まるで黒死病、医者を騙る暗殺者の毒
ブログ・ゴシップ75! 第〇〇回「ペスト医師」
ペスト医師とは、黒死病患者を専門的に治療した医師のことで、黒死病が蔓延した時代に多くの感染者を抱えた都市から特別に雇用された者たちである。貧富の隔てなく誰であろうと公平に治療を施し、嘴状をした円錐状の筒に強い香りのするハーブや香料、藁などをつめた鳥の嘴のようなマスクが特徴的だ。
そして「ペスト医師」とは、ペスト医師を名乗り、標的を抹殺する暗殺者の名前であった。
手口
「ペスト医師」は毒を使う。それもただの毒ではなく、一度体内に取り込めば三分も立たないうちに体中に黒い斑点ができて死んでしまうという劇毒だ。殺された被害者が、中世に大流行した病気、黒死病によく似た姿となることから「黒死毒」と呼ばれている。
被害者
「ペスト医師」の被害者は両手の指の数を優に超えるため、特に大きな騒ぎとなった二名を紹介する。
エルドランス・ロット
エルドランスは▼▼州に住んでいた音楽家だ。彼の代表作といえば「向日葵が燃えた日」や「スノードロップに偽りを乗せて」だろう。
家の庭は365日花々が咲き乱れるように、大の花好きであったエルドランスだか、花と同じぐらいギャンブルが好きな人物でもあった。死亡発覚後に捜索された家の中では、山のような借用書が見つかったという。
また、エルドランスの遺体の近くには、まるでダイイングメッセージのようになぐり書きされた楽譜が見つかり、「死への三分間」という題名で発表され界隈を沸かした。
ハエリヤ
ハエリヤは錆の国のスラムで生まれ、そこから長い旅をして、隣国の宿屋に雇われた。少ないと思われるだろうが、本当にこれだけしか出てこないので、もっと知りたい人は自らの手で調べてほしい。
そして☓☓☓☓年、ハエリヤは錆の国の銀行を襲撃し、「何故か」その場にいた錆の国の大統領を含めた七名を殺害し、後からやってきた制圧部隊に取り押さえられ、監獄に収容された。
その三日後、ハエリヤは独房の中で、体が黒く変色した状態で発見される。
「ペスト医師」の最期
最後に、「ペスト医師」の死に際について書こうと思う。
ある日、暗殺のために住居に侵入して毒を飲ませようとした「ペスト医師」、しかし突如標的が暴れ出して毒が入った瓶を破壊したのだ。ここまではまだ良かったが、想定外はここからだ。割れた硝子の破片が「ペスト医師」に傷を作り、「黒死毒」が体内に入った。みるみるうちに毒が体中を侵食し、あっという間に死んでしまった。
まとめ
「ペスト医師」とは、「黒死毒」を使って人を殺す暗殺者である。数多の人を殺し、中には大きな騒ぎになった物もあった。しかし最期は、自らの毒にやられて死んでしまった。
患者を落ち着けるための薬で死んでしまった医者。と書けば、どこか皮肉めいたものを感じるだろうか。
しっぺ返しは必ず来る事を心に刻み、この記事を締めようと思う。
著者_わさばし 「ブログ・ゴシップ75!」管理者
▽その他の記事はこちらから!
・詰みの異能力者、ドツボにはまってしまう
・時を止めるとき、また時は止まっているのか?
・はるうららか、桜のエネミーの実