隣はシャチが頑として譲らなかった

隣はシャチが頑として譲らなかった


サービス精神』で書いてあった添い寝大会詳細です。

若干のキャラ崩壊と口調に注意。

勝手にクルー達やifローが布団で寝てることにしてます。













「せっかくだしこのまま一緒に布団で寝るか?」

 ことの発端は何気ない一言であった。


 この日は彼らがキャプテンにやって欲しいことをせず、ただこの世界のクルー達と話をしていた。長い監禁生活で他の世界のローの筋肉は衰えていたので、今日のような日は何度か存在した。

 そんな中、たまたまシャチと二人になったときに、『もう夜っすね』というシャチの発言に返した言葉が上記のものである。

「キャプテンと同じ布団で寝るとか絶対したいだろ」

「今は中身ローさんじゃねェからローさんと一緒に寝るって言っていいのかこれ……うーん……」

 重ねて言った言葉を聞いてシャチは頭を抱えた。どうやら本気で悩んでいるらしい。

「なら寝ないのか」

「寝る。絶対寝る」

 なお、その点については悩むところはなかったようだ。


 ウキウキで一緒に寝る準備を始めていると、突然部屋の扉が開いた。

「「ずるい」」

 そう言いながら入ってきたのはこの世界のペンギンとベポだった。その手には寝具があった。

「ハイハイ!おれの方がシャチより多分強いから守れます!覇気にも耐えたし!」

「今だったら耐えれるわ!……多分」

「おれは……おれはモフモフだから触ったら癒される!」

「グッ……そこ言われたら何も言い返せねェ。というか何で二人は知ってんだ!」

「「『一緒に寝るか?』って言ってたの聞いてた。そのあとは寝具取りに行ってたから知らない」」

「そうだった!たまたまおれ一人だっただけだ!」

 手を上げながら各々『自分と一緒に寝たらあるいいこと』を上げる二人とそれに突っ込むシャチ。三人の会話は激化していった。

「とにかく、誘われたのはおれだから」

 このままではらちが明かない(そして一緒に寝る話をうやむやにされかねない)と考えたシャチは、そう言って話を終わらせようとした。しかし、その発言は火に油を注ぐこととなり、二人がシャチに食ってかかっていった。

「おれだって一緒にいたら誘われてた!」

「そうだそうだ!」

「「とにかく、シャチだけズルい!おれだって一緒に寝たい!!」」

 合わさった二人の大声はポーラタング号内に響き渡った。

 そしてそれが事態を引き起こした。

『経緯はわからないが、シャチが他の世界のローさん(たぶん中身はクルー達の誰か)と一緒に寝ようとしている』という事実が全員に知れ渡ってしまったのだ。

 当然ながら、ハートの海賊団のクルーはキャプテンのことが大好きである。そんな彼らが、自分の仲間の一人が他の世界のキャプテンに添い寝しようとしている事実を知ったらどうなるだろうか……。

「おれも一緒に寝る!」

「私も!」

 答えは自分も一緒に添い寝しようとする、である。

 どうしても手が離せないクルー以外は我先にと他の世界のローの部屋へ寝具を持って集まっていく。そして、集まった全員が三人の言い争いを目撃することになった。

 結果

「おれと寝たらもっといいことがある!」

「いやおれの方がある!」

 『自分と添い寝したらどんないいことがあるかプレゼンする大会』、略して『添い寝大会』が勃発した。

 激化していく弁論、どうしても手が離せないことに頭を抱えるクルー、このままでは取っ組みあいに発展するやもと思った矢先

「そんなに寝たいならみんなで寝ればいいだろうが。寝具は全員持ってきたんだろ」

 頭を抱えたクルーがさすがにあわれだと思ってやって来たこの世界のキャプテンの一言で、争いは終息した。


 なお、このあと『誰が隣で寝るか』でまた争いが勃発したのはまた別の話である。












Q.なんで布団?

A.そっちの方が雑魚寝しやすそうだなと思った。あとifローが自殺とか転げ落ちるのを防止するのに良いかなって思った。

ifローがベッド使ってたら、あんまり高くなくて柵とか棒が無いベッドなのかなと勝手に思ったりした。

Q.中身がifローじゃなくても添い寝ってしたいの?

A.『他の世界のクルーと話すのはそれはそれで楽しそうだからしたい』って言うと思う。多分。

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