あらすじ前日譚

あらすじ前日譚

魚目燕石編


 2008年 5月


 街中で大学生の四人グループがヒソヒソと話している。


 いわく、人知れずネットで流行っている心霊スポットの話。


『ネットで流行ってると言っても眉唾でしょ?』


『実体験が書き込まれてるんだって! 心霊写真だって投稿されてるんだよ』


『実体験と言っても「人影を見たー」とか「寒気がするー」とかありきたりだったじゃん』


『あと血の匂いがするとか、単純に事件あるでしょ。あの村』


『一つ霊能力者っぽいカキコもあったな』


『「遊び半分で行かない方がいい、アレは真実の魂の形を写し出す結界がある。入ってしまえば現実には戻れない」ってやつか』


『厨二臭〜……』


『信じてこそ肝試しだろ』


『それでどうする? 明日行かない?』


『急すぎ。行くぞ!!』


『そうこなくっちゃ!』

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