海兵と歌姫と歌う骸骨
このssには、キャラ崩壊・設定捏造などが多分に含まれます
ご注意ください
part2:悪夢の島へ ようこそ…
「いや~、誰かと食事するなんて、私すっっっっっごく久しぶりです~~!!!」
「ウタの作る料理はすっげぇ美味ぇぞぉ~。ほっぺた落ちないように気を付けとけ!」
「はい!気を付けます。って私、ほっぺた無いんですけど~~~!!」
ディー--ナ~~~アッ♪ ディー--ナ~~~アッ♪と二人して歌いだすルフィとブルック
衝撃の出会いのあと、色んな意味で意気投合した結果、ブルックはルフィとウタの船に、食事の招待を受けた。
キッチンでは顔を赤くし、頬を膨らませたウタが料理の準備をしていた。
といっても、ブルックの歌が聞こえてくる直前には調理は完了していたので、温めなおしているだけだ。
「それにしても、そのシャンクスさんて人も歌が好きなんですね~。」
「ああ、機嫌良い時はいっつも歌ってたぞ、ビンクスの酒。ウタがお前ェのことシャンクスだと思い込んじまうくらい!」
「その話はもう終わった話だよね!!!いい加減にしないとタンコブ増やすよ!!!」
先ほどの失態、一生の不覚を口にされ、ウタが激怒する。
怒りにあてられ、ヒイィィィィ!と怯える二人の頭には大きなタンコブができていた。
十数分前…
「なっはっはっはっは!ビンクスの酒歌ってるから、シャンクスだと思ったのか!いくらなんでも安直すぎだろ。」
「ヨホホホ!私のほかに歌う骸骨がいると思いました。でもその人はちゃんと生きてるんですね、何よりです!」
「……そんなに笑わなくてもいいじゃない…。」
さっきは自分もどうかしていた、どうかしてたがルフィに安直と言われるのは納得できなかった。
満月みて目玉焼きトースト連想する男が何を言うのか。
「ヨホホホホホ、ところでウタさん、お願いがあるんですが。」
「…何。」
自己嫌悪してるところに、幼き日の記憶を呼び起こされ感極まり、結果赤っ恥をかいた。
感情がジェットコースターしたウタの機嫌は悪かった
「パンツ見せて貰ってもよろしいですか?」
悪くなった機嫌のまま、ウタの拳はブルックの頭蓋に叩き込まれた。
的確な角度でテンプルへの右フック、まさに芸術的。
反射的に打ってしまったので、武装色の覇気を纏ってなかったのは、ブルックにとって幸運であった。
「イチゴのワンポイントだ。教えてやったんだから、見せるのは勘弁な!」
怒りを込めて、踵落としが決まった。今度は武装色の覇気を忘れなかった。
現在
食事の間もブルックの言葉は止まらなかった。
約50年前に航海していた海賊だったが全滅してしまい、自分だけヨミヨミの実という悪魔の実の力で蘇ったこと。
蘇る際、霧の中で一年迷ってしまい、自分の体を見つけた時には白骨死体だったこと。
船が壊れていたため、50年漂流したこと。
……ルフィとウタに出会えたことが、自身にとっても奇跡だったことも…
「ごちそうさまでした!いやぁ、こんなに美味しい料理は久しぶりです!!」
「…うん、ありがとう。明日も作ってあげるから、今日は泊っていきなよ。」
海賊嫌いのウタだが、流石にブルックを嫌うことはできなかった。
彼もまた、家族同然の仲間に置き去りにされたのだ。
自分はフーシャ村のみんなが、ルフィがいたがブルックは…ウタに彼を憎むことなどできなかった。
「おう!ベッド一つしかねぇけどデッケェんだ。川の字になって寝ようぜ!」
ルフィとしてもブルックには暫く船に居てほしかった。
同じ音楽家だからだろうか、ブルックとの出会いでウタの精神状態は持ち直しつつあった。
自分に対する武装色のツッコミなど、W7以来いつぶりだろうか
「ヨホホホ、骸骨の私にこんなに親切にしてくれるなんて、涙が出そうです、涙涸れ果ててますけど!
…ですがお二人とも、私のことは構わず早くこの海域から離れてください。
ここはとても危険な…」
ズズズズズンッ!!!
その時、海上でありながら、まるで地響きのような衝撃が船を襲った。
「っ!! しまった!!」
弾かれたようにブルックは外で飛び出し、ルフィとウタも後を追う。
…そこにはさっきまでなかったはずの島が存在していた。
「なんだ?島が現れたぞ? 霧で見えなかったのか?」
「ううん、見てルフィ。あれ、マストじゃない? あの島、ひょっとしたら船なのかも…」
よく見れば島の中心にうっすらとマストがあり、そこから伸びた鎖は島、否船を取り囲む囲いに繋がっていた。
さっきの衝撃は、囲いに船が閉じ込められた際のものだったのだ。
島の上には朽ち果てた廃墟のような城や城下町が広がっている。
「…申し訳ありません、私が浮かれすぎたせいで、お二人を巻き込んでしまいました…」
「ん?ブルック、お前この島が何か知ってるのか?」
「はい、この島は「ッ!ルフィィ!!」ウタさん!?」
「ウタ!どうし ッ!?」
ウタの体は宙に浮いていた、まるで見えない何者かに抱き上げられたように…
「なに!?何かが私を…」
「ガルル…花嫁…おいらの花嫁…」
「っ!?」
目に見えない何者かが、自分を花嫁にしようとしている。
再び、ウタの中のトラウマが顔を出し始めた。
そのまま透明なナニカは、ウタを連れて島の方へと移動を開始し始める。
「ウター--------!!!!」
「ルフィー-------!!!!」
悪夢の島での戦いが始まる…
To Be Continued