第2話

第2話


ルフィ「…うぅ」

ウタ「どしたのルフィ?なんか顔色悪いよ?」

いつもの空き教室でルフィを待っていた私は、入ってきた彼の顔に一眼で違和感を覚える

ルフィ「いや、なんか頭痛くてよ…ゲームやりすぎたかな…」

ウタ「ゲーム中ずっと俯いてるもんね、そりゃ首が凝って頭痛くなるよ…」

こめかみを押して、低い声で唸るルフィ

しまったな…普段は急な偏頭痛対策に市販の頭痛薬を持ち歩いてるけど、今日に限って切らしてる。…仕方ない

ウタ「どれ、お姉ちゃんがほぐしてあげるからこっち来なさい」

ルフィ「え、そんな…わりーよウタ」

私はズズッと椅子をひとつ自分の前に持ってくると、ポンポンと叩きルフィに座るよう促した

ウタ「弟が変な遠慮しなくて良いの、ほら早く座って」

ルフィ「…じゃあ、お言葉に甘えて…」

渋々と椅子に座ったルフィの首筋に、私はゆっくりと指をかけると指圧を開始した

ルフィ「いでででで!」

ウタ「どう?気持ちいい?」

涙目で悶絶するルフィに内心目覚めるものを感じながら、平静を装い質問する

ルフィ「痛いけど…なんか効いてる感あるかも」

ウタ「よかった。じゃあ続けるね」

無言で指圧する私と、それに連動して唸るルフィ


それにしても…


ウタ(お゛ッ♡ルフィのオス臭やっべ♡頭くらくらするッ♡ )

確か、今日ルフィのクラスは5限目が体育だったはず。運動が苦手な彼のことだ、きっとヘトヘトになりしっかり汗をかいたのだろう

彼の髪の毛から香る爽やかなシャンプーの匂いに、ほんのり混じる汗の臭い

このブレンドはマズい、非常にマズい

プチン、プチンッと理性の糸が千切れていくのがハッキリとわかる

ウタ(まだよ、まだ襲っちゃダメ…もっともっと良い男に熟すまでの我慢…♤)


私は噴火のように溢れ吹き出す劣情を押さえ、無表情で彼のコリをほぐしていった


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