横から失礼
二回戦終えても部屋から出られなくてラヴィーネが焦ってきたら
カンネが「嫌いだから出られないんだ、やっぱりラヴィーネは私が嫌いなんだ、嫌いな相手なのにこんなことするなんて…ヒドイよ」って泣き始めてラヴィーネが世界の終わりが来たみたいな顔色になって油断してたら
いきなりカンネが体起こしてラヴィーネを押し倒して………
「形勢逆転だねラヴィーネ、嫌いな子からあーゆーことされるのがどんだけ悲しくなるかやり返してあげる」
「まてカンネ 嫌いな子にそんなことするわけないだろ! それじゃあお前が私に同じようなことするってことはカンネが私を嫌いってことになるんだぞ さっきだって私が好きって何度も言ってくれただろ」
「そ…それはその…雰囲気が…(そう言うと気持ちよかったし…)」
「(いける!押せラヴィーネ!)さっきお前のいいところを沢山言った、お前が好きとも言った。全部ほんとだ。なのにお前の言葉は嘘なのか?…私が嫌いだなんて…言わないでくれよ…」
「………い……」「い?…(『嫌い』の い だ…終わった…)」
「…今は、嫌い…」「今?」「…今だけ…嫌い。今だけはラヴィーネの事が嫌い…だから…」
(つまりこの後は好きでいてくれるってことだな…一安心だぜ…あれ?けど今嫌い扱いってことは…)
「…………いじめてあげる♪ラヴィーネちゃん♪」
カンネが妖しい笑みを浮かべながらジト目気味になってペロリと舌なめずりする。あいつこんな表情できたのか…
チロリと出した舌に指先をつけ、舌と唾液の糸で繋がれた指先を私の唇につけてカンネはつぶやいた
「この唾液の半分くらいさっきラヴィーネが私の口の中に注いだものだよ(適当だけど)、今から残りも里帰りさせてあげる」
カンネの興奮を隠しきれない顔と唇が迫る。さっきは天使って言ったが撤回だ。こいつは小悪魔だ。
カンネと私の唇が触れ、カンネの舌が入り込んできて私の舌に絡みつく……!!なんだこれ気持ちよすぎ…
予想外のテクニックで私の口内と舌を散々蹂躙したカンネはゆっくりと唇を離す
「前に話したっけ?人はね、舌と口内で一番水の情報を得るんだよ…だから水使いは舌使いを訓練するんだ」
知ってるよ…ジュースやスープとかの微妙な違いの気付きは料理人が驚く時だってあった
だからってここまで上手い…凄いとは思わねぇよ…さっきまでのキスはなんだったんだ
「例えば動物を愛でるのに触れるのと洗いざらい調べるために触れるのは違うってことだよ…私の本気のキスどうだった?」
恥ずかしくて返事のできない私を尻目にカンネは視線を私のお腹に向ける。これまでの体の重ね合わせで胸元こそはだけてしまっているが腹部のコルセットはそのままだ。
私はカンネがコルセット外しに手間取っているスキに形勢逆転を狙うことにした。…が
「【紐をほどく魔法】…よし、上手くいった」カンネのその魔法であっというまにコルセットの紐がほどけてそのまま外されてしまった。私は思い出した。カンネが水の入った袋を手を遣わず開け閉めするためにこの魔法を身に付けていたことを…
「こんなところで役に立つとはね…さ、ここからは本番だよっ」
水筒を手に取ったカンネは中の水を私のお腹に垂らし始めた。わざわざ水の動きをコントロールして粘液の様に垂らし、私のお腹は半分くらい水で覆われた。カンネは手のひらを水の張ったお腹の上に置き…
「【感覚を補助する水の魔法】…」カンネの唱えた魔法を私は知っている。人の肌に触れた水に、冷たさを倍増させたり痛覚を鈍くして痛みを和らげたりする効果を付与する魔法だ。…嫌な予感がする…
魔法を終えたカンネは人差し指を立たせ指先を”水の無い”私のお腹の上をつたらせる。
……ッ!!普段触れられない部位であることもあって快感が襲ってくる。けどこれならすぐに慣れ…
だけどカンネの指が”水のある”区域に入った途端「!!ああっヒッ!」思わず声が漏れるほどに快感が増した!
