第31話
ルフィ「殴られ屋!殴られ屋だぞー!5分1000円だ!」
休日の公園、俺は殴られ屋と書いた段ボールのプラカードを提げ大声を張り上げていた
「うわ…何あれ?頭おかしいの?」「どこの高校のやつ?」「ウケる、写真撮っとこ」「んでも、なんであんな小遣い稼ぎしてるかに関しては一切が謎のままだねぇ」
冷めた目線や陰口が突き刺さるが、そんなこと気にしていられない
俺はもっと頑張って金を稼がなきゃなんだ…頑張って、頑張って…
ヤンキー「おい」
呼びかけられハッとする。目の前に、髪を金髪に染めた人相の悪い男が立っていた
ヤンキー「1000円払ったら、殴り放題なんだって?」
ルフィ「あぁ、そうだ!やってくか?」
ヤンキー「おう」
ヤンキーは1000円札をくしゃくしゃに丸めると、こちらに投げて寄越してきた
ルフィ「あ、ありがブッ!?」
強烈な右ストレートが頰に突き刺さる
ヤンキー「サンドバッグがペラペラ喋ってんじゃあねぇぞ!オラァ!!」
昼下がりの公園
さっきまでの賑やかで楽しげな雰囲気はシンと鳴りを潜め、肉を打つ音だけがにぶく反響した