温泉旅行4-2
774-1卓球のあと、大浴場で汗を流してサッパリし、部屋に戻ることにした。
モルガンは部屋に家族風呂があると主張していたが、流石に理性が厳しいので遠慮させてもらった。
小声で意気地なしと言われたのは気のせいだということにする。
部屋に戻ると、食器類は片付けられ、テーブルも端にズラし、布団が敷かれていた。
2つ、寄り添った状態で。
はい、離しましょうねー。
「いえ、夫婦なのですから。
布団は寄り添わせるべきです」
夫婦ではないんだよなぁ......
いや、色々と助けてもらってる自覚はあるけどさ。
「家族風呂は我慢しました。
次はそちらが譲るべきでは?」
......まさか、あの家族風呂の誘いはブラフ?!
今! ココで確実に同衾させるための『罠』!
この提案を突っぱねる事はできるだろう。
しかし、それはのちに、より手強い難題を振られかねないということ!
もちろんこう考えるのも、モルガンの手のひらの上に違いない。
だが、諦めるわけには......!
「駄目......でしょうか?」
はい、負けました。
美女に涙目上目遣いをされても一切動揺しないような、そういう方面の鋼の意志は流石にないです。
しかし、布団は寄り添わせた状態だとしても、お互い手を出さないならセーフではないだろうか?
そう判断した。
疲れているのもあり、眠りに落ちるのは直ぐだった。
翌朝、目が覚めた時にはまだモルガンは眠っていた。
隣の布団で、こちらに寝顔を向けた状態でスゥスゥと寝息を立てている。
起こさないようにそっと布団から出て、身体をグッと伸ばすと、昨日までずっしりと重かったのが嘘であったかのように軽い。
新鮮な朝の空気を吸うと意識がスッキリと晴れ、気力が湧いてきた。
そうだ、朝風呂に入ろう
折角の温泉旅館なんだしと、そう思ったのでモルガンを起こさないように気をつけながら部屋を出て、大浴場に向かう。
今回は露天風呂で、外の景色を見ながらゆっくりと浸かっていた。
ふと、人の気配を感じた。
モルガンも起きて、朝風呂に来たのかもしれない。
そう思っていると、後ろからカラカラと扉を開ける音が聞こえた。
......後ろから?
「置いていくとは酷いではありませんか、我が夫」
おかしい。
ここは男湯のはず......!
「張り紙を見ていなかったのですか?
清掃のため、深夜は女湯、早朝は男湯で混浴になるそうですよ」
ひたひたと足音が近づいてくるが、振り向くわけにはいかない。
しかし、この状況のままでは埒があかない。
どうすべきかと悩んでいるうちに、チャポンとお湯に入る音がした。
そして背中に、柔らかい感触ががが......
「安心してください。
流石にここで襲うようなことはしません。
続きをしたいなら、家族風呂で......ね?」
しません!
というか、背中合わせだとしても、健全な男子学生には刺激が強すぎると思います!
マナー違反だが持っていたタオルをお湯の中で下半身に巻き、サッと立ち上がって急いで脱出する。
理性が! 持たない!