第55話
ウタ「…だから、もうこれ以上自分を追い込むのは辞めて。アンタの身体はもう私の身体でもあるんだからさ」
ルフィ「…ごめん、ごめんなウタ。俺が間違ってた、もう二度とこんな無茶はしねぇ」
ウタ「うん、いいこ。…聞き分けの良い子には、少しだけご褒美あげちゃおっかな」
ルフィ「…ご褒美?何する気だウ──
ルフィ「─ッ」
唇に感じる柔らかく湿った…少しだけ甘いこの感触、これは…
ウタ「奪っちゃった、ルフィのファーストキス♡ついでにマーク入れといてやろ」
固まる俺に畳み掛けるように、今度は首筋に唇をつけるとチュッと吸引し見事な紫アザを付けた
ルフィ「おまっ…!服で隠せないとこにキスマークつけんなよ!?」
ウタ「だってー、私ここから出れないんだし?変な虫が寄ってこないよう、しっかり私の所有物ですってアピールしとかなきゃ」
ルフィ「しょ、所有物て…」
ウタ「ふぅ…今日は最高の日だね。ルフィと付き合えたしファーストキスも貰ったし、もう思い残すことはないかな〜」
ホクホクした顔で語るウタに、俺は真剣に問いかける
ルフィ「…ほんとか?」
ウタ「ん?」
ルフィ「ほんとに、やり残したことはないか?してみたかったこととかさ」
ウタ「…強いて言うなら、ルフィとセッ
ルフィ「以外で!」
うーん、と顎に手を置いて考えたあと…ウタはポツリとこぼした
ウタ「…ある。1つだけ心残りが」
ルフィ「なんだ!?」
ウタ「うん、まぁ多分実現できないことなんだけど──」