ミワッ④
「えっ、コレを着るんですか…?」
三輪の前に出されたのは昨日脱いだ服ではなくフリフリのワンピースであった。
「いやっ、全然いいんですけど、その…私に似合うかなぁ、って…」
しばらくまごついていた三輪であったが結局はワンピースに袖を通す。
「なんというか、そのぉ…普段はこんなの着ないんでなんか変な気分です…」
三輪は服を着ているのに裸の時よりもじもじとしていた。
「えっとぉ…それじゃ、私はこれで…えっ、ちょっと!」
男は帰ろうとする三輪の手を取り、引っ張るようにして歩き出した。住宅街を抜け、駅前を通り、そのまま歓楽街の奥へ奥へと進んでいく。
…辿り着いたのは小さなラブホテルだった。
困惑する三輪を他所に男は慣れた手つきでホテルの電光パネルを操作して部屋に向かう。
三輪は男の後をバタバタと追いかけていった。
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(な、なし崩し的に入っちゃったけどココってアレだよね…まぁ、この人となら全然いっか…)
あい変わらずもじもじとしていた三輪だったが、絞り出すような小さな声で呟いた。
「…そ、それじゃあ…どうします?」