玲雪③
ちょっと追記しました!!!雪宮がベッドの上へ片膝を乗せると、ぎしりと音が立った。最上級のダブルベッドで軋んだわけではなく、スプリングの詰まったマットレスが歪んだ音だ。
雪宮はもう片方の足もベッドの上へ上げ、そのまま、枕に背を凭れて座る玲王の上に跨った。ベッドのシーツは雪宮の前戯ですっかり濡れている……こんな汚いところに普通に玲王を寝転がらせてしまった浅慮に冷や汗が垂れる。ごめん。そう言おうと玲王の方へ視線を送るが、
「……」見下ろした先の玲王とは目が合わなかった。
彼の端正な顔は朱に染って、見開かれた紫の瞳はじいっとまっすぐ先__正確には彼自身の股間、を見つめている。
「大丈夫?」雪宮は何度目か分からない問いかけを口にする。これで大丈夫でなかったとて、雪宮にどうしようと出来る気はしない。ただ、ちょっとした気休め、もしくは自分の余裕さを見せて相手の罪悪感を減らすための行動だった。
「……あぁ、」大丈夫。言葉が目の前に落とされる。どこか空洞な震えた声は、精力剤で熱に浮かされたようにも見えるし、これから起こることへの恐れを含んでいるようにも見えた。どちらにせよ、心ここに在らずといった様相だ。
……下手な問答を続けるべきではなさそうだ。早めに終わらせてあげなければ。
「重かったら、言ってね」雪宮は一度玲王の目を見てそう言ってから、少し腰を落とした。
玲王の雄の先で自分の穴の縁を撫でるように腰を前後にやる。慣らした時の余りのローションがナカから垂れて、ぬらりと光を帯びながら赤く膨れた芯に纏わっていく。
「っ……」玲王が肩を跳ねさせて口を覆うのが見えた。
声出してもいいよ、と言うつもりで手で優しく粘液を撫で広げる。精力剤のおかげか、著しいストレスのかかるこんな状況でもちゃんと勃起している。
撫でながら、何となくサイズを勘定する。長さは國神と同じくらいだが、太さはそこまででもない。あと、絵に描いたような造形をしている。國神の男らしい武骨な感じとは違って、洗練されている感じ。さすが器用大富豪だ。
「……じゃあ、挿入れるね」言ってから、あれ、これ抱かれる側の台詞じゃないな、と気がついた。思わず苦笑する。
「……雪宮?」不思議そうにこちらを見上げた玲王に何でもないと笑いかけながら、雪宮はゆっくりと腰を下ろした。
さっき十分に解した尻の穴は、特に抵抗もなく玲王を迎えた。肌同士の摩擦はローションが消してくれているので、引っ張られる痛みも擦れる痛みもない。
「玲王くん、痛くない?」
返事はなかった。代わりに、必死に噛み締めた唇の隙間から荒い息を漏らす玲王の姿が眼下にあった。
……痛いわけでは、無さそうだ。
本来なら分かたれるはずもなかった肉を掻き分けて、肺に溜めた息に時々嬌を乗せて吐き出しながら、雪宮は立派なそれをナカへナカへと招き入れていく。焦れたように身じろいで、張り付いた横髪をそっと耳へ掛けつつ汗を拭う、感じているような喘ぎ声も忘れない。
「あッ、……ん……っ」
変に高い声は出さなくていい。だが、いわゆるオホ声のように力強く声を上げるにはまだ早いし、淫魔に搾精される男のような情けなさを持ってもいけない。
あくまで、艶やかな女役でなければならない。
そんな演技に気を削いでいると、ようやく雪宮の尻たぶと、玲王の足の付け根がピッタリとくっついた。玲王のは國神のよりも僅かに長い、気がする。尻の中にものを入れるのは今日3回目だが、相変わらずその圧迫感には慣れない…………いや、それよりも。
雪宮は照れ笑いを顔に貼り付けて、それとなく自分の腹を撫でた。入ってるね、なんて口の先で呟く。……筋肉で埋もれている中に、少しだけ異物の感触がある。
この、場所。
専門の生物は取ってなかったので細かくは分からないけど、恐らくこれは。
「……」
直腸だ。