシナンテも四肢を折りながらも平然としている姉の異常さにショックを受け、何も言えず、動けずにいた。
そんなロシナンテへ、ドフラミンゴは折れた腕を持ち上げて羽を振るう。
少しの力でイトを扱える手は便利で、彼女はいとも容易くロシナンテの首を撥ねることができてしまった。
父上の時とは違って、落ちた首を掴むことはできず、ドフラミンゴは胸に抱く。
四肢の折れた体で、綺麗なピンクの羽を真紅に染め上げて、彼女は失われつつある感情の存在を痛いほど感じ取った。