生前バレの話
わし様はこんなことしねぇ〜!というツッコミどころ満載の妄想
誰かわからないけどCP要素とBSSと脳破壊があります
古風な喋り方イメージなのでわし様が私って言います
生前初潮が来たときに、身の回りの世話をしてた侍女がそれをうっかり喋っちゃって、カウラヴァとパーンダヴァ両方に「ドゥリーヨダナは女ではないか」と噂が広まってしまう。そんなまさか、と5王子もカルナもアシュヴァッターマンも思っていた。
もしそうなら。───もしも、本当なら。
(自分が彼を娶ることも出来るのか)
誰かが、そんな夢物語を胸に描いていた。
ドゥリーヨダナに好奇の目が向けられるようになった頃、極わずかの人間がドゥリーヨダナによって集められた。5王子もカルナもアシュヴァッターマンも、そこにはいた。
「過日より噂されている話だが、あれは真である」
ドゥリーヨダナは粛々とした態度で、しかし、どこか気だるげにそう話した。
「私には女のホトがある。そして、男の陽根もある。女とも男ともつかぬ、奇っ怪な身体なのだ」
ごくり、と。どこからか唾を飲み込む音がした。緊張からなのか、あるいは。異様な緊迫感と熱気が部屋にたちこめていた。
「───だが、これを見よ」
ドゥリーヨダナはおもむろに立ち上がり、その場でするりとドウティを脱いでみせる。日に焼けていない太腿は白く、股座には陰茎があった。一体何をと驚く聴衆を横目に、ドゥリーヨダナは陰茎と陰囊を片手で持ち上げ、秘所を晒した。はっと誰かが息を飲む。そこにはたしかに女陰があったが、慎ましく閉じているはずのそこは口を開き、たらりと白い液体を垂らしていた。
「先ほど、ここに子種を注がせた。誰のとは聞いてくれるなよ?……とにかく、ここにある子種が根を張り、私が十月十日の後に腹を膨らませれば、その時は私が女だと認めよう」
ドゥリーヨダナは淡々と言葉を紡ぐ。話を聞きながら顔から色を失っていく「彼」のことは全く気付きもしていない。
「だが、腹が膨らまなければ。私は正真正銘の男である。つまり、王位継承になんら支障はないということだ!」
誰もが言葉を失った。子を成せなければ女として生きる必要は無い、王になるのに問題は無いとドゥリーヨダナは考えたらしい。
話は終わったから下がって良いぞ、と身支度を済ませ去っていく紫色の後ろ姿をぼんやりと眺める。
(あれは、誰の種なんだ)
心が音を立てて割れていく。頭はガンガンと痛み、視界はぶれ始める。
(何故そんな無謀を。何故そんな過ちを。何故、自分じゃない者と、そんな)
「彼」は、長い間その場から動けなかった。
結局この後わし様は妊娠しなかったし色々根回しして噂を消したし死んでも「相手」については話さなかった。カルデアに来てからも話さない。
よし!ハッピーエンドだな!