蜘蛛と針仕事
※閲覧注意
※針拷問/流血表現あり
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どうやらバレてしまったようだ。
クロコダイルとミホークは息を飲む。何かが起きることを察したからだ。
オーナー「いいのよ?貴方たちの勝利で……でもね面白くないのはいけないわ。ね?可愛い蜘蛛さん?」
ドフラミンゴ「何するつもり
だ……」
案内役は針を持ち近寄ってくる。
オーナー「手をそちらに置いてくださる?」
カジノテーブルを扇子で指す。
ドフラミンゴ「拘束もないのに俺が大人しく従うと思ってんのか?」
オーナー「じゃあ貴方はこのまま夢の中よ?さあ!早くなさい!」
ドフラミンゴ「ちっ……」
渋々、ドフラミンゴは右手をテーブルの上に置く。オーナーは嬉しそうに笑いながら、扇子で手をなぞる。
オーナー「器用そうなお手をしてるわね?針仕事はお得意?」
ドフラミンゴ「あぁ……そりゃあな?針がなくても縫えるけど」
オーナー「なら大丈夫ね。少しチクッとするけれど我慢できるかしら」
ドフラミンゴ「フッフッフッ、クソ女、その口勝負が終わったら必ず縫い合わせてやるからな」
オーナー「あら怖いわ」
怒りの混じった声でドフラミンゴが睨めつける。それを犬に戯れられた程度としか思っていないようで、オーナーは扇子を口元に開きクスクスと笑った。
案内役が近寄ると触手が目の前に来て顔を逸らす。正直針よりご遠慮願いたい。
案内役「それでは僭越ながら、私が執り行います。」
爪と指の間に針がゆっくりと差し入れられていく。息も詰まるような痛みが襲う。
「……っ!……〜〜〜ッ」
ドフラミンゴは歯を食い縛り耐えた。
めくり剥がすように皮膚が裂かれていくのは想像を絶する激痛だった。神経の集中した場所へ容赦なく突き立てられる。
「……あっ……がッ……ぐぅ……!!」
ドフラミンゴは脂汗を流し、苦痛に歪んだ表情を浮かべていた。
案内役「綺麗なお手をしていますのにこんな鱗を纏っては台無しです。あぁ、こちらも剥いで差し上げましょうか」
爪の隙間から流れる血の音が立つほどに遊ぶように肉をかきわける。針を動かす手を止めることもなく話されても返事ができるわけがない。
「あ゛あ゛ァ!?あ゛ッぐっ……!!」
ミホーク「もうやめろ!!それ以上やったら死んでしまう!」
クロコダイル「ゲームを続けないつもりか。もういい加減終いにしろ……!」
ミホークとクロコダイルも見ていられなくなったのか、制止の声を上げる。
オーナー「ここで死ぬことはないのだけど……まぁ確かにゲームの途中だったわ。あまりにも愛くるしいからつい遊んでしまったわ」
扇子で合図を送ると案内役が離れ、解放される。ドフラミンゴはテーブルの上に突っ伏して肩で息をしていた。
案内役が持ってきた布を手に取ると、傷口に巻きつけ止血をする。息も絶え絶えで席に戻り、もたれかかるようにして座っていた。
ドフラミンゴ「人の手を弄びやがって……」
ミホーク「勝負は続けられそうか?」
ドフラミンゴ「ああ……問題ねぇよ」
クロコダイル「……バレたら拷問されるとはな」
悲痛な面持ちでクロコダイルはドフラミンゴの手を見つめた。作戦の提案者として責任を感じているようであった。
ドフラミンゴ「俺の右手犠牲にして勝たせてやったから感謝しろよ二人とも」
強がっているものの、顔色は青ざめて冷や汗をかいている。痛々しい姿だ。
オーナー「蜘蛛の賭け金は当然没収ね?さあ続けましょう」