闇の夢の美意識
モテパニ作者ダークドリームはオシャレが好きである。
しかし彼女が住むおいし〜なタウンは美食の街。
食とオシャレは相性が悪い。
食べすぎて体系を崩せばオシャレが似合わなくなる、そんな長期的な話ではなく単純に食べ物の油は口を汚すし、汁が跳ねれば服を汚す。
それに加えてダークドリームは接客業に従事するようにもなって動きやすい服を身につけることが増えた。
そしてダークドリームがこの街に来たばかりの時こんなことがあった。
ダークドリーム『これが…ハンバーグ』
拓海『まだ箸とか難しそうだからな、フォークで食べられるのにしといた。こんなふうに分けて、刺して口まで持っていく。汁には気をつけろよ』
ダークドリーム『わかってるから。えーと、分けて、刺して、口に…』
べちゃ
ダークドリームがハンバーグを口に近づけると、付いていた汁が服の方に落ちた。
ダークドリーム『………私の服』
あん『だ、大丈夫よーすぐ洗えば落ちるわ』
拓海『とりあえず着替えてこい。着替え貸すから』
この時は処置も早くなんとか汚れは綺麗に落ちたが、彼女の着の身着の衣服はここぞという時以外タンスに仕舞われるのだった。
そもそもなぜ彼女はオシャレが好きなのか?
考えられる影響元は二つ。
一つはもちろん彼女の元となった夢原のぞみ。
色気より食い気な印象がある彼女だが、その実、感性は一般女子中学生と大きく変わりはない。
夢に夢見る乙女であり、王子様が迎えに来るのを期待して実際に迎えに来た女。
それはともかく、ファッションやメイクには人並みに興味のある人物だ。
しかしあくまで人並み、ダークドリームにそこまで大きな影響を与えるとは思いづらい。
となればもう一つの可能性、それは創造主たるシャドウだ。
とある獄炎の魔王ではないが造られた命が創造主の影響を受けるのは考えられることである。
シャドウの内面はそれがわかるほど見せられはしなかったが、あの者が美意識が高いのはなんとなく想像できた。
シャドウ自身の精神性が受け継がれたのかシャドウを見て生まれた刷り込みによるものなのかはわからないが、ダークドリームの内面にシャドウが関わっている可能性は高かった。
ダークドリーム「だから私はフリフリの服も好きだけどぴっちりした薄着も好きなのよ。くしゅんっ!」
拓海「だからって冬にヘソ出すのはやめとけ風邪引くぞ」
まあ、ココたちから間抜け扱いされた部分も受け継いでしまった感が否めないが。