酒場での一幕
補給のために街に降り立った麦わらの一味。
各々が必要なものを揃えるために別行動をする中、ウタとルフィは酒場に来ていた。
酒場の中には荒くれ者や同じ海賊が酒を飲んでいた。
「おいおい、ここはガキが来るところじゃないぜ〜。家にでも帰ってミルクでも飲んでな」
男がそう言うと酒場にいる全員がゲラゲラ笑い出す。
「!ムキー!!」
「言わせとけウタ。元々物資の補給のために降りたんだ。さっさと出よう」
「ん?」
男は手元の手配書をパラパラめくり、ウタと手配書を見比べる。
「こんな女が3000万の首〜?」
ぎゃはははと酒場にいる誰もが嘲笑う。
「本当はその男の功績を横取りしているだけじゃないのか〜?なぁ、にいちゃん!」
「こんなガキにはもったいねぇよ!悪いことは言わねぇ、俺の部下になれ!」
「むぅ〜!ルフィは私の船の副船長なの!」
「相手にする必要ねぇよ。行こうぜウタ。」
「でもルフィ〜」
「心配しなくてもおれはお前の船以外には乗らねぇよ」
「!もしかしてそれってプロポーズ!もうルフィったら〜♡」
「結婚はしねぇ」
「もう!」
いつものやりとりをしつつウタを後ろから押して酒場から出すとルフィは首だけ後ろを向いて背後を睨みつけた。
酒場のドアが閉まると同時に酒場にいた全員が崩れ落ちていた。
何言ってんだコイツら…
男の言い分を聞きながらルフィは思う。
おれがウタ以外の船に乗るわけねぇだろ…
ウタ、お前だけだ。お前だけがおれの唯一の希望なんだ。
この大海賊時代を終わらせ新時代を創る唯一の希望…。
船に戻りいつものようにウタや他のクルーと戯れながらルフィは誓う。
これを無くそうとする奴はおれの敵だ。
四皇だろうが大将だろうが全てぶっ飛ばす。
そのためなら…おれは鬼になろう。
昔ジジイから聞いた、海賊王のように…