糾弾 806番目のラブソング秘話

糾弾 806番目のラブソング秘話



…ルフィとケンカした。


ルフィとはじめて結ばれてから、あれ以降ルフィは1回も抱いてくれない。

だからルフィの寝床に忍び込んだ。

シーツに潜り込み、切なくしがみつきながらルフィの耳に甘く吐息を吹きかける。



…気付いているはずなのに。



いいよ。そっちがその気なら。

私はルフィの首もとに顔をうずめて胸いっぱいに匂いを吸い込んだ。

そのあともすんすんと鼻をならしてルフィの匂いを堪能しながら自分を慰めていく。

甘くうずく下腹部に従って下着の中に指を潜り込ませ、切なく太ももをこすり合わせる。

ルフィと結ばれるまではよくこうして慰めてたな…結ばれてからはもうすることはないと思っていたのに。


ルフィ…ルフィ……


自分の指では満足できなくて、ルフィの腕をとって私のそこに導く。ルフィの指に私の指を絡ませて、私の中にうずめさせた。

くちゅりと、何の抵抗もなくルフィの指を飲み込む。

愛しい人からもたらされる刺激にビクンッと体が跳ねる。


フゥーッ…!フゥーッ……!


ルフィの服を噛んで声を押し殺す。

…ガマンできない。

ルフィのそこを服の上から撫でさする。


……おおきくなってる。


その事実に気付いて、無意識にルフィのそこを解放して繋がろうとして——




ルフィに止められた。




…るふぃ。


「ウタ。やめろ。」


…なんで。


「……。」


なんで答えないの。答えてよ。


「…ウタ。少し時間をくれねェか。どうし——


そうやってごまかして…


…また…私を…放ったままにするんだ‥…!?


カッとなってルフィの首筋にがぶっとかみつく。


「ぐあっ!?…ウタ!!」


…なんだよ、なに怒ってるんだよ。なんで怒鳴るんだよ。私をこんなにしておいて…なにもしない!なにもしないルフィがわるいんだろ!


「……あー、ルフィ?わるいんだけどよ…」


「!…すまねェウソップ。」


そう言ってルフィは私を乱暴に担ぎ上げて外に出て、何処かに向かって歩いて行く。

私はその間必死に泣くまいと涙目で、唇を噛みしめてルフィをにらんでいた。


…ルフィはそんな私を全然見向きもしなかった。


でも、それでよかったのかもしれない。きっとひどい顔だから。

そして船長室にたどり着き、ベッドに私を放り投げた。


…!


「おとなしく寝てろ、ウタ。」


最後まで私の顔を見ることもなくそう言い捨てて帰ろうとするルフィ。


…。


……!


このっ…このっ……!


追いすがって涙をぽろぽろ流しながら背中を何度も叩く。


このぉっ…!


「…。」


ルフィは振り向いて私の手をいともたやすく受け止め、また私を抱え上げてベッドに連れていき、優しく寝かしてシーツをかけてくれた。

頭をなでてくれたあと、踵を返すルフィ。

私はもう一度起き上がろうとして——



「寝ろっ!!!」



ビクッ…!


ベッドの上で固まる。


……。


最後の抵抗として、涙を流しながらルフィを見つめる。



「……。」



……でも、何の効果もなく。虚しくもルフィは行ってしまった。


一切振り返ることなく。


ばたんと、無情にドアがしまる。


…。


…。


……。




ひっく…ひっく……




はじめて愛しあったときはあんなに温かかったベッドが今は震えるほど冷たい。

冷えていく心と体を少しでも守るため、シーツにくるまって丸く体を縮こめながら、泣き疲れて眠ってしまうまで涙を流し続けた。











次の日。


泣きはらして目を真っ赤にしながら膝を抱えて座り込む。


あんなにルフィに怒られたのは久しぶりだなぁ…子どもの時以来かな?

あの時はたしか……いいや。思い出しても悲しくなるだけだし。


ゆっくりと立ち上がり、ラフな服装に着替えて当てもなく歩き出す。視界に入る景色は曇り空で。


ルフィは今どこにいるんだろう?今どうしているだろう?


…私のことを少しでも想ってくれてるかな?


あれほど冷たくあしらわれたというのに、いまだに私はルフィのことばかり考えていて。


……そんな自分が滑稽で。


…そうだ。ちょっと踊ってみようか?

