海賊親子

海賊親子

先代デボラさん概念



「デボラさ〜ん!」


今日やることが終わったようで、ウタは私の家へ来た。何年も空けていたから本当にとっ散らかってるけど、この子は気にしてないようだ。何でも「シャンクスの方が散らかしてるから平気!」だと。


「デボラさんもここで学んだんでしょ?本当に何でもあるんだね!」


興奮鳴り止まずな様子を見るに、今日も楽しかったのかな。

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「ここにいたのかウタ。探したぞ」


「あ、シャンクス!」


いろいろ話してるうちに保護者がお迎えに来た。この懐きっぷり、流石は親子だ。


「随分そいつを気に入ってるじゃないか」


「だってデボラさん楽しいんだもん!船は男ばっかりだし!」


「だっはっは言うじゃねェか!マキノとよく喋ってるのはそういうことか?」


知らない人の名前が出てきた。


「マキノさんはね・・・」


尋ねようとしたら、ウタが嬉々として話してくれた。酒場の女店主でいつも気にかけてくれるのだと。


「そのマキノさんっていう人はすごく良い人なんだね。まるでお母さんだ」


「はは、確かにそうだな」


もしかしたらそのマキノさんが恋しくて私に構ってほしいとか…いやそれは自惚れが過ぎるな。


「この子がそんなに好いてるなら、私も会ってみたいな。そのフーシャ村ってところにもいつか行ってみたいよ」


確かゴア王国の辺りだったか。あそこの農村はのどかだって言うし、また旅の楽しみが増えたな。

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「え!?世界を!!?すごいじゃんッ!!」


成り行きで私が何をしてるかという話題になった。旅する音楽家だってカッコつけて答えたら、ものすごく食いつきが良かった。


「ねェ聞いたシャンクス!?私この人みたいになりたいッ!」


「おいおい、あの服のセンスは勘弁してくれよ」


「そうじゃなくて〜!」


なるほど、この子は世界中に自分の音楽を届けたいのか。私が(一応)叶えた夢を目指してるって聞くと一層かわいく見えるな。もっと旅の話をしたくなってきた!



「よし、じゃあ夢の応援がてら、1曲弾いてみようかな!君は海賊だから……こっちかな」


船乗り、特に海賊なら誰もが知ってる唄。ウタも知ってるのか、弾き始めてすぐリズムに乗りながら歌ってくれた。




「🎼ヨホホホ〜〜♪ヨ〜ホホ〜ホ〜♫

ヨホホホ〜〜♬ヨ〜ホホ〜ホ〜♪」


「ありがとうデボラさん!すっごく上手だった!」


「どうだ!うちの音楽家の歌は!」


「……!!!」


演奏しながら私はずっと驚いていた。こんなにたまげたのは生まれて初めてだ。


「………もしかして、この子って音楽の神様が憑いてたりする?」


「ほんと!?やっぱり私すごい!!?」


「だっはっは!そこまで言ってくれるとはなァ!おいウタ、お前からも何か披露してやろうぜ!」


「うん!じゃあ1番好きなの歌うね!タイトルは“風のゆくえ”!」


親子は大はしゃぎで自分たちの曲を披露してくれた。思わず聴き入ってしまうほどの歌声だったのは言うまでもない。

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やっぱりあの子との話は楽しいな。あんなに父親から愛されてるなら、ウタも好きになって当然だ。しかしあれだけ歌が上手いと、もしここに残って音楽を学んだらもっとすごい歌手になれるかも。なんて考えちゃうな。

…ま、それを決めるのはあの子だ。予想だけど、大好きな家族と離れるのは嫌がるだろうし、ここには残らない気がする。じゃ、今日の分の日記。たくさん書けそうだ。


【 暇な時間が出来たのか、彼女はまた私のところへ来た。エレジアは音楽の事なら何だってある。全てを見せるには時間がかかるだろう。話をする中で、家族や友達の事をたくさん聞かせてもらった。どうやら『父親』たちからたくさん愛を受けて育ったようだ。昔からそういうのに恵まれなかった私には羨ましい限りだ。私も旅の話を聞かせてやったのだが、それはそれは楽しそうに相槌をくれたり質問をしたりで、喋っているこちらも楽しかった。お礼に1曲弾いてやった時もとても喜んでくれたし、『父親』が彼女を可愛がりたい気持ちがわかった気がした。返事とばかりに彼女も歌を披露したのだが、たまげたよ。あの子は音楽の神様でも憑いてるのだろうか?】

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