【灯】愚か者

【灯】愚か者

初めてのss

「さて」

二刀を抜き放ちつつ呟く

「領域はやめてくださいね」

そして、``地下空間の雰囲気が変わる``

「やめてって言ったのに、、」

切り替えて周りを見渡す雰囲気が何となく変わっただけ

元の『洞窟の地面を均しただけ』の状態とあまり変わらない。

『いったい何の呪霊でしょう』

そう考えたと同時、地面が、揺れる

「地震⁉」

少しの間のP波の後、S波が来る。それと同時に呪霊が姿を現す

震度は七はあるだろう。踏ん張りがきかない、どころか、地面に膝をついてしまう。

これでも領域を展開された時点で、簡易領域を展開している

しかし

必中の術式をいかに中和しようと、領域全体が揺れているようでは意味がない。

「ッツ!」

愛宕は迷う。この状態で特級を祓えるのか、領域により対抗すべきではないのか

特級呪霊が這い寄ってくる。

岩でできたナマズに人間の手足が生えたようなおぞましい見た目

それが近づき、一歩一歩地を踏むごとにさらに、揺れは激しくなる

「斗勝様ッ!」

あのロケットをつけた術師が叫んでくる。愛宕はまだ動けずにいた

「斗勝様ァアッツ!!早くッツ!!」

『領域を使わずにッ何とかッツ!【羽虱】をッツ!もう既に【羽虱】でどうにかなる揺れじゃない!』

「斗勝愛宕ォオ!!」

『何とか味方が死なないようにッツ』


〚祓え〛


呪言師二人が同時にその力を使用し、怪我もしていないのにそのまま斃れ伏す

「領域展開」


「天地怒涛」

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全てが終わり、何もなくなった空間を視界に写さないように扉を引き、外に出る

「またか」

『運が悪かった』そうとしか言いようがない。

「またダメか」

本日の日付は2016年5月7日。九州を地獄にした熊本地震から3週間

「私が領域を使わなくても払えたら」

地震に対する圧倒的な【恐怖】が【怒り】が【負の感情】が九州に溢れかえっていたのだ。地震の呪霊が、この短期間で発生することは予想可能だった

「もっと強ければ」

だが、だからといってどうしようもなかった

「無理にでも皆の介入を止めていれば」

階段の踊り場を抜けると、たった今昇った日がさしていた

「もっと、強く」

夜通し戦った小さな術師を、『みんなはどうした?』と嘲笑うようで

「もっと」

『下ったときはもっといたのに』と虐めるようで

「、、本当に、、、、


馬鹿だ、、」


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※地下空間の設定を勝手に生やしてごめんなさい。

※「呪霊が増える」とありますが、全方向からやって来る呪霊達が、ぞろぞろと到着

 する。という意味です

※「地震って漏瑚に行くんじゃ?」というツッコミはやめていただけると幸いです。

 厳密には【熊本地震の呪霊】かもしれないじゃん!

※簡易領域を持っていないと即座に領域を展開してしまうので、簡易領域を使わせて

 います。ダイス次第では、パラレルワールド扱いでお願いします。

※呪言師二人は、抽象的な命令を格上の相手に消耗した状態で行うために、

 【命を捨てる】縛りを使い、二人同時に叫んで死にました。

※長くなってごめんなさい。読みにくくてごめんなさい

 初めてのss(ls)ということで許してください

※タイトルは、【誘蛾灯】と【命の灯】のイメージで付けました。

※サブタイトルは、愛宕の「馬鹿だ」というセリフからです。

(なんで【共】が消えたんやろなぁ)

※「はぁあ!?愛宕ちゃんこんなのぐらい勝てるしぃ!?舐めんなしぃ!?」とかやめてね

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