そうすれば、少しの間だけだとしても忘れることができるかもしれない————


軽くステップを踏む。うん、いいカンジ。


ほら、曇り空から光も差してきた…



……。



くすっ。



バカだなぁ…私。



こみあげる自虐的な笑みを止めることのできないまま、またさ迷いはじめ。

途中だれかに声をかけられたような気もする中、気付けば我が家の男性部屋の前に来ていた。


…。


失礼します、と呟いて入り込み、ルフィが使っている寝床まで進む。

そのままシーツにくるまった。


ルフィの匂いがする…それにまだあたたかい……


…。


……。


…ああ。



…きもちいいなぁ。



たとえあと少しで消えてしまう残滓にすぎなくとも、望んでやまない温かさをようやく得た喜びに、思わず笑みが浮かぶ。先ほどとは違う、心からの微笑みが。

どうしようもなく安心して、うとうとしはじめ。誘惑に勝てずにそのまま眠りについた。


…ルフィ。




…ルフィ……













——タ。ウタ。」













ん……るふぃ…?


優しく頭をなでられ、意識が覚醒する。

ルフィが目の前にいる。…ああ、探しにきてくれたんだね。

いつもそう。私がこうしてルフィの寝床で眠ってしまうと、必ずあなたが起こしに来てくれる。


頭をなでられる心地よさに、はじめて愛しあった時を思い出す。


あの時も、優しく頭をなでてくれた…


心が温かくて、嬉しくて、幸せだった…うれし涙も流して。


それなのに今は。


…。


ルフィ…なんで抱いてくれないんだよ…なんで愛してくれないんだよ……


今はもう手が届かなくなってしまった、たった1日で終わってしまったあの幸せな日を思い出して、十分泣きはらして真っ赤になっている目からまた涙があふれ、悲しみに押されて声が出る。


覚悟決めたって…言ったくせに。


ルフィがピクッと反応する。


言ったくせにぃ…!


ぽろぽろと涙を流す目で睨みつけながら糾弾する。

でも、全然迫力ないんだろうな…


「……。」


ルフィはぎこちなく抱きしめてきた。


…なんだよ、こんなものでゆるしてなんかやるもんか。


ごまかされてなんか…やるもんか……


なのに、私の体は勝手にルフィを抱きしめ返して。

ルフィからもたらされるあたたかさに離れることができない。


…。


ぺろ…とルフィの下唇を舐める。

ルフィは抵抗しない。

それをいいことに、泣きながらぺろぺろと子犬みたいにルフィの唇を舐めた。

息が苦しくなって顔を離す。視線を下ろすと、昨日私が付けた噛み跡が見えた。

その噛み跡にも舌を這わす。


「強くなったなァ…。ゴムだから効かねェはずなんだけどな。」


私の頭をなでながらそう言うルフィ。

2年間の修行はムダじゃなかったんだなぁ…と、レイリーさんの顔を思い浮かべながら、こんな小さなことでその成果を感じ取れたことにどこかおかしくなった。

たしかに、ゴムなのにキスマークもつけることができたなぁ…そんなことを思う。


「ウタ。どうしても子どもの頃の、おれのあとを懸命に付いてきてたウタがちらついちまうんだ。そのことにケリつけようとしたら、思った以上に時間食っちまった。ごめんなァ…」


…もう子どもじゃないよ。


「あァ、わかってる。」


わかってないよ…


「…そォだなァ。」


…もう止められないんだよ。あのとき抱かれて、ようやく…ずっと…それなのに…あれでおわりだなんて…残酷だよ。

なんで抱いたんだよ…そんなんなら、他の男の人に抱かれるの…ジャマするなよ…吹っ切るジャマ…するなよ……


「……。」


ルフィが一段と力強く抱きしめてきた。


ね、るふぃ。もう一度言うよ…るふぃがほしい。私はるふぃがいいんだよ…


「ウタ。…おれもだ。」


…ほんと?


「ほんとうだ。」


…いいの?


「あァ。」


もうあんなこと言わない?しない?


「あァ。もう言わない。もうしない。約束だ。ウタ。」


……。


信じたいのに、信じることができない。うつむいて沈黙を返すことしかできない。

ルフィはそんな私の頬に両手を添えて上向かせ、私の目をしっかりと見据えて——




「ウタがほしい。いいか?」




まァ…イヤだっつっても抱くんだけどな。そう続けた。




……!




