疑問

疑問


​──どうして彼らは私たちを憐れむのだろうか。




私が悪魔になったのは自分の意思だ。

大切な存在を救う為に私たちは悪魔になった。

役割を放棄することも出来たのに、それをしなかった。


人間の私はしない悪逆非道を行ったのも自分の意思だ。

正直向いている仕事ではなかったけれど、それでも胸を張ってやり遂げた。


妹の手が血で染まった。

異母兄が怒りで狂った。

兄の妻と私たちの妻が復讐を誓った。

姪がパーンダヴァを憎んだ。

義弟が嘆き苦しんだ。

正しかった従兄弟が虐殺を行った。

英雄のような従兄弟が狂い堕ちた。

2人の友が民を殺した。




──どうして彼らはそんなことをしたのだろうか。




叔父上が私に言った。

「彼らもお前たちと一緒だ」

「お前たちと同じく譲れない物があっただけだ」

「だからそんな目をするな」

「……なんだ、気づいていなかったのか?」


「彼らがお前たちを見る目と同じように、お前も彼らを憐れむような目で見ているぞヴィカルナ」

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