生命など掃いて、捨てる数あれど

生命など掃いて、捨てる数あれど


「朽木さん、零番隊から今日もありがとうございました。」

私はそう言って目の前の、白い糸を足らしたような後ろ姿した者に話しかけた。

質問なのか、わらわらっとよっていた女子生徒にこれはなーと気分よく返答した後私の姿に気がついたのかこちらを振り向く。

「芦原か、毎度ようやってるなー」

「どれもこれも、協力してくれる皆さんと日々頑張っている生徒のお陰ですよ。疒さんも、いつもお疲れさまです。」

よくやっていると言う言葉に、いつも通りに私は返す。それにしても、朽木さんは生徒によくすかれる人だなぁとは思います。特に女子生徒には特に………立ち振舞いが違うんですかね。

疒さんも、いつもいるところと違うのでちょっとした外出として気分がよさそうな感じがしますね。霊王宮は、凄い豪華ですが会う人とは安全面の関連もありどうしても限られてしまいますからね。

「縛道ワイ開発したけど、広まり具合エグかったで?」

「それほど素晴らしいものだったそれだけですよ。」

朽木さんは、縛道を作ってから情報を開示してから隊内部に広まる速度が早かったと言うが………便利であれば使うだけですよ。いつでもそれが使えるように、方法を示せば………それだけです。

「そう言えば、新しい縛道結構作られてるそうやんなにか知っておらへん?」

新しい縛道が、作られてるという事で私に聞いてくる。鬼道衆の方の方がそう言うものは適任だとは思いますが………

教えるためにもある程度は、調べてはいますし簡単に聞けるとなるとまぁそう言うものでしょう。

「断空の組み替えで、一定の素養を持つものだけを弾く結界を編んだ方がいらっしゃいますね。後はどちらかと言うと組み合わせですが………鬼道の発動を縛道で隠して時間差そして遠隔で起動する………とありますかね。

まだまだありますが、その辺はこちらを和尚さんが大体知っているとはいえ。」

私は、そうやっていくつかの新しい組み合わせなどの例をだしてから此方でここしばらく起こったことの自主的に取ってある手帳の一部を写したものを渡す。

生徒個人の情報には渡す際に省いたり配慮しているが、もしナニカ非常事態がおこった時にお互いある程度の共有があるかないかでは大違いですからね………大体お見通しな和尚さんがいらっしゃるとはいえ。

「まいどおおきにー、いやホンマまめやな………」

「お茶でもして、帰ります?そう言えばそろそろ生徒達に渡す浅打を取りに伺う頃合いでしたね………」

私がお茶をするかどうか伝えると、目の前の者はにっこり笑いながらこれ渡すわーとウゴウゴ蠢きながら袋のなかで暴れまわる料理のような危険物質を取り出した。

「上手くいったんやで、芦原」

「ええそうですねー朽木さんは、新しい命を吹き込むことがとても得意ですよね本当に」

そう言いながら私は、暴れまわる物を袋ごと貰って笑顔を浮かべた。

「所でこれは………」

「何処からどう見てもクッキーやろー」

「フフフすいませんすこし味の方が気になって。」

生命など掃いて、捨てる数あれどそのまま危ないものして捨ててしまうのは失礼ですね。さてどう食べましょうか………クッキー?らしいですし牛乳やお茶などでふやかせば大人しくなってくれますかね?

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