第6話
ウタ「ルフィ、明日なんだけど──
ルフィ「あーわるい、明日予定あんだ」
ウタ「あら、珍しい」
ま、まだ言い終わってないのに…まぁどうせ暇だろうから映画にでも誘おうって思ってたんだけど…
ウタ「それで、何があるの明日?」
ルフィ「日本最大級のゲームイベントがあってさ、将来の夢のためにも1回見学に行っときたくて」
子供みたいに目をキラキラと輝かせて語るルフィに、思わず口角が上がる
…将来の夢かぁ。あの約束、まだちゃんと覚えててくれたんだね
ウタ「ふーん…なら私も明日ついていこうかな」
ルフィ「ウタが?お前ゲーム興味ないだろ」
ウタ「弟一人でそんな大きなイベント行かせるの心配じゃん?…それに、未来の伴侶の趣味は…詳しく知っておいた方が…」
ルフィ「…なにブツブツ言ってんだお前?」
不思議そうに私の顔を覗き込むルフィに、慌てて緩んだ頬を戻す
ウタ「な、なんでもない。とにかく私も行くから!いい!?」
ルフィ「わ、わかったよ。…俺も正直1人で行くの寂しかったし、助かるよ」
ウタ「…ふふ、なら良かった。明日楽しみにしてるからね」
私は屈託ない笑顔を彼に向けると、バイバイと手を振り帰路に着いた