21桜×21樫(2)
※閲覧注意、擬人化要素あり
※倒錯シチュ、キャラ崩壊、性的描写
※前作の前日譚です
※前作→https://telegra.ph/21桜21樫-05-15
わ
ん
く
っ
し
ょ
ん
私の恋人は、あまりにも優しすぎる
誰にでも愛想良く笑顔を振り撒き、女と仲良くして、男を勘違いさせる
レーベンが告白を断ったことも1度や2度ではない。酷いときには3日連続で告白されたこともあるそう
それだけあの子のことを好いては玉砕する男が続出するほど、あの子は…レーベンは優しすぎた
だから、私は怖かったのかもしれない。あの子の気がもし他の子に向けられたら、私の元から離れてしまったら………
そう考えてしまった私は、いつものラブホテルで普段は使わない部屋にレーベンと入ったのだ
───
「ソダシちゃん………なに、これぇ…怖いよぉ…!」
「ウフフ…似合ってるわよ、レーベン」
椅子に座らされ、目隠しに手錠を着け、脚を拘束されたレーベンが不安そうな声で私を求める
服が汚れないようにお互い全裸になっているが、それがよりこのインモラルな行為をさらに倒錯的に、より淫靡な雰囲気を醸し出す
まさかSMプレイ用の部屋があるとは…このホテルにこんな部屋があるのも驚きだが、あまりにも物が充実し過ぎている…心の中で驚きながらも、あの仏頂面な支配人に感謝しながら私はレーベンの耳元で口を開く
「貴女は優しすぎるわ。レーベンの恋人は誰?」
「そんなの、ソダシちゃんだけだよぉ…」
「うん、正解ね。でも、貴女は他の子に恋心を抱かせる魔性の女でもあるのよ」
ああ、震えている
私より少しだけ小さいあの子の身体が、何をされるのかと恐怖で震えている
私もこんなことはしたくないのに。貴女が優しすぎるせいで、その怯える表情が愛おしすぎるせいで、貴女があまりにも魅力的すぎて
「…ゴメンね、貴女には私しか見えないようにしないといけないから」
「ソダシちゃん…怖いよぉ………んひぅぅっ!?」
首筋を舐めると、ビクン!と反応を見せてくれる
急に驚かせすぎたかしら?なんて思いながらも、首筋から舌を這わせ頬に流れた涙を舐め取る
………しょっぱい
怖いよね、酷いよね、嫌いにならないで、1人が怖いの、貴女が欲しいの
「レーベン………良い顔ね、その怯えた表情…」
「ソダシちゃん…ソダシちゃぁん………」
涙を流して怯える表情が、背筋をゾクゾクさせてくれる。目隠しの上からでも、彼女がどんな顔をしているのか容易に想像できてしまう
ああ………あまりにも蠱惑的で、エロすぎる
「ダ、メ。今は『お嬢様』よ?貴女が誰のものなのか、『飼い主』がちゃんと教える必要があるわね?」
「そ、そんなぁ…『お嬢様』ぁ………」
今の私の顔を鏡で見たら、どれだけ口角が吊り上がっているのだろうか
そんなことをふと思いながら、私は彼女の唇を奪った
───
「うぅぅ………酷いよ、ソダシちゃん…」
「………………ゴメンねレーベン…ちょっとやりすぎたかしら…」
2人で入るには少し小さな浴槽に、女2人で一緒に浸かる
私の上で縮こまる彼女に抱き付き、私は謝罪と懺悔の言葉を彼女の耳元に何度も繰り返し降り注がせていく
………途中からそっちも乗り気だった気がするが、それを指摘しては無粋というもの。喉奥まで上がりかけた言葉は素直に仕舞い、愛しい彼女の身体を抱え込む
「………気持ちよかった?」
「………うん………」
───
さて、お風呂も上がって、ドライヤーもかけて、ここからは素直に愛し合おう………そう思っていたのに、これで終わらせてくれないのが彼女だ
「…その~…ソダシちゃん?」
「あら、どうしたのレーベン。もしかしてお腹がすいたのかしら?」
「ち、違うよ!?………………そのー…えーっと………私も、責め側をやってみたいな~………なんて………」
「………あら…貴女も興味があるの?」
「だって…せっかくこんな部屋に来たんだし、ねぇ?」
「ふふっ、そうね…次はレーベンが『お嬢様』ね。お手柔らかに頼むわ」
───今思えば、これが間違いだったのかもしれない
パンドラの箱を開けなければ、私と彼女の関係が壊れることはなかったのに───
「──────ソダシちゃん?どうかな、今の気分は?」
「んむぅぅっ!?んぶっ、んぐぅぅぅぅぅっ!?」
彼女に命令されて、同じように目隠しと手錠と脚の拘束で座らされた
だがそれだけではない。私の口はボールの付いた紐で塞がれ、胸元の先端にはブルブルと震える機械がテープで付けられ、無理やり快楽を感じさせられる
首輪まで着けられて、これではまるで奴隷かペットのようだ
「気持ちいいのかなぁ?怖いのかなぁ?顔が真っ赤だから、照れちゃってるのかなぁ?」
「んぶぅぅぅっ!?ふぶぅっ、んぶぉぉっ!?」
「あはっ♡いい声で鳴いてくれるから、やっぱり気持ちいいのかなぁ?」
椅子の上に片膝を乗せたレーベンに、耳元で囁かれる
わざわざ片膝を乗せているのは、その膝で張り型を押し込んでいるから。レーベンにしか見せない大事なところが、大きな張り型によって彼女好みの『オモチャ』として作り替えられていく
「ソダシちゃんが悪いんだよ?私にあんな酷いことをして、許されるわけがないんだもん」
「んぶぉぉっ!?お゛ぉぉっ、おぼぉぉっ!?」
コツン、と膝がぶつかるだけで身体の奥から電流が流されたかのような快楽が走る
視界が奪われた中でより敏感になった身体が快楽を増幅させてしまい、普段の何倍もの快楽が全身を駆け回り汁という汁を身体から垂れ流してしまう
怖い、気持ちいい、恥ずかしい、見ないで、見て、助けて、壊して
思考がグチャグチャに絡まって掻き回され、その中に響くレーベンの声が思考を融かしてダメにしていく
「ソ・ダ・シ・ちゃん♡」
───貴女の『飼い主』は、だぁれ?
「………ぷはぁ………!…はぁ…はぁ………わ、私の『飼い主』はぁ………レーベンさまだけですぅぅ………」
「うんうん、偉い偉い♡」
これは最早プレイではない
飼い主である『お嬢様』とそのお嬢様の『オモチャ』、お互いの立場をハッキリとわからせるための調教だ
「躾の出来てる『ペット』には、ちゃんとご褒美をあげなきゃね?」
「あ、ありがとう…ごじゃいまひゅぅ………んむぅっ、れろぉっ、じゅるっ………」
目隠しを外されたかと思えば唇が触れ合い、舌が絡み合って唾液が混ざり合う
『お嬢様』のご褒美を体内に流し込みながら、涙が溢れる目でレーベンの綺麗な目と視線を合わせる
ああ、こんなにも綺麗なのに。その瞳の奥にあまりにもドス黒い欲望を隠していただなんて
でも、もう戻れない
貴女が『お嬢様』で私は貴女の『オモチャ』
この関係は死ぬまで続くのだろう
永遠に、彼女の束縛からは逃れられない───