閲覧注意 様スレ

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これでいいでしょうか、と自信なさげな声で着替えを終えた婚約者がバスルームから出てきたのでソファで端末を見ていたエランは顔を上げた。

彼の婚約者であるスレッタは恥ずかしさよりも困惑の勝った顔で自分の格好を見下ろしている。


「あの…これってインキュベーションパーティーの時のドレスですよね…?


赤いドレス、緑の石のついたネックレスとティアラ、ヒールのついた靴。髪型もあの時と同じポニーテールであることにエランは満足した。今の彼女は、エランが初めて会った時のスレッタだ。


「素敵だよ、スレッタ。こっちに来て」


呼ばれておずおずとエランの横に座ったスレッタの腰に手を回し引き寄せる。片手でスレッタの耳や頬を撫でると、スレッタの体から力が抜け、うっとりとした表情になる。エランはその様子に満たされながら、これからの行為の始まりを告げるよう口付けた。




インキュベーションで初めて会ったスレッタは孵化したばかりの世慣れぬ雛もいいところで、社交慣れしているエランからしてみれば危なっかしいにも程があった。ペイルのパーティーで問題を起こされては困るのだ。フォローする方にもなって欲しい。

ただ、世慣れぬゆえに丸め込むのは簡単で、それはありがたかった。


「良かったです、笑ってくれるようになって…」


自分の立場を理解してないスレッタは驚くほど純粋だ。エランにあからさまな好意を向けておきながら、そこには何の意図も存在しない。己の弱点を晒しているという自覚すらないのだろう。エランはこっそり苦笑した。

彼女が思慕を向けているのはエランであってエランではない。しかし4号はエラン・ケレスなのだから、自分自身が愛されているのに変わりはない。


ペイル社内にいる関係上、彼のお相手は歳上の女ばかりだった。なので、歳下の少女が向けてくる砂糖菓子のような感情がむず痒い。


ふと、エランはこの少女を暗がりに連れ込んでみたくなった。王子の顔をして誘えばきっと彼女は理解もせずノコノコとついてくる。誰も来ない暗い場所で、抵抗を封じて、スカートに手を入れて、健康的で長く綺麗な足を撫で回してみたい。思い切り甘くて卑猥な言葉を投げかけて、サイズの合っていないドレスを剥ぎ取ってみたい。そして自分は4号ではないと告げたらどんな顔をするだろう…


エランは彼女の痴態を一瞬想像したが、すぐに振り払った。スレッタはこれから魔女として、魔女裁判で踊ってもらわなければならないのだから。


そしてエランもまたペイルに課された役割に戻っていく。

しかしその衝動は彼の中で燻り続けていた。





部屋に女の嬌声が響いている。

ドレス姿のスレッタをソファに押し付け、背後からエランが激しくせめたてている。


「はあっ、あっ、あっ、あっ、あん、嫌っ」

「ッ…何が嫌なの?」

「い、いつもより、激しっ、あぁっ!」

「今日の君がいつにも増して可愛いからだよ」

「ひぁ!ッッッ!」


達したスレッタが身体を震わせてソファから落ちそうになるのを、エランは後ろから腰を支えて防いだ。まだ彼は彼女の中に出していない。腰の動きを再開すると悲鳴のような嬌声が上がった。


「ねぇ、スレッタ…!中に出してって言って」

「ダメ、それはダメぇ!」

「言ってスレッタ、お願い」


耳元で懇願しながら、スレッタの弱いところを執拗に突き上げる。


「言えよスレッタ!」

「でも、でもぉ!あっ、ひっ」


エランは腰の動きを止めた。するとスレッタがもどかしそうに振り返った。


「エランさん、なんでぇ」

「何て言えばいいんだ?さっき教えたろ?」


そう言ってゆるゆると動かすとスレッタは堪えきれなくて降参した。ささやくような声で懇願する。


「お、お願い、中に出して…」

「いい子だ、スレッタ…!」


腰を大きく深く突き上げると今日一番大きく長い嬌声が上がった。




スレッタを抱き止め、ソファに2人で腰掛ける。

俺の、美味しかった?と自分でも驚くほど甘い声で訊くとスレッタは恍惚とした表情で頷いた。


「エランさんの…すごく…美味しかったです…。お腹の奥いっぱいで…」


そう言ってスレッタは自分の腹を撫でた。その動作はあまりにも艶めかしく、エランは身に沸いた衝動のままスレッタに口付けた。


「ねえ、スレッタは俺のこと好き?」

「はい、好きです」

「世界で一番好き?」

「世界で一番好きです」

「俺もそうだよ。愛してる」


正気の時に思い出して羞恥で悶えそうなやり取りだ。敏腕で知られるエラン・ケレスがセックスでここまで頭が悪くなるだなんて会社の人間には絶対知られたくない。


そして自分の知能を低下させる女は、そんなことに気がつかず、エランの手に指を絡めておねだりをしてきた。


「エランさん、もっとしてくれますか…?」

「もちろん」


ポニーテールをほどき、ソファに押し倒す。腰を動かしながら、捲れ上がったドレスから伸びる脚をエランは撫で、舌で舐め回した。あの時煌びやかなパーティーの中で想像したように。


美しく、頭がよく、人脈やコネを持ち合わせている女はたくさんいる。エランはそういう女性にアプローチを受けることもあるが、あの暗い衝動を覚えた時から興味を持てなくなっていた。


そしてその衝動を覚えさせた無垢な少女は、今や自分の下で乱れる彼の「女」だった。彼女の嬌声を聞きながら、エランは心から満足の息を吐いた。





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