決闘 その後
※暴力・ゴア表現が含まれます、ご注意下さい
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【〈蒼い眼の殺人鬼〉ハルミ・クロケットとの闘いの後……ヴィルヘルミナは刺客達に拘束された】
「クソ、クソが…手間かけさせやがって…!あの女もあの女だ!独断専行で処分しようとしただけでここの奴らを半数は殺しやがった‼︎」
【薄暗い女の牢の前で激昂するのは殺人鬼の上司だった男】
「だが…なんとか正目標の確保には成功した…これで俺の処分はギリギリ避けられる…筈だ……」
「こいつが蘇生ポーションを使ったときはどうすべきかとも思ったが…まあいい、時間切れを待つついでに処罰と見せしめを行えたからな…」
【深い疲れの色が浮いた嗜虐的な笑みと共に男が嗤う…】
【牢の中に吊られたヴィルヘルミナの体には凄惨な拷問の跡があり、特に四肢と感覚器は全て切除されていた】
「……そろそろ時間の筈です」
「ようやくか…よし、やれ」
【女を処分するために男の部下が牢に入る】
(これが…これで終わりだと?私が…?認めない…こんな結果は認めない…必ず、必ず報復を…!)
【常人ならば正気すら消え失せるであろう苦痛を与えられて尚、ヴィルヘルミナは報復を誓い、生存に向けて思考を加速させる…】
【否…思考より前に、戦闘により負傷し…拷問により破壊され…遂に蘇生の力すら失って死につつある肉体が、細胞が再起を誓っていた】
【処刑役の暗殺者がヴィルヘルミナの胸に彼女自身の所持品であった大口径の拳銃を向け、引き金を引く】
【多くの流血、霊的に特殊な適性を持つ殺人鬼、不屈の精神と肉体…奇跡が起きる条件は揃っていた】
【弾丸が肉にめり込み胸骨を砕き…そこで止まる】
「…ん?殺ったか?まだ息が…いや、どうせ虫の息か」
【銃撃が心臓に達さずとも拷問により体力を奪われた女には致命傷である…だが、まだ死んではいないのだ】
【生命は、死に瀕してその生存本能と潜在能力を爆発させる】
【左胸の弾痕から血液の代わりに炎が流れ出た】
「⁉︎魔力が急に────」
「ッ全員離れろ!身を守れ‼︎一体何が──」
【今にも途絶えそうな息に、至近距離にいた処刑役が消し飛ばされる】
【まさに消えようとしている弱々しい鼓動が、枷も鉄格子も吹き飛ばす】
【奪われた四肢が逆巻く魔力と荒れ狂う炎により再構成され、耳目の機能すらも吹き出す魔力が代替し"怪物"が立ち上がる】
ああ…なるほどね
なんでもいいぜ…勝つためならなんだって飲み込んでやろうじゃねえか
「貴様は…何だ⁉︎」
【男の問いを無視し、もはや牢の役割を放棄したその場所を後にする…向かった先には一振りの大曲剣】
【かの殺人鬼の得物を手にした瞬間、炎で代替されていたパーツが全て肉に、生身になって再生した】
ハハハ!何って人間だよ!それ以外に見えるかァ?
【怒号と共にヴィルヘルミナが振り向く、その左目は】
【蒼く輝いていた】
「チッ…何が何だかわからんが、とてもまずい状況らしい…!撤退だ‼︎」
逃すか‼︎…今なら斬れる!
【瞬時に逃亡を開始した動ける刺客達に曲剣を振り下ろす…瞬間、建物ごと間合いの外にいた刺客が真っ二つに裂ける】
「斬撃が、飛───⁉︎」
いい腕だ、私にコレを寄越した点はアイツを褒めてもいいな!
【二撃、三撃と逃げる者達を追いながら斬撃を放つ、障害物も反撃も無意味に切り裂き刺客を仕留め続け…とうとうリーダー格の男だけが残った】
「……化け物め」
失礼だな、正真正銘の人間だぞ
まあパワーは百人力が二人分ってとこだが…言い残すことはあるか?今は機嫌が良いから聞いてやるよ
「…ねえよ」
じゃあ死ね!
…クソ、マジでここどこだよ
アイツら重いからって凶星の燐剣置いてきやがったな…回収しねえと