誰よりも先に藤丸くんがアルヴィトと出会って寝取る話
名無し「建造中」の文字がくっきりと書かれたランプが、暗闇で煌々と輝いている。
真下には無骨な鉄の扉が訝しげに佇んでいた。
その扉からほんのわずかに光が漏れ、ゆらゆらとうごめいている。
いや、よく耳を傾けると、光以外にも声が、若い女性の声が漏れ出ている。
「んぁっ……あっ」
部屋の中には一組の男女が、もぞもぞと体を重ね合わせていた。
男性の方は藤丸立香。この「KAN-SEN」が存在する世界に転移してきた異邦人であり、いろいろあって現在はKAN-SENたちともにセイレーンとの戦いに身を投じている。
女性の方は……この母港では誰一人として見覚えが無いだろう。
彼女は、鉄血所属・O級巡洋戦艦『アルヴィト』であり、これから母港に着任する予定……つまり、「指揮官ですら一度も目にしていない存在」である。
長い黒髪と禍々しい角を有しており、上半身は着込んでいるものの、下半身は薄いレオタードで、ムッチリとして真っ白い肌の生足が伸びている、非常に艶めかしい格好だ。
そんな彼女は、その長く美しい生足を、カエルのように下品におっぴろげて藤丸立香の手マンを受け入れていた。
「あっ♥おッ♥おっひッッッ♥♥」
男性を挑発するかのような妖艶な出で立ちに反して、膣周りの肌は生まれたばかりの赤子のようにきれいなままで、彼女が全くの処女であることが証明されている。
「なッあぁ……♥♥あっあなた…何なの……ぉッ♥♥」
「うん、とりあえず一回気持ちよくなろうか」
アルヴィトの膣内に挿入されていた藤丸立香の指が、グッと膣壁の上辺を押し上げる。
「んギぃッ♥♥♥」
ぷしゅっ!ぷしゅっ!!
美しい曲線を描いた眉が、性的絶頂とともに酷く歪む。
口角から泡を吹き、ギリリと歯が食いしばっている。目は大きく拡がり、紅色の瞳がぐらぐらと揺れ動いている。
寝そべったまま体は大きく反り返って、びくびくと痙攣を繰り返していた。
彼女……アルヴィトにとってはこれが初の性的絶頂であった。
「これくらいしておかないと痛いからね」
「はぁー……っ♥はぁー……っ♥」
下半身のレオタードは彼女の愛液と尿でぐしょぐしょに穢れ切っていたが、性的快感でぐちゃぐちゃに歪められた思考回路では一向にそれに気づく様子は無い。
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「えと、じゃあ……入れるからね」
「え……っ、な、なに……を?」
藤丸立香は、ぐしょぐしょに濡れそぼったアルヴィトのレオタードをずらして、赤子のような膣肌に自らのペニスを宛がった。
びくん、びくんと脈動するそれは、明らかにアルヴィトと繁殖行為をするために固く膨張している。
「なっ、ま、まさか……」
「君のこと、誰よりも先に……くっ……モノにするから……ね」
ぐちゅ……と、大陰唇を掻き分け、アルヴィトの膣口へ藤丸立香のペニスが侵入していく。
「あっ……ひ……♥」
ぶち、ぶち、と、アルヴィトの処女膜が藤丸立香により剥がされていく。
膣壁が侵入者を追い出そうとうごめいているが、藤丸立香には無駄な抵抗だった。
「ッ……痛……ぃ……!」
愛液と尿に塗れたレオタードに鮮血が混じり込む。
「っあぁ!!」
ぶちん。藤丸立香のペニスがアルヴィトの膣奥まで一気に挿入される。
じんわりと結合部から鮮血が溢れ出てくる。
アルヴィトは口をぱくぱくさせ、初めて感じる処女喪失の痛みに混乱していた。
「ん……よいしょ、と」
「ひッ……ぐぅ……♥」
ぐち、ぐちゅ、ぐちゅっ……♥
「大丈夫、すぐ気持ちよくなるから」
藤丸立香は両手でアルヴィトの腰をガッシリと掴み、ギンギンに反り返ったペニスを出し入れし始める。
ぐちゅっ♥ぐちゅっ♥ぐぷっ♥ぐぽっ♥
ペニスのカリ首がアルヴィトの膣壁を何度も何度も抉り返す。
その度に背筋から脳髄にかけて快感が走る。
思わず嘔吐しそうになるのを必死に堪える。
「ま……まっ……って……ッ……まってっ♥まってッ♥♥」
アルヴィトは藤丸立香を引き離そうと、彼の両手を掴んで剥がそうとしたが、下腹部から押し寄せてくる快楽の波により、全く力を入れることができない。
彼女の「知性」は出会ったばかりの異性と馬鍬うなど受け入れることはできない。
しかし、肉体は一切の抵抗を示すことができず、ガニ股のまま藤丸立香の繁殖行為を受け入れてしまう。
「んあっ♥あっ♥あっあっあっ♥」
「ああ……アルヴィト、気持ちいい……よっ」
藤丸立香のペニスがより一層、固く熱く膨張する。
この世の誰よりも……いや、すべての世界線において誰よりも最初に、藤丸立香という存在がアルヴィトとの繁殖行為に及んでいる。その事実が、優越感となりさらに興奮を掻き立てる。
「く……っ、出る……よ……」
「ひっ♥だッ、だめっ♥だめぇッ♥」
「ごめ、む……り……っ」
びゅうううぅぅうぅぅぅっ♥びゅびゅっ♥びゅううううぅぅぅっ♥
「んあっ♥あぁあああっ♥」
アルヴィトの膣奥で藤丸立香の精が吐き出される。
どぷ、どく、どく、と……繁殖、子を成すための脈動がアルヴィトの膣内で行われる。
つい先ほどまでは恐怖の入り混じった表情をしていたアルヴィトだったが、既にその色は失われ、とろんとした目つきで虚空を眺めていた。
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「『全知』の名に恥じぬよう、あなたの全てを司る者として、これからは思う存分頼っていいわよ」
「建造中」の部屋から現れた黒髪の美少女を見やり、指揮官はにっこりとほほ笑んだ。
また新しい、エッチなKAN-SENが自らの指揮下に入ったことに対する喜びである。
彼の思考は既に、彼女に指輪を渡しケッコンをする方向に動いていた。
しかし、彼は暫くして違和感に気づく。
どれだけ出撃を繰り返しても、彼女の好意に変化が無いことを。
いや、むしろ、たまに見せる嘲りのような笑みはいったい何だろう?
彼がその理由に気づいたのは、この記録書に目を通したときだった。