謀略Ⅳ→Ⅴ 怒りのグレアChapterⅣ
名無しの気ぶり🦊

場所は戻り英寿・キタサンとウィン・アースの邂逅中。
どうやらウィンの祖父は大手商社の会長でデザイアグランプリのスポンサーで音楽で食っていけなく借金抱えてた孫のウィンに運営側のスタッフの仕事を斡旋してもらったそうだ。
「つまり俺はただのバイトで、お前の母ちゃんのことまでは知らない」
「デザイアグランプリにそんな裏事情が…じゃあダイヤちゃんやクラちゃんのご実家も…」
「スポンサーな可能性はあるということだね」
デザグラとはそれだけの関りなので、英寿の母(ミツメ)の事は知らないのだそう
「…ただ、ミツメって名前は聞いたことがある。デザイアグランプリのナビゲーター。どれぐらい前だったか分かんねえけど、ツムリの前任者だ」
「ツムリさんとスイープさんの先達だったんだ…」
どうやら遥けき昔、ミツメはデザイアグランプリのナビゲーターを務めていたようだ
つまりはツムリとスイープの職業上の先輩ということになる
(やはりな…)
彼にしかおよそ分からないだろう何かを確信したのか英寿は礼を言う。
その目はどこか遠い昨日を見つめているようだ。
「ありがとう」
「ああ。詳しいことはゲームマスターにでも聞けよ」
ゲームマスターに聞けとは言うものの果たして誰なのか。
「で、誰なんだ?ゲームマスターの正体は?」
「そうです! それが分からないとなんとも」
それが分からないと話は進まない。ゆえに問いただす。
「キタちゃんはともかく英寿はしらばっくれんなよ。気づいてたから、家族になって近づいたんだろ?」
「キタサンブラック、君自身は分からなくとも君のロミオは気づいているとは察しているんじゃないかい?」
どうやら2人とも英寿は気づいているだろうという認識だ。キタサンは分からないのでただ困惑するしかないが。
「それは…そうですけど」
「お前と話せてよかったよ。ドライバーはあいつから奪わせたかいがあった」
──いきなりぶち込まれる唐突なネタばらし。
どうやらドライバーを取り損ねたのはわざとだったようだ。
「……って…はええっ!!?? わざとだったんですかあ⁉︎」
「はっ…?おまえ、まさか…!」
あの時実はウィンが道長にドライバーを横取りする話をしているのに気づいたた英寿は、わざと拾わず落としたままのドライバーに近づく道長を見てほくそ笑んでいた。
だから、ジャマトライダーを倒して回収できたはずの自分のドライバーを差し置いて、先に景和さんにドライバーを返した。
…そういうことである。
で、道長がドライバーゲット
「…嘘だろう? お前、気づいててわざと奪わせたのか?」
「負けたふりでもしなきゃ、運営を探れないからな」
要は数手先の結論を導きだし、それに見事に場を導いた。大したものである。
「これは場のメロディーアを見事に掌握されてしまったわけだね…感嘆だよ、浮世トレーナー!」
「そうとは知らずあたし、ウィンさんや吾妻トレーナーに怒っちゃった…ごめんなさい!」
アースもキタサンもこれには驚く以外になかっか、かたや英寿を賞賛、かたやウィンや道長に謝罪といった挙動だよ
「いいっていいって! …にしても、はあ。ゲームマスターにも騙されて…このざまだ」
思えばここ数年はデザイアグランプリに生き方を支配されてしまっているなとウィンはふと感じてしまった。
…そんな自分は一体全体何なんだろう、とも。
「────トレーナー、君はその程度でパンクに振る舞わなくなる人間だったかい?」
「ん?」
しかしそんな彼を彼の担当は放っておかない。
「君が放つメロディーアは飄々としているようでどこか強い熱を帯びていた…それに心打たれたからこそ、私は君の手を取ったんだ」
「アース、お前…」
早々と晴家ウィンという人間をよく表した謳い文句をプレゼントしてくる。
そう謳う表情もどこか自信に満ちている。
「────あたし、ウィンさんの背景は今日までまるで知りませんでした。…そんなあたしが言うのもなんですけど、ここで諦めたら、きっとバンドを辞めた時以上に後悔すると思います!」
