蜂蜜色の朝を貴女と

蜂蜜色の朝を貴女と



⚠夢注意

⚠ご都合主義

⚠キャラ崩壊してる、口調に自信がない


以上がOKな方のみどうぞ

やる人はいないかとは思いますが、ジャンルが特殊なので一応無断転載禁止です



「おはようございます、お嬢様」

真っ白なカーテンに包まれた自堕落な眠りのベールを剥ぎ取るように、溌剌とした声がする。眩しいと言いながら真っ白なシーツの海で泳ぐせめてもの抵抗は、いとも簡単に取り去られてしまった。

「いくらリゾートでの朝だからといって、惰眠を貪りすぎるのは心身に良くありませんわ。勿論それも、ここでは許された贅沢ではありますが……」

正論に、ぼんやりと目を開ける。

豊かな金のたてがみは、まるで気品と動きやすさを両立させるように編み込まれて。パッションピンクとエメラルドグリーンの二色の瞳が、柔らかく丸くこちらを見下ろしている。

セイバー・妖精騎士ガウェイン。……の、ひと夏の姿。クラシカルなメイド服に身を包んだ、アーチャーの霊基の彼女がそこに立っている。

「私はお嬢様のメイドではありますが、UDKの団長でもあるのです。規則正しい生活を推奨するのは当然のことと言えるでしょう」

霊基が変わっても、こういうところは変わらない。真面目で頑張り屋さんの、私のセイバー。私の騎士様。

「えっ?『このベッドがふかふかすぎて起きられなかった』、ですって?

……当然です。ホテル・ブリスティンのメイド長である私自らが手がけたベッドメイキングですもの」

大きなガラス窓から差し込む日差しは南国の朗らかで乾いたそれで、長袖の下に隠された肉体美を炙り出すような陰影を描いている。ハニーゴールドの甘やかな髪をきらめかせる光が、きらきらと陽光の中を透けて踊る。

「『おいでよ、せっかくだし二度寝しよう』?……お嬢様、先程も言いましたが、寝てばかりというのも良くありませんわ。まだモーニングを食べておられないでしょう」

鋭い牙を隠した唇が溜息の形になる。それに、と彼女が呟いた直後、視界が三度、ぐるぐると回った。見事な程に逞しいあの腕で抱き上げられたのだと気づいたのは、

「あまり陛下を待たせるな。こんな光景、お見せする訳にいかないからな」

朝の日差しの中でずるいほど綺麗に眉を笑う、バーゲストの顔があまりにも近くにあったから。

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