甘え猫

甘え猫


うちにはたまに大きなネコが現れる。今日は私が洗い物をしていた時に現れた。私の腰に手を回し無言で洗い物が終わるのを待っている。

「何かあったの?」

と聞いても何も言わない。

「いつものする?」

と聞くと無言でうなづく。洗い物が終わった後、私は床に座り両手を広げ彼が飛び込むスペースを作る。そこに彼は飛び込み自分の顔を埋めこむ。自分の匂いをつけるかのようにすりすりと。普段は大人びているが私にだけ見せるこの姿が狂おしいほど愛しくてたまらない。そんな彼の頭を私は優しく撫でる。

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