勢いよくルフィの首に抱きついて唇にむしゃぶりつく。


さみしかった、さみしかったんだよぅ…るふぃ……


涙声で切なく訴え、何度もルフィの唇を舐めあげて下唇に吸い付く。

でも、それだけじゃ足りない。


るふぃ…舌…るふぃの舌いれて……おねがい…


れろ…とベロを出して懇願する。


「……。」


ぬるりと、私の唇の中にルフィの舌が入り込んでくる。すぐさまそれに飛びついて吸い付いた。

母親のお乳を吸う赤ちゃんみたいに一生懸命にルフィの舌を吸う。


んく…んく… ちゅぅ…ちゅぅ……


今までのさみしさを埋めるために無我夢中でルフィの舌に吸い付き、思う存分堪能したあと、そのまま深く舌を絡め合わせる。

前は知らなかった。こんなにキモチいいキスがあったなんて…


はぁっ…!はぁっ…!はうぅっ……!


キスをし終え、どれだけさみしかったか、どれだけ悲しかったか、どれだけあなたを愛しているか伝えようとしても言葉にならない。

体を震わせ切なくしがみついてルフィの目をじっと見つめることでしか気持ちを伝えられない。


「……。」


ルフィはそんな私から目を背けることなく見つめ返して受け止めてくれた。


もどかしく服を脱ぎ捨て、ルフィの上に跨りながら寝床に身を預ける。

ルフィにしがみつく私の背中に回されたルフィの手が下がっていく。つつーッ…と私の背中をなぞっていく、たったそれだけの接触に私の体は嬉しさでぴくんぴくんと反応する。

ルフィの手が私のお尻に到達し、ぐにゅうと指をめり込ませる。

ビクンッ!と、この人のために豊満に育った私の体は一層強く喜びを表した。

ルフィは両手で私のお尻を蹂躙し、その度に嬉しい嬉しいと喜びを隠すことなく跳ね上がる全身を無理やりルフィに押しつけ、ルフィの頭をかき抱くことで襲い来る膨大な快楽の波に耐え続ける。

愛する人に触れられたくて泣いていた私の体は、ようやく長いおあずけを解除されて愛する人の思うがままに触れられる歓喜を何倍にも増幅させて。

必死にルフィの頭を抱きしめながらぎゅっと目をつむり大きく口を開けて声にならない嬌声を上げ続け、口の端からよだれがこぼれ落ちてシーツにシミを作った。

私の胸に顔をうずめながら私のお尻を思う存分堪能したルフィは、体勢を変えて私を寝床に寝かせる。

太ももを掴まれ腰ごと持ち上げられ、そのままひっくり返され両足を私の頭をはさむ形に固定された。


なんて恰好させるんだよ…


自分の体の柔軟さに驚きつつも、恥ずかしさのあまり頭が真っ白になる。

なのに、私の体は勝手にルフィの好きにしやすいように自分で太ももに腕を回して固定して。

ルフィは顔を真っ赤にしているだろう私を見つめる。


楽しんでるんだ…私の反応を…


そのことに気付き、下腹部が甘くうずいた。

私の大事なところがルフィの至近距離にある。

目と鼻の距離でまじまじと見つめられ、熱い視線と吐息を感じて私の体は喜び、そこからとめどなく蜜があふれてくる。


ほんとうに、私の体は正直だなぁ……


どれだけ私はルフィのことが好きなんだろう…?自分でもわからなくなる。

ぼーっとする頭でうわごとのようにそう考えていると——

ルフィの口が私のそこにあてがわれ、思い切り蜜をすすられた。

あまりのことに一瞬で意識が飛び、自分でも聞いたことがない声を上げて達する。

潮を吹いてそれがルフィと私の顔にもかかった。

ルフィは気にすることなくそれからも蜜をすすり続け、舌も使って私のそこをいじめ続けた。

やめてと何度も懇願したのに、涙を流してお願いしたのにルフィはやめてくれなかった。

わざと大きく音を出してすするルフィ。

そのあいだ、私の口からは人に聞かせられない嬌声が途切れることはなかった。






ルフィに散々好きなようになぶられて、荒い息をつきながらベッドに身を広げる。

そんな私に構うことなくルフィは私の両足首をつかみ、左右に大きく開いた。

もうどんな姿を彼の前にさらしているのかもわからない。

そのまま覆いかぶさられ、ルフィのそそり立ったものをあてがわれる。


おねがいるふぃ…やすませて……


潤んだ瞳でルフィを見つめ、いやいやをする。

そんな私の頭をルフィは優しくなで、頬に手を添えてくれて。

私も手を添え、安堵し頬ずりしながらうっとりと目をつむった。


そして、一気に貫かれた————。













それからどれほど経っただろう?

