第X特異点「想奏響鳴都市 シブヤ」
先の見えない人生という航海には、夢という北極星が不可欠だ。
例えその星がどんなに眩しいものでも、人は星を目指して進んでいく。
第七異聞帯を切除したカルデアが察知したのは、異界に侵食された現代の渋谷。
鮮やかな音色に彩られた音楽の街、渋谷。しかし、音楽は突如として途絶え、静寂だけが支配する渋谷。人々はそれに疑問を抱かずに、異常な日常を過ごしていく。
そして夜が訪れると、極夜の帳が渋谷を呑み込み、異形の怪物たちが徘徊する異界に変貌させていた。音楽を抹消せんとする異形の怪物が深い暗闇の中を蠢いている。
特異点に介入しようとするカルデアだが、謎の干渉によりレイシフトが失敗し、混乱に陥る現場。その最中、今朝失踪したばかりのサーヴァントより通信が傍受される。
それは神秘も知らない少年少女たちが、召喚されたサーヴァントたちと共に、異形の怪物に挑み、友を、夢を、取り戻すべく命懸けの闘争に身を投じる姿であった。
二つの世界(セカイ)が交錯する時、誰も知らない物語が奏でられる。