親切心5割と心配4割と同族意識1割
注意
・弱ってるオーターに親切心でエロいことしようとする〇虐待のせいで性的倫理観がズレているファーミン
・精神的に病んでいる寝れていないのと飲酒でぽやぽやしているオーター
・本人たちの間にある感情は友情ですがエロいことになりかけるのでカップリング注意
・何か問題あったら消します
※
ゆらゆらと揺れている。
「あっオーター起きた?」
ファーミンさんの声がした。
「お前バーで倒れたんだぞ。今お前の家の前に着いたところだ」
「……そうですか、すみません。今鍵を、」
ガチャ
「今なんか言った?」
「……ピッキングしました?」
「うん。この方が早いし」
「今度絶対鍵を買い換えます」
「そうした方がいい」
ファーミンさんは私を背負ったまま家に入った。
迷うことなく寝室に向かって私を寝かせる。
「私ってファーミンさんに寝室の場所教えてましたっけ」
「細かいことは気にしない。ほらスーツだと寝にくいだろう。さっさと脱げ」
「細かいことでしたっけ……」
ぼーっとしながら服を脱ごうとする。
しかしお酒飲んだのと寝不足からか手がうまく動かない。
見かねたファーミンさんが手際よく私の服を脱がした。
「なあパジャマってどこにしまってある?」
「パジャマ?まだ乾いてないし洗濯してないです」
「そうか。洗濯はちゃんと考えてしろ。とりあえずこのシャツでも着てろ」
「はい……」
もぞもぞとシャツを着る。
ファーミンさんは寝室を見渡してから言う。
「……随分と物が散らかっているな。前は綺麗に整頓してあったのに」
「私ってファーミンさんを寝室に招きましたっけ」
「細かいことは気にしない。ほらさっさと質問に答えろ」
「細かいことでしたっけ……。だるくてめんどくさいから掃除してないだけです」
「そうか」
ファーミンさんが私の目元に手を当てる。
そして目元のファンデーションを手で拭った。
「凄い隈ができている」
「寝れてないので」
「何日だ?」
「……3日ほど前に少し寝ました」
「何時間?」
「……合計したら3時間は寝れてます」
「合計か。寝れてない理由の心当たりは?」
ファーミンさんが私の首元に触れる。
「理由を言わないなら無理やり寝かしつけるが」
「首を絞めるのは苦しいのでやめてください。……夢を見るんです」
「夢?」
「私が殺された時の夢とアレックスと貴方たちが死んだ時の夢です」
首元の手がビクッと震えた。
「腕がもがれて足が折れて腹をぐちゃぐちゃにされました」
「……そうか」
「痛かったです。アレックスも貴方たちも痛かったんでしょうね」
私は手を伸ばして首元のファーミンさんの手を外した。
「アレックスと貴方たちが痛めつけられるところを実際見たわけではないんですが……。でも何故かほぼ毎日そんな夢を見るんです」
「悪夢というのはそんなもんだ」
「そうですね」
もぞもぞと布団に潜り込んだ。
「寝れるのか?」
「寝ます。明日も仕事なんで」
「休んだらどうだ」
「嫌です。仕事してると嫌なこと忘れられるんです」
「そうか。……なあ」
ファーミンさんが私の布団を剥いだ。
「寒いです」
「そうか。……スッキリすることをしてやろうか?」
「……スッキリすること?」
「ああ。スッキリして寝られること」
ファーミンさんの手が私の方に伸びてくる。
「お前は何もしなくていい。オレが動いてやる」
「……分かりました」
ファーミンさんが私のシャツに手をかける。
「そこのテーブルの上にある書類は必要な物なので捨てないでください」
ファーミンさんの手が止まった。
「……書類?」
「はい。無かったですか?」
「いやまああるが……。お前は何を言っている?」
「……部屋の掃除をしてくれるんじゃなかったんですか?」
ファーミンさんはしばらく無言になった後に布団を私に掛け直した。
そして私の布団に入ってきた。
「暑いです」
「そうか。悪いけど掃除は明日やることにする」
「そうですか。なんで私の布団に入るんですか?」
「ほら悪夢を見た時は誰かが隣にいるといいって言うだろ」
「暑苦しいです」
「そう言わずに寝ろ。魘されてたら起こしてやるから」
「……ファーミンさんも寝てくださいね。徹夜は良くないです」
「はいはい」
ファーミンさんが私の頭を撫でる。
しばらくして私はウトウトと眠りについた。
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翌朝
オーター「……なぜ私のベッドにファーミンさんが」
ファーミン「おはよう。よく眠れた?」
オーター「おはようございます。まあ眠れましたが……」
ファーミン「そっか。今日はオーターの仕事休みになったから」
オーター「えっ」
ファーミン「あと今日はオレと一緒にオーターもカウンセリングに行くことになったから」
オーター「えっ」
ファーミン「カウンセリング終わってこの家に戻ったらこの部屋掃除するからな」
オーター「えっ」