砂漠の国の悪夢
目覚ましは、相棒の絶叫だった。
何をそんなに叫んでいる。虫でも出たのか。
そう思いつつ重い瞼を擦って身を起こす。
部屋の外に出て廊下を歩いていると、すでに太陽が高く昇っていることに気づいた。
はて、どういう事だ?いつもなら誰かが起こしに来るはずなのに。
胸が段々とざわめき出すのを感じる。
急いで相棒の絶叫が聞こえた方へ向かう。
方は確かコブラ王の寝室だ。もしや、コブラ様に何か異変が…?
「チャカ!一体どうしたというのだ!?」
ノックもまどろっこしく、勢いそのままに扉を開ける。
そこには、床に座り込んでいるチャカと、眠ったままのコブラ王様がいた。
特に目立った外傷はない。
ひとまずはほっとして振り返り、チャカに声をかける。
「どうしたというのだ?何かあったのか?」
「死んでいる」
「は?」
チャカが俯いたままポツリと呟いた。
その言葉に思わず聞き間違いかと聞き返す。
「死んでいるんだ!全員!!コブラ様も!ビビ様も!イガラムさんも!!」
「チャカ…?まさか、そんな筈は…」
「…お前にもわかるだろう、ペル。衛兵が一人も起きて来ないのだ。それに、国民達さえ、一人も歩いていない…!!この国には、私達しか生きていないんだ…!」
再び顔をまるで絶望したかのように俯けるチャカに、呆然とする事しかできなかった。