第17話
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ゾロ「おいルフィー!今日暇なら、ウチでゲームやらねーか?ついに海賊○双4買ったんだよ!」
夏空のように快活な声が教室に響く
顔を上げなくても分かる。クラスメイトで親友のゾロだ
入学当初、ゲームばっかりやっててクラスに馴染めなかった俺に真っ先に話しかけてくれた、優しくて爽やかなイカしたヤツだ
でも…やっぱ疲れてんのかな俺。いつもは大好きなアイツの明るい声も、今だけは少し鬱陶しく感じる
ルフィ「あれほぼ一人用じゃねーか…それに、放課後バイト入ってて…すまん」
ゾロ「ここ3ヶ月ずっとバイトだな…しかも引っ越し屋やら会場設営やら、やたらハードなもんばっかだし。ゲーム廃人だったお前も、ついに筋トレで自分磨きに目覚めたか?」
ルフィ「…ハハハ、そんなんじゃねーよ」
ゾロの弄りを適当に受け流すと、俺はバッグを持って教室を後にした
ゾロ「…」
去り際、ゾロが何か訝しむ様な目をしていたが…俺にそれを気にする余裕はなかった