花札道中記 ラビット8ビット編 前編
モモイ「……疲れた」
ミドリ「……うん」
ユズ「……」
モモイ「うわーん!もう疲れたよー!誰さ!?砂祭り事件ゲーム化しようって言ったの!?」
ミドリ「お姉ちゃんでしょ!?あれ、アリスちゃんだっけ?」
ユズ「……」
モモイ「誰だっていいよ!私たちは機械じゃないんだよ!24時間働けるわけないじゃん!たまにはゆっくりしたい!休暇、休暇が欲しい!」
ミドリ「お姉ちゃんうるさい!そんなの誰だってそう思ってるんだよ!」
ユズ「……zzz」
モモイ「アリスはミネ団長のところに明日まで外出してるらしいじゃん!私たちも外出したい!リフレッシュしたい!」
ミドリ「そんなに言うならトゥルー書き切ってよ!そうしたらひとまず自由だって言われてるよね!第一アリスちゃんは取材のための外出だし!」
モモイ「だったら私たちも取材しようよ!どっかの慰安施設に取材に行きたい!」
ユズ「……スヤァ」
ミドリ「アビドス砂祭り事件のどこに慰安要素があ「ピロン」…メッセージが来た」
モモイ「誰から?」
ミドリ「匿名、題はえーっと…『アビドス旅館へのご招待』だって」
モモイ「何それ?スパム?」
ミドリ「ミレニアムのセキュリティ突破するスパムとか聞いたことがないけど…読み上げるね『この度は、アビドスで起きた問題を解決してくださってありがとうございます。キヴォトス各地の方には多大なる感謝と…』」
モモイ「社交辞令はいいから本題!」
ミドリ「はいはい」
『さて、此度の事件のお礼として、関係者の皆様を本日、我が旅館にご招待します。当旅館には様々なサービスが用意されており、中でも目玉は『願いが叶う温泉』と呼ばれるものです。この温泉は先日の事件後、急に湧き出したもので、浸かるだけで願いが叶うというものです。今回は先着一組の皆さんにだけご提供いたします。登録欄に名前を入力して、是非4人一組で来てください』
ミドリ「胡散臭すぎるんだけど!地図まで添付されてるし…怪しいにもほどがあるよ!」
モモイ「…よし!行こう!」
ミドリ「お姉ちゃん正気!?」
モモイ「ミドリ、考えてみてよ!もうすぐトゥルーが完成するこのタイミングでコレだよ!絶対事件と関係があるって!つまり、この場所に行くことは実質取材だから!旅館でリフレッシュできるよ!」
ミドリ「最後が本音でしょ!?大体、罠だったらどうするの!」
モモイ「罠でもいい!もしこれで罠だったら罠仕掛けたやつを倒して鬱憤を晴らす!」
ミドリ「ダメだ、完全に目が温泉マークになってる…というか4人一組って書いてあるじゃん!ゲーム開発部で行くとしてもアリスちゃん明日までいないしどうするつもり!?」
モモイ「うーん…」
ガチャ
ミヤコ「皆さんお疲れ様です。…ユズさん起きてますか?」
ユズ「……ハッ!?…寝てた」
モモイ「ミヤコ!丁度良かった!温泉行かない?」
ミヤコ「温泉…ですか?」
~説明中~
モモイ「というわけ!」
ミヤコ「なるほど…」
ミドリ「ミヤコさん、胡散臭すぎます止めましょう」
ミヤコ「…いえ、ここは参加しましょう」
ミドリ「ミヤコさん!?」
ユズ「…私も…賛成」
ミドリ「ユズちゃんもなんで!?どう考えても悪戯じゃ」
ミヤコ「悪戯じゃない場合が怖いんです」
ミドリ「!?」
ユズ「うん…少なくとも送り主はミレニアムの目をかいくぐってこのメッセージを送ってる…明らかに普通じゃない…」
ミドリ「それは、そうだけど…」
ミヤコ「そもそも、砂漠が無くなったアビドスは言わば何があってもおかしくないブラックボックスのようなものです。もし本物の『願いが叶う温泉』だった場合、他の人の手に渡る方が危険です。それに…」
ミドリ「それに?」
ミヤコ「私も行きたいです…温泉旅館…リフレッシュしたいです…」
ユズ「心配するミドリには…悪いけど…私も温泉入りたい…」
ミドリ「結局それ!?」
モモイ「よーし!多数決で参加決定!ミドリ、アリスにモモトークで連絡よろしく!」
ミドリ「…はぁ、まぁどの道アビドスの取材は必要だったし、早まったと考えよう。リフレッシュ…温泉旅館は本当だと良いなぁ…」
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