花は折りたし、梢は高し。

花は折りたし、梢は高し。


「お前、やる気無さすぎじゃない?」

思わず口をついて出てしまった本音。

いやまあ本音なので別に構わないのだが。

というかお前本当に真面目にヤってんのか?お前とヤってんの俺だぞ?

バスタード・ミュンヘン所属のミヒャエル・カイザーだぞ?

いやまあお前はユーヴァース所属のドン・ロレンツォなんだけどさ……

そんな肩書き抜きにしてもぬりぃSEXすんじゃねえよ。(某新世代世界11傑MF風)



ぬるい騎乗位を、俺の上に乗っかってゆらゆらと心許なさそうに浅く揺らしてるロレンツォを背景に、簡単に今の状況を整理でもするか。

俺とロレンツォは今SEXしてる!合意!

終わり!!あと生でシてる!以上!!!

チッ、幾分か冷静になった頭で思い出したがブルーロックにはスキンすら置いてねぇのか??

……いやまあそりゃそうか。そうだよな。サッカーに人生捧げてサッカーでオナってサッカーと心中するようなエゴイスト・ティーンな『男子』しかここには居ないんだから“過ち”が起きることなんて想定してないだろうしな。

……想定しとけよジンパチ・エゴ!

それこそ年頃の男(役と)女(役)……何も起きないハズがなく………的な王道展開だろ!てか仕事しろ!監視カメラはハリボテか?!

『いやいや……君たち19歳でしょ?日本でもドイツでもイタリアでも成人済みなんだなら自己責任でしょ〜。というか合意なワケだし。(イマジナリー絵心)』



はぁ……はぁ…現実逃避もほどほどにするか。

確かに「騎乗位は奥まで行くから苦手」とは言われたぞ。あぁ言われたさ。

だけどこんなに下手だとは思わなかった。

ゆる〜いストローグ、のろ〜い揺れ。

ネスはロレンツォの事をオ○ホだと言ってはいたが……じゃあ俺はロレンツォのディ○ドか何か?

もどかしいったらありゃしない。こんなんじゃ出るモンも出ねえよ。 

相手の意思で、相手の手で、自ら自分のナカに入れて貰うのは男なら誰しも憧れるだろ?何か特別感があるし。

でもさ……

「だぁ〜、そんなコトっ♡言われてもぉ…!」

これは無いだろ。クソ生き地獄。

こんな刺激じゃイケるわけねェのに興奮度だけは積もる。

もうダメだ、なんとかしろネス。

そういう意味での目配せは暇そうにしてたネスに確かに届いたようで。

俺の上に乗っかってるロレンツォの耳に「ろぉ〜れぇ〜こ〜う♡」と息を吹きかけながら息を吐くようにゆっくりと語りかけると、「あ、ぇ…♡」だの「やだッ、まっあぅ♡」だの単語にすらならない半音を紡ぐ様に様変わりしてきた。

「耳、よわいですもんね…?」

「だぁーめ♡やめてあげない♡」

「無様に乱れたとこを、たぁくさん僕らに見せてくださいよ?ふぅ……♡」

…おい、流石にやりすぎだろ。流石の俺でも同情するぞ。

でもまあ効果はテキメンで。

ストッパーになってたロレンツォの足の力が緩んでしまったようで。

ロレンツォのイイ所を押さえつけてしまったらしく。

「へ、……あ゛ぁッ?!♡」っていう汚い喘ぎ声をされて。

そういうコトされたら困っちゃうし。

当然の摂理だし。

肉体上興奮したら大きくなるのはしょうがないし。

俺悪くねーし。

「ミヒャっ♡おっき、ぃ……♡ふぅ…ふぅ〜♡……小さくしろOK?!」

無理に決まってんだろ?!

そんな姿に興奮してしまったどうしようもない俺の中の知的好奇心と加虐心はムクムクと膨らんでしまって。

というかロレンツォはもうスタミナ切れのようだが俺はまだまだ体力あるし、しょうがないから俺が最後の仕上げでもしてやろうかなと思い立ち、ロレンツォの身長はデケェくせに細くて肉のついてない腰をひっつかみ。「ぇ、み。ミヒャ…?うそ、うそッ…だよな?♡待て!待って!待」

思いっきし最奥まで一気に突きあげた。

1拍遅れてやってきたロレンツォの悲鳴を聞きながら俺は考える。主に後悔を。

あ〜!ブルーロックに来たから何も思い通りにならない!世一は生意気だし!!!ネスもおかしくなったし!ロレンツォともこうなっちまったし!!!

手に入らないから燃えるって言葉もあるらしいけど。事実俺も潰したいクチだけど。

こんな虚しいSEXをすることになるなんてなぁ…。

でもまあそんなネガティブな思考を微塵も悟らせないために、皇帝としての仮面をとって「もっと楽しませろよぉロレンツォ?

まだまだ夜は長いぞ。」なんてつまらない誘い文句の言葉を吐いて、ロレンツォにとって平凡な男に甘んじてなり下がってやった俺は偉いと思うんだ。……な〜んて。

逃げてばかりの独り言。

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