突入
翼を背に、空を駆けるライスシャワー。アスモデウスの城ももはや目前に迫ってきたその時。
「何だあれは……」
玉座に座る魔王、アスモデウス。彼は迫りくるライスシャワーを目にし、少しの動揺を見せる。
が、すぐに落ち着きを取り戻しアルターライドブックを操作する。
『ジャシンドラゴン!』
すると、ブックから禍々しい竜が飛び出し、窓から外へ出てゆく。狙いはもちろん――ライスシャワー。
「っ!」
吐き出された火球を避けた彼女は迫りくる邪龍を見据え、炎の剣を構える。
「たあぁぁぁっ!」
そして相手の突進をギリギリの地点で避け、その横腹を一文字に切り裂いた。
断末魔の咆哮を上げながら墜落してゆく邪龍。それを見たアスモデウスはフン、と鼻を鳴らす。
「足止めもできんとは使えん奴だ。まぁいい。ならばこうするまで」
言うと、彼は手を掲げる。
「何、これ……」
瞬間、城の周囲に強力な結界が張り巡らされた。ひとまず突進を試みるライスシャワーであったが、やはり阻まれてしまう。どうしよう、と悩むライス。
「あれ……?」
そんな彼女に、助け船は出された。ライドブックから飛び出した三色の光。何かを伝えるその明滅の意味を――彼女は理解した。
「こう、かな?」
ライドブックのページを三度押すライスシャワー。すると――
『鷹麟ノ装!』
音声と共に、背中の翼の形状が変化してゆく。それは、三つの円を組み合わせた弓の如し。
複数の刃が伸びる独特な形状の矢、『鷹麟の矢』を手にした彼女は、結界目掛けてそれを放り投げた。
「なっ……」
すると、たちまちのうちに結界が破壊されたではないか。流石に驚くアスモデウス。
だがライスシャワーは間髪入れず、次の一手に打って出る。
『竜陣ノ装!』
ライドブックを二度操作し、さらに形態を変化させる鎧。
外側に大きく生えた羽根と、長く伸びる尾に悪を睨む竜の顔を携え、鈴の音と共に空高く上昇するライスシャワー。
「はあぁぁぁーーっ!」
そして城の真上まで到達すると――剣を構え、突貫。七色の光が竜を形作り、悪の居城を跡形もなく崩壊させた――!