田中那由多ついて
同級生からの意見「なぁ、田中那由多についてお前らはどう思う?夏油確かお前は前の任務で……」
担任である夜蛾正道が3人の生徒の内の一人に先ず尋ねた。
「田中くんですか………彼の立場も理解しています、僕が嫌われてる事も何となくは分かってました術式が術式だから良い顔をするわけが無いですしね。ですが組むのはもう二度と御免ですね。また呪霊の的にされたら命が幾つ有っても足りない」
先日の特級呪霊の討伐の任務にて一級術師夏油傑、二級術師田中那由多が派遣され見事祓う事に成功した。
しかし、田中那由多の夏油傑を呪霊からの攻撃の的にするような行動により軽症ながらも怪我をおうことに成った、問題行動だと指摘されたが上層部は等級に見合わない呪霊と相対した事でパニック状態だったとして不問とした。
だが、夏油の態度を見るとどうやら故意的にやったのだろうと想像がつく。そして他二人にも意見を求める。
「そうか……五条と家入はどうだ?」
「俺は……なぁんかアイツ暗くてキラ〜イうじうじしてる感じがするし。てか、アイツの現状と俺等関係無いし」
「それは、そうだけど……まぁ少し可哀相じゃないか?なんたって」
田中那由多は術師としての等級は二級である。しかし、呪術界が彼に付けたもう一つの等級が存在する。
特級呪霊 田中那由多
勿論彼は人間である、
しかし彼は特級呪物である
温羅の呪物を8割取り込んでいる。
本来なら猛毒にも成り得る呪物を大量に取り込めば普通の人間ならば死は免れ無い。
が、彼の肉体に温羅は受肉し現代に復活を果たした。そして、自体はそれだけに収まらなかったのだ。彼はその上、全く体に異変すら見せていないのだただの一度も温羅に意識を乗っ取られる、表層に温羅の意識を出すという自体すら起こさずに日常生活を全うしている。異常と言える程の肉体の呪物に対する耐性……それを見かねた呪術界上層部はある決定を下した。本来なら処刑される受肉体の処刑を取りやめ自ら等が管理する特級呪物宿儺の指処理に使えるか研究するために彼を生存させるというものである。
この決定により彼から人権は剥奪され。そして、単独任務が行えるギリギリの等級である二級が渡された。
この一連の流れは彼が術師に成ってから一週間程の出来事ある。
この出来事とそれ以降の呪術界からの対応にて彼は呪霊を祓う術師に対して好意を持たず、呪霊を操る術式を持つ夏油傑に対しては嫌悪すら抱くように成っていた。
同情はするが……彼の夏油にやった行いは許される事では無いし何より自身たちにも不必要な警戒心を持たれてる事に嫌な気分に成らない訳では無い。
これが同級生からの彼についての意見であった。