「気持ちよさを増幅する効果の付与を試してみたけど上手くいったみたいだね♪」
「…っ…さっきのキスもそれを試したんだな…」
「?いや?さっきのは何もしてないけど…」
「えっ…じゃあ…(まずい墓穴を掘ったぞ)」
「…ふーん、そう…そんなにさっきの良かったんだぁ」
上機嫌になったカンネは指を水の境界を行ったり来たりさせる。快楽の強弱を私に教え込むように…
「それじゃあ始めよっか」カンネの手のひらが私の脇腹に触れる。そこから愛撫を始めるのか、
だがカンネは頭のなで方もてきとーだったし私ほどの愛し方ができるとは思えな…(カンネの手が脇腹をなでる)
あ~~~~~~~~っ!ダメだ!気持ちいい!ううっ忘れてたっ。カンネは水面に波を立てないように水に手を触れ浸す訓練をしてるんだった!入浴時も静かにお湯につかる芸とかやってたっけ…
そのための繊細な動きが今私を襲っている!反射で身体をビクつかせてしまったのをカンネが見逃すはずもない。
「ふふっ…ラヴィーネちゃんすべすべ…ステキ」まずいぞこのテクニックに舌が加わるんだまずいぞ。どうしよう。
……カンネの容赦ない愛撫が続く中、快感に耐えながら私は覚悟を決めた。もう達しちゃってもいい。
そのかわり早く落ち着いたとこでカンネを氷で固まらせて再度マウントを取り返すんだ。その前準備としてカンネに抱き着こうとカンネの背に腕を回したのだが…水の感触と同時に腕から快感が私に走った!
「【紐をむすぶ魔法】っ!」隙を逃さず私の腕はいつの間にか水浸しになっていたカンネの背で紐で拘束された。
「【感覚返しの水の魔法】だよラヴィーネ。水を挟んで肌が触れ合った時、私が感じた感覚を返すの。もちろんさっきの増幅効果付きでね」言ってカンネは私の手を掴み腕ごと背中をこすらせると二人の身体が跳ねる。なんでこんなに抜け目がないんだ。
「けどもう限界近いでしょ?トドメはコレでしてあげる」カンネは指を二本立てると水を纏わせる。
そして…【水を操る魔法】をその指にかけ、指は私の下半身に向かっていく
「これは仮説だけどね、人の体の中の水もね、自分の魔力を帯びた水で人の魔力を相殺させれば操れるかもしれないんだ…ラヴィーネで試してもいいよね?」
「ダメって言ってもやるだろ」
「うん…ごめんね。…そうだ、代わりにチャンスをあげるよ、ラヴィーネと勝負してあげる。」
「勝負だと?」
「【水音を大きくする魔法】」…カンネが唱えたこの魔法も覚えがある、言葉通りの効果だ。昔せせらぎに使ったら滝みたいな音になったっけ…しかし今それを使って何を…?…ま、まさか…
「ピンと来た? 今からラヴィーネから出るエッチな音と、ラヴィーネから出る気持ちいい声の大きい方が勝ち。音の方が大きいなら私、声の方が大きいラヴィーネの勝ちだよ」
なんだその条件、だったら私が声を出せばいいだけじゃないか………って…そういうことか!
「それじゃスタートだよ。頑張ってねラヴィーネちゃん」
カンネの指が目的地についた。もういいや。カンネのおもちゃになるのもたまにはいいか…
それからはカンネの思惑通りに私から出る声と音が響いていた。最後の方は自分から気持ちを我慢できなくなったのかカンネからそう言えと言われたのか分からないがひたすら「大好き、好きだ」と連呼して最期を迎えた。
落ち着いたら氷漬けにする作戦はすっぽり頭から抜けていたがもうどうでもいい。
……私が限界に近づいた時、カンネが一度だけ「私も」と呟いたのを聞いてしまったから……