今私はルフィの上にまたがって、一生懸命はしたなく腰をふっている。

気を失いそうになってもルフィが許してくれない。

動きが緩慢になるとルフィに下から突き上げられ、胸を強く揉まれる。

その度にルフィについている腕に力を込め直し、腰をいやらしくくねらせる。


ルフィを喜ばせるために。


お互いの荒い息遣いと卑猥な音がいつもと違う狭い寝床に響く。

音楽家でもある私の音に敏感な耳はしっかりと余すことなくすべてを拾い、更に私をたかぶらせる。

でもそれもどうしようもなくなって、ついにルフィの胸にくずれ落ちた。


ここまですればルフィもゆるしてくれる…


お互いの汗でべとべとになったルフィの胸に、涙とよだれと汗でぐちゃぐちゃになった顔をつけ、ぜぇぜぇと全身で荒く息をつきながらほんの少しでも休息を取ろうと集中する。


なのに。なのに。


ルフィはお構いなしに体制を変えて私を組み敷き、呆気に取られる私の中に遠慮することなく再度侵入してきて————


…もうそれからのことは覚えていない。


耳に聞こえるルフィの荒い息遣いを聞きながら意識を手放して、深い眠りの中に落ちていった……

















翌日…

ルフィがみんなに囲まれてお説教されている。



随分と荷が重そうじゃねェか副船長。つれェんならいつでも交代するぜ。


「…言っただろゾロ、それは譲れねェって。」


へっ、ならしっかりして貰わねェとな。


「あァ…わかってる。わるかったな、ゾロ。」


あら、安心するにはまだ早いんじゃない?次は私よ。


「……ナミ。」



その光景を、鈍さが取れないままの腰に手をやりながら見つめる。体もまだだるい。

…長引きそうだなぁ。それにしてもサンジくんの圧がすごい。


「フフ、愛されてるわね、ウタ?」


ロビン…


「みんなあなたのことが好きで集まっているもの。あなたを悲しませる人は許さないわ。たとえあなたが愛してやまない人でもね?」


…ありがとね、ロビン。


「フフ、どういたしまして。さ、ウタ?」


え?


「ウタ。」


ルフィ!


心なしかふらふらした足取りで私のところまで来たルフィはそのまま私を抱きしめた。


ル、ルフィ!?


「しばらくこうさせてくれねェか…」


…うん、いいよ。


「ありがとな。」


そう言って私の髪に顔をうずめる。


…。


ぐったりして見えるのは気のせいじゃないよね。

そんなルフィを労わるように背中に腕を回しながら横目でみんなを見ると、全員笑顔でこちらを見ていた。…ゾロだけいなかったけど。鍛錬に行ったんだろうな。


ありがとう、みんな…


あらためて我が家の男性陣にはお礼を言わないといけないね。あの時、私に気を使って別の場所で寝てくれただろうから。


…それに、ニオイもすごかったと思うし。


そうして、ナミに突っ込まれるまでいつまでも抱き締めあってぬくもりを分かち合い続けた。




























船長室のクイーンベッドに、生まれたままの姿でルフィと体を並べる。

深く愛しあったあとの心地よい気だるさを味わいながら、気持ちよさそうに寝息を立てているルフィを見つめて思う。


ルフィ。これから、どんどんルフィのタガを外さなきゃね…?


ルフィの私に対する認識は、まだ子どもの私に対するそれが残っていて。

ケリをつけたと言っていたけど、念には念を入れておこう。

もう子どもじゃないんだということを、もっともっと…ルフィに思い知って貰わないといけない。


ついに解禁するときがきてしまったようだね…えっちな下着!!!(どん!)


…こほん。


あれほど壊れるかと思うくらい抱き潰されたというのに、私の心と体は飽くことなく更にルフィを求め続けている。


あれだけじゃ足りないと、渇望している私がいる…


覚悟しててね、ルフィ……


ルフィの頬に軽く口づけを落とし、求めてやまないぬくもりを全身で享受しながら心穏やかに眠りについた。





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