キタサンも諦めるなという訴えをぶつけてくる。
「夢の先にまた夢がある…気づかないだけで今のウィンさんにもきっとあるはずです、夢が!」
終わりきったかに見えた夢にも続きがあるはず。だからもう一度前を向けと。
「俺に…夢ぇ?」
「そうさ。化かされたなら見返してやればいい!諦めない限りチャンスはある。お前にだって、叶えたい理想の世界が無いわけじゃ無いだろう」
英寿もまた告げる。
叶えたい願いのために立ち上がってみせろよと
「…揃いも揃って、言ってくれるじゃねえか!」
(悩んでたのが馬鹿みたいに爽快だぜ!)
────そしてそこまで言われて黙っていられるほど、晴家ウィンという人間はお行儀が良くはなかった。
再起するに足る意思を胸の内に宿せたようだ。
「有勇无谋…ミッチーってば、今回の勝ち上がりかたに内心少し悩んでるのかって思うような戦いかたね…いつも以上に猛り荒々しい」
場面は移ろい、ここは街中。
再び現れたかくれんぼジャマトらを前に道長はバッファに変身し、戦いを挑んでいた。
その荒々しさにクラウンは道長の内心に不安があるのではと感じ取っていた。
「私…何のために…誰のために戦ってるんだろ?」
──── そして祢音もまた、悩みを吐露していた。
こんな状況でなんだとならなくもない、些細でけれど譲れない悩みを
光聖の思惑で動かされてしまっているのではという思考から、迷いが生じているのである。
「──祢音ちゃんは、祢音ちゃんの夢のために。きっと…それ以外にないと思う」
「私のため…」
それにすぐさま反応したのはシュヴァル。
幼馴染のシャインブレイズのため、キタサンのため、祢音のためにジャパンカップを乗り越えた彼女はこうしたことに以前より皮が剥けたように強くなっていた。
「世界を救って、理想の世界を叶えるためでしょ? そのために戦うって決めたから、今、この場所にいるんじゃないの?」
景和はというと何の気なしだが本質を突いたアドバイスだった。
「────理想とはそもそもがわがままで我がまま、つまりは私達自身のための想いなのです。…だからきっと、祢音さんの戦う理由は祢音さん以外にないかと!」
ダイヤは願いというもの、理想というものの宿す多面性について話し、祢音は祢音にしか救えないと。そう告げた。
「…そうだね!」
(私らしく、鞍馬祢音らしくっ!)
そしてそこまで言われれば、悩みも吹っ切れたというもの。
『『SET』』
「変身!」
「へーんしん!」
景和共々バックルを掲げ変身。
「行っくよ〜!」
ジャマトの群れ目掛けて駆け出すのだった。
今は迷いを振り切って戦う決意をする祢音さん(´ω`)
2人は並び立って変身(´ω`)それぞれジャマトライダーと戦闘開始
さらに場面は変わり
これは戦場へ向かう英寿・キタサンとウィン・アース一行。
ちょうどそこへ、ウィンのスパイダーフォンに着信。
果たして出てみると…
「どこへ行くつもりだ?」
電話越しにでも響き渡る冷徹さを秘めた声。ギロリのそれだった。
「まだゲームは終わってねえ。あんたに言われた通り、世界平和に貢献してやるよ。英寿とキタちゃんとアースと一緒にな」
とはいえ今さらウィンもへこへこする理由はなく。
「ギーツを落とすのがお前の使命だったはずだ!」
対しギロリは軽く動揺し。
「喧しい! もう、あんたの言いなりにはならねえ」
「パンクな俺に戻らせてもらう!」
しかしそんなのは知ったことかよとウィンは吐き捨て、電話を切るのだった。
「パンクジャック…誰の温情でライダーになれていると…!」
────画面の向こうではギロリがある実力行使に出ようと決意したのを知らずに。
「ッ、うらあァっ!!」
景和/タイクーンレイジングフォームは激闘の末、ジャマトライダー撃破。
自分側にジャマトライダーを倒れ込ませてレイジングソードを突き立てるという形で…
刑事ドラマで揉み合ってるうちに殺しちゃうやつである
『BEAT STRIKE』
「でりゃあッ!!」

祢音ももう1体のジャマトライダーを撃破する
ジャマトライダーとのキックの打ち合い
そしてこれにより両者ともジャマトライダーを撃破し、ドライバーを輩出させる。
つまりは座れるイスが増えたということ。これで英寿とウィンも通過できる。
「ぐっ⁉︎」
「相変わらず手間取るような能力、ミッチーも成長しているはずなのに!」
その間も道長は戦っていたが現在はビショップに苦戦していた。
「お待たせ!」
そのタイミングで祢音が合流。
すると、ビショップは幻覚を見せる能力を再び発動し…
「「ぐあああッ⁉︎」」
「「祢音ちゃん(ミッチー)⁉︎」」
ナーゴとバッファを互いに攻撃させる。つくづくシンプルだが面倒くさい能力である。
『TWIN SET』
『TAKE OFF COMPLETE JET AND CANNON』
『READY FIGHT』


それを見た景和はタイクーンコマンドフォームキャノンモードにチェンジ。

「今度こそ…勝ち抜くッ!!」
と奮起し、単身ビショップに挑む。

ビショップの攻撃も打ち落としつつ躱しつつ、両肩の砲による砲撃を繰り返し叩き込み確実に牽制していく。
「見たまえトレーナー!」
「おお、間に合った…」
そんな頃、そこから少し離れた場所で
ジャマトライダーから排出されたドライバーを発見し、英寿&キタサン・ウィン&アースは一安心といったところだった。
「…ダメです!」
「待て!」
────が、それを断ち切る絶望がすぐにその姿を表す
「もう、お前の思い通りにはならないぞ。ゲームマスター…いや、ギロリ」

そう、ギロリがついにゲームエリアにその姿を見せた。
「────えっ?」
「ギロリさんが…ゲーム、マスター?」
(あのギロリさんが⁉︎)
浮世邸やサロンでの温厚な彼しか知らないキタサンは当然戸惑う。温厚さとは裏腹な殺意しか感じないのもあった。
「失望したぞ。パンクジャック」
「担当で特別オーディエンスなサウンズオブアース共々、相応の報いを受けろ」

どこか呆れたように、怒るようにそう告げるギロリは腰に何かを巻きつけた。
「⁉︎ あれは…新しいドライバーか?」
指紋認証・・・カードの非接触での読み取り・・・ハイテク感とセキュリティ万全感・・・管理者権限っぽさがあってカッコいいな
『VISION DRIVER』
────名をヴィジョンドライバーというそれは

『GLARE LOG IN』
────このプロビデンスカードと連動することで

「────変身」


『INSTALL』
『DOMINATE A SYSTEM,GLARE』
絶対の監視者こと仮面ライダーグレア、それにギロリの姿を書き換えてみせた。
「仮面ライダー、グレア…睨みつける者か…まさに今の状況だね」
思わず感じる冷徹さにアースがそう1人ごちる。
『SET』
「変身!」
『MONSTER』
ウィンは、本能的ドライバーを手にパンクジャックに変身して応戦する




「ガァアッ⁉︎」
…しかし、最近は小者じみてきていたギロリさんとはいえ、腐ってもゲームマスター。
圧倒的なスペック差でパンクジャックを叩き伏せ。
「ぁあっ…」
「…お前がその気なら、こっちにも考えがある」

『HACKING ON CLACK START』
────プロテクター的に体に5つ付いていた球体
仮面ライダー制御装置「ヒュプノレイ」を一つ射出し、パンクジャックの頭部装甲を弾き飛ばして装着させた。


「うわああああああッ!!??」
「トレーナー(ウィンさん)⁉︎」
響き渡る絶叫が、ウィンの脳内に何が起きたかを周囲に悟らせるには十分すぎた。
「パンクジャック、しっかりしろ⁉︎」
「……!」


「ッ⁉︎ 迷わず殺しにきやがった!」
────ウィンはギロリに洗脳され英寿をめがけて攻撃を仕掛けてくるように成り果てたのである。
そしてこの際に英寿はウィンを助けようと、ドライバーを拾って駆け寄るが…何の因果かウィン自身に払いのけられてしまうのだった。
『COMMAND TWINE VICTORY』
「ジャジャアアアアアアッ!!!???」

その頃景和は、ビショップへ必殺技をロックオン
見事に命中させ撃破せしめた。
「見事に撃破したわね」
「ミッションコンプリートです」

────ということは……
「よし…ギーツが落ちた…!」
「「「「「⁉︎…英寿(浮世トレーナー)、キタちゃん(キタさん)(キタサン)…!」」」」」

ウィンに払いのけられ、ドライバーを落としてしまっていた英寿は『イス』を取った事にならず…
「浮世英寿、そしてその担当のキタサンブラック。お前達は────ゲームオーバーだ」
「「⁉︎ …キタ(トレーナーさん)ッ!」」

その宣言とともに、英寿さんのIDコアが消え、英寿さん自身も、また彼の特別オーディエンスだからかキタサンも、互いを抱きしめようとして消滅
────尋常ならざる事態が発生した瞬間だった。

